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神様が俺の恋路に茶々入れてくる   作者: ラマ
 忍者入門編 己の進む道を探す
18/53

17話 激闘・忍者伝ヒナタ

(注)この話は今後バトルものにもシリアスにもなりません

17話




「いやー、ごめんね。 まさか、カトリーヌ(カト)がこんなことをするほどタカトを尊敬しているというか、好きだとは思わなかったよ」


「美冬さん、そんな事情でヒナタは呼び出されたんですか」


「忍者的には自分の師や親分が誰の下につくかは重要だからね。

 でも、大丈夫、僕とタカトで後から言っておくし、それに私がカトリに認められるほど鍛えてあげるよ」


「そもそもタカトは俺の子分じゃないんですげど」



「君がなんと言おうが関係ない、周りから見てどうかっていう話なんだよ。たとえタカトがアホでも、その力は本物だ。

 神童、暴れ馬、小鬼とタカトを畏れている忍者っ子の中でフルカワヒナタというのは、神童を従える謎の曲者なんだ。

 だから今後もタカトを慕う子どもたちが同じことをするかもしれないよ。」


 あれ、聞き慣れない言葉を聞いたぞ、神童? 誰が?

 タカトすごい奴だったのか、しかも俺が曲者なのか。

 俺は葵を見ると葵も驚いたと言わんばかりに目を見開いて美冬先輩を見詰めている。 


 「それに言ったじゃん、恋に協力するって、僕がヒナタ君を立派な男に鍛える過程でヒナタ君は立派な忍者になるだけさ」


「そういえば、ヒナタは箱尾さんからも忍者道場に誘われているよね」

 

 葵は面白がっているのか笑いながら俺に言ってくる。

 それはそもそもお前が興味を急になくしたからだろ! 勧誘されている間寝てたくせにめんどくさくなること言うなよ。


「えっヒナタ君、鬼からも誘われてるの!?」


 待って、あの紳士風の箱尾さんは鬼呼ばわりなのか。


「俺はやばいんじゃないですか?」


「大丈夫だよ、彼は特殊技能コースでなければ会うことはないから」


「俺は勢いに負けて特殊技能コースもほぼ参加することになるかもしれないです」


 美冬先輩の顔色が悪くなる、葵もそれを見て気軽そんな顔から申し訳なさそうな顔へと変わる。


「君ってそんなに才能があるの?」


「いや、でも始めは葵の方が誘われている感じでしたけど、直ぐに葵が興味を無くしたので俺が誘われました」


 美冬先輩は一度葵を見てから俺をかわいそうな目で見た。


「君の才能を目をつけられたね、大丈夫さ僕が道場では死なないようにサポートするから。 一緒に頑張ろうね」


 美冬先輩は俺より背が低いのに優しく俺の頭を撫でてくれた。


 えっ、俺本当にこのまま修業するの!?




「おーい、パンフレットとビンゴカード持って来たぞ。

 あれ、美冬ちゃんもいるじゃん。どうしたんだよ、なんか暗いぞ」


 軽い足取りでパンフレットと何十枚も有りそうなビンゴカードを持って戻ってきた。


 俺はカトリーヌに絡まれた事と箱尾さんから誘われている事を伝えた。


「カトはそんなことしたのかよ、アイツすごくヒナタ君に会いたがってたから紹介しようと思ってたけどそんなこと考えてたのか。

 でも、大丈夫だぜ、箱尾さんはすぐに強くしてくれるからすぐに認めさせられるよ。」


 タカトは初めカトリーヌに呆れたような感じだったが大した問題だとは考えていないようだ、態度がすごく気楽そうだ。


「すごく、厳しいんだろそれ」


「まあ、他の人に比べて厳しいかもなでも、惚れた女を守るためには強さがいるんじゃないのか?

 まあ、ヒナタ君の好きな人だからピンチなら俺が助けるのも良いけどやっぱり自分で助けたいんじゃないのか?

 俺の尊敬するヒナタ君ならこんなとこで悩まないぞ!」


 この時俺の脳裏のある想像が過った


『こんなかわいい子、初めて見たでげす。誘拐してやるげへへへ』


『きゃー、助けてー』


『待て!小春さんを傷付ける奴は俺が許さないぞ!

 忍法ハヤブサキック これを食らえ!』


『げへぇ、やられた~』


『ありがとうヒナタ君、君はとっても優しくて賢いのに、その上とっても強いのね。 素敵結婚して!』


 俺の口は自分でも抑えられないほどにやついているのが自分でもわかった。

 今の俺を止められるモノなんて何もない。


「ありがとな、タカト。俺が間違ってた。真の男は好きな子ぐらい自分で守らないとな」


「気にするなよ、俺たちは友達だろ。俺たちは一方的にどちらかが教える訳じゃない。 互いに教え合い高めあう存在それが友達だ。

 昔なら、どうして俺が弟子入りを断られたのか理由が分からなかった。

 けど今なら分かるぜ、俺もヒナタ君もいまだに完璧じゃないことを教える為だったんだな、だから師弟でなく友達になろうとした。」 


 なんか全然違うけど結果としてお互いにとっていい感じになっているから否定はしないでおこう。


「これから俺も修業頑張るからよろしく頼むぜ、タカト。」


「ああ、俺が格好いい忍者になる手助けをしてやるよ」


 俺とタカトは力強く握手をして互いに思いを語った。


「いやいや、ちょっと待って。いいのヒナタ君厳しいんだよ?」


「おい、美冬ちゃん。今ヒナタ君は真の男になるために固い決意をしたんだよ。

 もしそれに茶々入れるような事をするなら俺は怒るぞ」


 俺を心配してやめるように言う美冬先輩に対してタカトは俺の覚悟を踏みにじろうとしていると思い怒っているようだ。


「タカト、美冬先輩は俺を心配してそう言っているんだ。さっきまで自分がサポートするとまで言ってくれてたんだ。だから茶々を入れるようなつもりはないはずだ。

 それと葵、お前が車の中で俺に話を振ってくれなかったら、俺は強い男になるチャンスを逃していたかもしれない。ありがとう。」


「そうか、ごめん美冬ちゃん」


「ヒナタが気にしてないならいいや、こっちこそごめんね」


「はぁ、わかったよ。僕も覚悟を決めてタカトと一緒にを入れてヒナタ君の修業を手伝うよ」


「よっしゃー!、燃えてきた。

 絶対強くなって小春さんを格好良く助けて見せるぞ」


「俺も燃えてきたぜ、俺も絶対ヒナタ君を強い忍者にしてやる!」


「僕もなんだかモエテキタ気がするよ、よし円陣だ」


「えっ、僕もするんですか!?」


「何言ってんだ、葵も俺の友達だろ仲間はずれにはしないぜ」


 俺たちは円陣を組み燃え上がる熱い思いを共有した。

 そして、タカトと美冬先輩は俺に忍者に関する授業を円陣を組みながら始めた。


「ねぇ、こんなところじゃ邪魔だから端に行こうよ」


 俺たちは葵の助言を受け会場の端に移動し勉強や作戦会議は白熱した。






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