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PT3

 翌日、朝食後エミリーさんたちに見送られながら冒険者ギルドに向かった。

丁度、皆が活動する時間帯なのかとても込んでいたが何とかギルドに入り隅っこに行き3人が来るのを待ったが人波が引いて比較的すいてきても3人は現れなかった。おかしいと思いながらも待っているとギルドの扉が開きやっと3人が現れた

「やぁ、おはよう」

私を見つけてレオが話しかけてきたが、遅れてきたことに悪いとも思っていないようで続いてセイラとノーラも挨拶をしてきた

「おはよー」

「おはようございます」

私が何か勘違いしていたのかと思うほど平然としている、遅れてきたのに悪びれもしないなんか腹が立つなーと思いながら一応挨拶を返す

「おはようございます。ずいぶんゆっくり何ですね」

あ、つい嫌みが出てしまったがこれくらいいだろうかと考えているとレオが当然のように言ってきた

「ああ、朝は少しゆっくり遅めにすることにしている、朝一番だと混雑がひどくて時間の無駄だからな」

そうゆう考えがあるのはいいと思うがなぜ昨日教えてくれないのか私は朝一から来て混雑の中ずっと待っていたのだ、報連相くらいまともにできないのかと心の中でイライラしながらもここでもめても仕方がない、それに朝一番ではなく、朝食後の約束であった私の勘違いだと自分をなんとか納得させたて、今日の予定を尋ねた。

「今日はどうするんですか?」

するとレオが得意げに

「今俺たちは近くの初級ダンジョンで7階層を攻略しているんだ、今日もそこに行こうと思っている」

これは、ダメな奴だエミリーさんの言っていた言葉を思い出しながらそう思った、どうするか悩むまでもない一応私のレベルのことを言って受け入れられなければお別れである。

「すみません、私はまだレベルが一桁で皆さんについていけると思えません。最初なので低階層で探索することはできませんか?」

「えーそんなの時間の無駄じゃない」

「そうですよ、せっかく7階まで潜れるようになったのに」

二人が反対してきたので、これでレオが7階層に行くことに決めたら私は、すぐにこの体験PTを取りやめにする気でいたのだが

「まぁ、最初はいいんじゃないか?レベルも1桁だしな不安なのもわかるさ」

以外にもレオが賛成してくれた、二人には不満げに見られたがPTリーダーのレオが決めたことなので口に出して文句を言うことはなかった。

意見がまとまったので近場のダンジョンに探索に行くことになった。今から行くダンジョンは初心者向けで私のようにレベル一桁の低レベルでも入りやすくモンスターのレベルも適正レベルの為、経験値が一番入りやすく階層が増えるにつれモンスターが強くなるのはどのダンジョンでも一緒だがこのダンジョンは階層20階までで20階層をクリアできるころには、レベルが15~20程度にはなるそうだ、得意げに3人が教えてくれながら歩いているとその初心者向けダンジョンに到着した。

「じゃぁ、さっさとはいるか」

「そうね、今日は1階層だから余裕よね旨味はないけど」

「そうですね、1階層はスライムとビックラットです。ドロップ品も大したものじゃないですね」

すぐにでも入っていきそうだが、わたしはPT戦をしたことがない、何をしたらいいのかもどの位置いればいいのかもわからない、慌ててそれらを聞くと

「あー、そうだな、最初は後ろで強化魔法でもかけといてくれればいいさ」

そう言われたので分かったとうなずいてレオとセイラを先頭にノーラと一緒に後ろからついて行った。

ダンジョンにもいろいろあってこのダンジョンはいかにも洞窟といった感じで簡単な迷路になっている下層に向かって下りていくことになる。

レオ達の後について歩いていくとビックラットが2匹出てきた、名前のとおり大きなネズミで中型犬ほどはあるんじゃないだろうか、とりあえず身体強化の魔法を前衛の二人にかけて後ろから見守っていると二人はそれぞれ一匹ずつ倒している、すぐに終わったためよくわからなかったがビックラットの死体が残っていることにびっくりした。今まではスライムしか倒したことがなかったためモンスターは倒すと消えるのかと思っていたが違うようだ。二人は近くに落ちている魔石を拾うとこちらに向かってくる

