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孤軍奮闘

そんな経験を積み重ねるうちに、僕は思い出話のような記憶だけでなく、みんなが普通に覚えているようなことでさえ忘れてしまっているんだということを、痛いほど身を持って知っていった。いつもいろんなことをすぐに忘れる。当然だが、僕は人前でおちゃらけられるような強靭な精神力は微塵も持ち合わせていない。うっかりキャラとして定着させるほど、自分をアピールすることもできない。


だから、他人との仕事や会話中でうっかり何かを忘れている状態に陥った時は、どこにも逃げ場がない。孤立無縁。孤軍奮闘。四面楚歌。いつもそんな気持ちになった。

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