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架空戦記は地理によって縛られる

昔ツイッターで呟いたのを引っ張り出して加筆。

 架空戦記ブームというのがあった。

 正確にはSFのジャンルからの派生という形になるのだろうか。

 80年代後半から90年代ぐらいまで、ありとあらゆる架空戦記が生まれてそして消えてゆき、今は衰退しきっているジャンルである。

『要塞シリーズ』や『紺碧の艦隊』や『○○戦艦大和』(○○には色々なものがあった。本当に)等の作品は目にした人がいると思う。


 そんな架空戦記だが、架空戦記は色々な制約から開放されるが、地理からだけは縛られ続ける。

 まぁ、一時期ひたすら第二次大戦ものの架空戦記を読み続けてトラックとかハワイとか必ず出るなと当たり前のことに気づくという訳で。

 考えてみれば当たり前で、架空戦記ってのは、史実に対しての状況改変が行われているから、それゆえに改変以外の状況設定において真摯に応対しないと読者が混乱するという宿命を持っている。

 特にその戦略上設定で不可欠な地理は、それを変えるという事をしない限りはほぼどの架空戦記でも同じとなる訳で。

 超戦艦が出ようと、陸軍がクーデターを起こそうとも、満州事変が無かろうとも、ハワイはハワイの位置に有り続けるという訳で。

 そこの旗が日の丸か星条旗かはたまた別の旗であろうとも、ハワイは太平洋の要石として読者の前に鎮座し続けるのだ。

 という事は、ハワイ作戦が話の中ででてきた時、


「あ、山場(終わり)きた」


とわかってしまう訳で。

 そういう所からもある意味の安心感と読者からは話の上での天井が見ているのが仮想戦記である。

 で、だ。

 この天井をどうやって取っ払うのか?

 簡単な話だ。

 読者の知らない地理を用意すればいい。

 異世界である。



 旧2ちゃんの「自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた」スレで展開されていた『帝国召喚』。



 こいつの影響度は計り知れないものが有る。

 ぶっちゃけると、『地球なめんなファンタジー』を国家規模で行う訳で、


 ワイバーンVS零戦

 オークやゴブリンの大軍VS鉄条網・塹壕・機関銃三点セット

 魔法VS火砲


という今の国家異世界召喚のテンプレはほぼここで構築されていた。

 そうやって世に出てアニメ化されたのが、『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』である。

 出版が2010年だから、おおよそ2000年台後半あたりからこの流れは来ていた事になる。

 『ゼロの使い魔』が出版されたのが2004年だから、やっぱりゼロの使い魔の影響はでかいとつくづく思い知る。

 ここに居た住民が実は2010年台中盤から層が入れ替わったというか増えだしている。

 偉大な3つの作品のおかげである。


『ストライクウィッチーズ』(空)

『ガールズ&パンツァー』(陸)

『艦隊これくしょん』(海)


という三作品で、これでミリタリー系キャラ作品に新人が入ってきだしたのだ。

 そうなると今度はそんなキャラクターをかっこよく動かしたいと思うのは世の常で、戦記方向に……とは行かなかった。

 戦記、特に軍事行動はかなり深く知らないと書くのが難しいのだ。

 正直私も書いてトチるし、なまじ資料が大量にあって更新され続けているから、ドヤ顔で書いた戦術が最新資料では陳腐化なんて事もある恐ろしい世界なのだ。

 キャラクターを魅力的に書きそれで破綻のない戦記を書ける作家は本当に少なくなってしまった。


 いや。

 居たのだ。

 居たんだよ。

 佐藤大輔という偉大なる作家が。


 おぅ…………(ここから涙で書けないので終わる)

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