「ビックラットはドロップが魔石くらいであんまりもうけにならないんですよ」

隣でノーラさんが言っている、見せてもらった魔石はスライムとほとんど同じくらいだった。

「じゃぁこのまま2階層に向かいながら何回か戦ってみよう」

すぐに、2階層を目指すようであるが何度か戦ってくれるようなので、ついていくことにした。次に現れたのはスライム2匹とビックラット1匹だった合計で3匹になるためどうするのかと思っていたら何の指示もなしに前衛の二人がさっきと同じようにレオがビックラットにセイラがスライムに飛び掛かっていった、残ったスライム一匹はどうするのかと思っていたらノーラが

「早く攻撃魔法で倒してこっちに来ちゃいます」

私が倒すのが当然といった感じで話しかけてきた。攻撃魔法が苦手だってちゃんと聞いてたのかな?ここで一発でスライムを倒さなかった場合どうなるんだろうとも思いながらもとりあえずなるべく抑え気味に炎の魔法をスライム向かって放つ、当然倒せなかったスライムはこちらに向かってくるので距離を取りながら自身に強化魔法をかけながらスライムを杖で殴ったらどろりと溶けて魔石とスライムゼリーが残った。レオとセイラの戦闘も終わったようでこちらに戻ってきながら

「そっちも終わったのね、結構早かったじゃない」

「でも、ユリナさんの魔法ではスライムを一発では倒せないようです」

「そうなのか?攻撃魔法が使えるから大丈夫と思ってたんだが」

最初から苦手であると言っていたはずなのにこれであるやはり何か不快な思いをしながらも、もう一度ちゃんと言っておこうと思った。

「最初に言った通り攻撃魔法はあまり得意ではないんです」

本当は倒せるんだけど、どの程度手加減すればいいのかわからないし、手加減も完璧にはできない命がかかっているのでどうにもならなければ手加減なしに魔法を使う気はあるが、正直このPTには私の秘密はできる限り知られたくない。無能だと思われていたほうがましでな気がする。

結局その後も何回かモンスターに遭遇しながら2階層の階段に向かって進んでいく、1階層ではあまり大きな群れはできないようで最大で3匹の群れだった。

3匹目はすべて私が倒すことになり、今までどうしていたのか聞いてみると二人が戦っている間ノーラはモンスターから逃げていたそうだ、そのうちモンスターを倒したどちらかがノーラを追っているモンスターを倒すようにしていたとか、ゲームではないので攻撃はターン順ではないのはわかっているが戦闘になれていない私でもなんか間違ってることはわかった。どうやらその方法で7階層までは潜れるようになったが敵も強くなり出てくる数も増えてきたためこのままでは無理だと判断してPT人員を探していたところに私が来たらしい。だが私が増えても戦い方を変える気がないのならいずれ同じ問題で躓くことになるのは私でもわかることである。正直、複数のモンスターが出てくるのを見られただけでこのPTで得られるものはもうないような気がしてきた。

2階層にたどり着きモンスターを倒していくここでも3匹までしかでず、スライムの出現率が減ったかわりにホーンラットと言う角が生えたネズミが出た、大きさはビックラット同じくらいで、突進して角で刺そうとしてくるので恐怖が大きい、ビックラットもスライムも基本体当たりが攻撃だがホーンラットも同じだけど、角があるか無いかで恐怖心がかなり違うことが分かった。もう得られるものがないと思った矢先にこれであったので何事も経験だと思うことにして3人についてダンジョンの中を歩いていく、そのまま歩きながら話を聞いていると

