パキラ革命②part2私の戦い
今回の話は、ストレシアの目線で進んでいきます。どうかご了承のほどお願いいたします。
では、本編をお楽しみください
5話 Part2
ズドォーーン!!!!!!!!!!
「くっ、硬すぎる!!」
「中々だな。人間の小娘にこれほどの力があろうとはな。」
猪突猛進に勢いよく突っ込んで行ったのに手応えが、まるでない。これじゃあ、私の爆拳魔法をぶつけたところで、たかが知れてる。
「私は今、やはり自分がただのか弱い女の子というのを改めて革新しました。少し嬉しいのと、とてつもなく悔しいです。」
「ははっ、悔しがる必要は、無かろうが!!か弱いくらいの方が、女は可愛いぞっ!!!!」
ゴッ……ズドーーーーンッッ!!!!!!!!!!
私の敵、オークが笑いながら、攻撃をしてきて、「当たったらまずい!!」と、察したように体が反射的に避けた。そして、その繰り出された攻撃の勢いは死なず、後ろにあった厚い城の壁を粉砕した。
「これは……絶望的な力の差ですね。」
「ギブアップするなら今のうちだ。『ゆっくりとなぶり殺す』とは言ったが、こんな力をここで潰してしまうのは、俺にはとても勿体なくてやりたくない。」
「残念ですが、あなたの言う通りにはできないですね。私は負けない。この戦いには色々な思いが掛かってますから。それが、あなたとの力の差を埋めてくれる‼‼」
初めての実戦、命を懸けての勝負。私は緊張していた。だけど、たくさんの願いや思いが拳に乗った。気持ちは、私を強くする‼
「んっ、パワーが上がっていく。少し笑えない強さだ。」
「はああああああ‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼」
ドブァァアアアアアアアアッッッッ‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
「くわっ‼‼」
攻撃が……入った‼‼
しかし、あたえた強烈な一撃は、オークを倒すまでには行かなかった。
くっ‼限界を超える魔力を消費してしまい、私は『良』な状況から一瞬で『不良』に変わってしまった。
「はぁ、はぁ、これでも私を行かしておいた方が良いと思いますか?生かして置いたら、私は真っ先にあなたに牙を向けますよ。」
「……調子に乗りやがって、俺はな、俺が下だと思っている奴が調子に乗っているのを見ると、気に食わなくて仕方ない。完全にキレたぜ、お前を殺す‼‼‼‼‼‼‼」
ビュンッッ‼‼ビュンッビュンッビュンッ‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
見た目からは想像もできないようなスピードで、動いた。
危なっ‼ギリギリ見える攻撃をギリギリのところでかわした。
……そうだ‼‼
カチャッ‼‼カチャッ‼‼
(実戦で躊躇している暇なんてありません‼‼‼‼‼‼‼‼魔道暗器・鉤爪‼‼‼‼‼)
「うりゃっっ‼‼‼‼‼」
ズドバンッッ‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
「痛っ‼‼」
オークの刹那の拳に遅れて、私も拳を合わせ、ぶつけた。だが、魔道暗器頼りの微量な魔力ではあまりにも対抗できるものではなく、私の拳にヒビが入った。
それでもオークの拳には、鉤爪が刺さっていたらしく痛がっていた。
「隠器・魔岩石斧‼‼‼‼ゆっくりと、、、こいつで、、、、、、なぶり殺しにしてやる‼‼‼‼‼‼」
「なっ‼拳とはわけが違う、斬られたら死ぬ(小声)」
当たったら死ぬ、当たったら死ぬ、当たったら死ぬ、当たったら死ぬ、当たったら死ぬ、当たったら死ぬ……
私は、今までの生きてきた人生で、一番集中している瞬間で、人は死に淵に立つとここまで強くなるのかとこんなピンチの状況ながら、少し驚いている。
微かにしか見えないオークの斬撃を私は避けていた。
「限界を超える力で、俺の攻撃を避けていると行ったところか。まだまだ序の口の内、魔岩石斧‼‼魔岩石斧‼‼魔岩石斧‼‼魔岩石斧‼‼……」
オークは、私から距離を取り、手に持っていた巨大な斧を私の方へぶん投げてきた。しかし、それは私に当たらず、奥へと消えていった。そしてオークは、同じ斧を繰り返し、出しては遠くに投げた。
「(隙がある、今しかない‼)斬撃‼‼‼‼‼」
「……へっ、バカが」
私の鉤爪攻撃が当たる寸前にオークがにやりと笑い、
……グサッ‼‼グシャッッ‼‼‼‼
「うわぁっ‼‼‼‼‼」
私の後ろの方に飛んで行ったはずの巨大な斧が、1つ私の背中に大きな傷をつけ、もう1つの巨大な斧が、勢いよく背中に刺さった。
はぁはぁ、貫通しなかっただけ幸いと言ったところね。
……ピキィィィィーーーーーーン‼‼‼‼‼‼‼‼
……っ!?あ、足が、いや下半身が、全く動かない‼‼これは一体、どういうことだ‼‼‼‼
「へーッ、ヘッヘッヘッヘッヘッ‼‼‼‼‼‼無駄だ。お前の下半身は、一生使い物にならない。背中にある下半身まで続く神経が、ぶった切れたんだからな‼‼‼‼‼‼‼」
「……。」
絶望している…………でも今は、そんな事をしている場合でもない。明らかにピンチな状況だが、私は少し安心し、冷静になった。だって『両腕がまだ動く‼』
「おっ、目の色が変わった?下半身が使えなくなり、あまりにも絶望し、狂い始めたか。」
バタッ‼‼
私は腕を大きく振り、うつ伏せになった。体から極限にまで力を抜き、後ろの方に斬撃を飛ばし、軽くなった体を飛ばした斬撃をブーストにして、あいつの方に思い切り突っ込んでいった。
シュシュシュシュシュシュ……ッッッッ‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
ドッッ‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
私は、あいつよりも弱い。しかもそのうえ、下半身は使い物にならない。左腕に全ての力を集中させるんだ。一撃でいい、弱者が弱くなって、完全に油断している奴の隙をつけば勝てる‼‼‼
「はぁぁああああああああ‼‼‼‼‼渾身の一撃‼‼‼‼‼」
シュバァァァァンッッッッ‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
「な、なんだと!?力、いや全ての点で、この俺が上回っているんだぞ、な……ぜ…………。」
バタッ。
ハッ、ハハハーーーー……。
確かに私とあいつなら、私は勝てない。この戦いの最後で、勝てないのなら、勝てそうなところに一点集中してしまえばいいと考えたんだ。そして私は、この左腕に全てを懸けた。そして、見事に胸を貫通させて、勝利を勝ち取ったのだ‼‼
「はぁー、参りましたね。これでは、もう屋上へ先に着いているアトリア師匠のところまでいけま……」
「よくやった、ストレs……」
気絶した私の目には、アトリア師匠の笑顔が浮かんだ。