「今日は調子いいねー」

「そうですね、スライムゼリーのドロップ率も高いし、ビックラットよりホーンラットのほうがよくでますし」

「そうだな、今日は体調もいいし俺の幸運値がよく働いてるんだろ」

3人の話を聞きながら驚く、いつもスライムを倒すとスライムゼリーはほとんど落ちていたのでこんなものだと思っていたが幸運値のおかげだったのか、それとホーンラットの出現率を喜ぶのはビックラットとたいして強さが変わらないのにその角がドロップ品として冒険者ギルドで買い取ってもらえるらしい。ついでに言うと体調がいいのは一応さっきから後ろで強化魔法をかけ続けているからではないだろうか。だがやはり体験でこのPTだったのは悪くはないのかもしれない、私の幸運値が高いのを誤魔化せた、他ではこうはいかなかっただろう。

そのうち3階層の階段にたどり着き3人が下りようとしたため

「あの、今日は地下2階までって話ではなかったですか?」

聞くと、忘れていたとばかりに

「ああ、そうだったな今日は調子が良かったからこのまま3階層でも平気だと思うんだが」

「そうよー、2階層までじゃほとんど儲けにならないじゃない」

「そうですよー2階層じゃ私たちはもうレベル上がらないんですから少しはわたしたちのことも考えてください」

最初からの約束なのにこの言われ方にカチンときた私は言い返してしまう

「最初から今日は2階層までって話でした。これでは契約違反です」

「契約って言っても口約束だし、今日は調子がいいから大丈夫さ」

約束も守れない人から根拠のない提案をされて誰が納得すると思ったのか。それでも私が3階層に降りるのを嫌がっていると

「だったら今日はここでわかれればいいじゃない」

「そうですよ、PTで行動するのに自分の意見ばかり言うのはよくないです」

まるで私が悪いかのような言い方をされてイライラしながらレオのほうを向くと

「ここから一人で帰るなんて無理だろ今日は調子がいいから少し奥まで潜っても大丈夫さ」

また根拠のない大丈夫が出てきた、だが確かにここから一人でダンジョンの外まで戻るのは無理かもしれないどうしようか考えていると耳元でルナの声が聞こえた

「大丈夫だ、わしがいれば一人でも大丈夫だ、このPTはよくないのだ早く分かれたほうがいい」

ルナが言うなら大丈夫なのだろう、同じ大丈夫でも安心感が全く違うなと思いながら3人に向かって言ってやった

「分かりました、ではここでお別れですね。PT加入の話もなかったことにしていただきます」

そのままもと来た道を一人で歩き出した、後ろで何か言ってるのが聞こえるが内容まではわからなかった。

とにかく、このPTとは2日の付き合いなのにすでにうんざりしてしまっている。

 そのままの勢いで帰り道をたどっていくと途中で当然モンスターが出たが今度は加減せずに攻撃魔法を当てるとどれも一発で倒せることが分かった、距離を詰められないように気を付けながら戦えば何とかなるようだ、それも浅い階層だからできたのだろう、あのままずるずるついて行っていれば、途中で戻ることもできなくなるところだったルナに感謝である。

とりあえずダンジョンから抜け出た後は冒険者ギルドに行ってこのことを報告することにした。

地上に戻るころにはレベルも上がっていた。

名前 ユリナ・シラナミ 15歳 犯罪歴なし

職業 魔導士 Lv10

冒険者ギルド ランクF


HP D

ST D

MP B


力 D

防御 D

魔力 S

知能 C

俊敏 C

幸運 S


スキル


攻撃魔法 Lv15

補助魔法Lv13

魔道補助 Lv11

杖術 Lv12

格闘 Lv11

生活魔法 Lv11

言語翻訳 Lv13

自動探知 Lv13

空間魔法 Lv10

魔法錬金術 Lv14

契約魔法 Lv7

鑑定 Lv6


空きスキル枠 3枠


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