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転生したら幽霊だったのだが  作者: 白乃兎
一章 邪神族の墓地編
9/82

邪神族の墓地の王

そろそろ更新ペースが落ちてきそうです。

なかなか辛い。

でも頑張ります。

 死霊の大群との戦いが終わって早くも三週間が過ぎた。

 この三週間はだいぶ濃い三週間だったと思う。

 今はまたどこかに行ってしまったが、カナと修行をしていた。


 模擬戦などをしたり、大鎌の使い方を教えてもらったり、魔法を身に纏う方法を教えてもらったり、霊力についてもしっかり教えてもらった。


 その際、最初にカナと戦った時よりは長時間戦えるようになったし、鎌の使い方もそこそこ上手くなったと思う。

 魔法については適性はあまり無いものの、少しずつ慣れてきたと言っていいだろう。

 闇属性魔法や、対死霊用の光属性魔法もある程度使えるようになった。

 霊力の総量も増え鎌の斬れ味や防御力も底上げ出来るようになった。

 霊力の薄い膜のような物を俺を中心に広げ、ソナーのように敵や、魔法の発動を半径三十メートルくらいなら感知出来るようになった。

 俺に霊力を使わせると意外と器用でいろんな事が出来たのでこちらも将来的にはかなり期待が出来るだろう。


 攻撃の効かない相手と戦っていた最初の頃に比べればかなり進歩した方だと思う。

 あとは肉体が欲しい。

 俺の体に憑依したいのだがやはり今でも何度やっても弾かれるし、他の肉体もしっくりこない。

 ぶっちゃけ、しっくりくるのならば自分の体でなくてもいいかなーなんて思ったりしている。


 肉体があればもっと戦闘時の幅が広がる。

 霊の体は普通の物理攻撃が効かなくて便利だが、少しでも魔力を纏った攻撃などは簡単に食らってしまう。

 これなら、別に肉体を得て、普通の物理攻撃が有効になってしまってもあまり変わらないような気がする。

 カナによれば肉体があれば霊体のアドバンテージがなくなるが魔力や霊力の使用効率が上がったり、肉体を得ることで魔法、霊力や固有能力関係に補正がかかる事もあるそうだ。

 上を目指すならば肉体があった方がいいらしい。


 そんな俺の今のステータスはこんな感じ。



 《ステータス》


 名前:ロキア

 性別:男?

 種族:強欲な死霊

 ランク:B

 クラス:死霊使い

 称号:邪神族の墓地の孤独幽霊ぼっち、優しさを知った幽霊しあわせもの死霊狩り(同族殺し)

 固有能力:念力ポルターガイスト、憑依、限界突破リミットブレイク、五感強化、魔力操作、霊力操作、収納ストレージ ※固有能力残り容量:二



 新しく取得した固有能力の魔力操作と霊力操作を使用することで、魔法や霊力の流れのようなものをより正確に掴めるようになり、効率や威力を上げてくれる。

 特に魔法の才能がない俺には必須の能力だ。


 五感強化も役に立つ。

 視覚や聴覚、嗅覚が普通の五倍以上にはなる。

 おそらくは獣人の五感のような感じだろう。

 これを使用することで、索敵や戦闘中に不自然は動きがあってもそこそこ分かるようになっている。


 収納ストレージは分かりやすく言えばアイテムボックスのようなものだ。

 今まで念力で浮かせておくことしかできなかった十字架などをしまえる。

 他にもいろんなものを押し込めるのでかなり便利だ。


 そして称号だがこれは称号を獲得する事でなにか効果のあるものとそうでないものがあるらしい。

 俺の邪神族の墓地の孤独幽霊ぼっちには効果があるが他二つは何の効果もない。

 カナによればそもそもなにか効果のある称号がかなり珍しいのだそうだ。

 せっかく三つもあるのだから二つくらいは効果付きでもいいと思う。


 死霊の大群との戦闘でかなり身体能力も上昇して体が軽くなった。

 固有能力も増えかなり強くなる事が出来た。


 ゲームやアニメならばそろそろヒロインや好敵手の一人や二人出てきてもいい頃なのだろうが、好敵手はともかく、こんな幽霊の体にヒロインとかないですわ。

 師匠が出来たのが奇跡だよ。

 師匠、つまりはカナがヒロインじゃね?とか思ったよ?俺も健全な男子ですから。

 でもさ、現実を見るとカナは完全無欠の超絶美少女。

 才能に溢れなんでも出来る天才美少女。

 一方俺は体すらない幽霊。

 元の体も平凡で頭脳も平凡、運動神経も平凡で格好良くもない男子。

 つりあわねーよ。


 まぁ、つまり何が言いたいかというと、戦闘面での目標があっても、なんと言うかモチベーションが上がらないのですよ。

 ヒロインとかが出来たらまぁ、強くなろう!ってどころじゃなくて、強くならなきゃいけないんだ!みたいな感じにはなると思う。


 というわけなのでそれをカナにこの間カナが来た時に言いました。

 すると返ってきた言葉はなんと!


「じゃあ、一つお願いを何でも聞いてあげるわ」


 キターーーーーー!


 ゴホン、テンションがおかしくなってしまった。

 そのお願いを聞いてもらうための条件はこの墓地の廃教会にいるこの墓地の主を倒せとの事です。


 いやーこれはやる気も出るよな。

 なんか前まですごいシリアスな感じだったが、男子高校生には適度な息抜きも大事なのですよ。


 この墓地の主を倒せばカナの魅惑の体を好き放題・・・ゴホンゴホン、まぁ何かお願いを聞いてくれるのだろう。

 これはモチベーションも上がるわー。


 まずは偵察を開始。

 己を知り敵を知れば百戦危うからず、と言うからな。






 ♢




 教会前、中にいる死霊の魔力のようなものがひしひしと伝わってくる。

 霊力の膜を使い、相手の気配を探る。


 結果、霊力で捉えた相手の輪郭はこの墓地で頻繁に出現するゾンビや、骸骨ではなさそうだ。

 そいつらが、突然変異などしてもこんな形の体にはならない。


 こいつはもっと人に近い形をしている。

 骸骨やゾンビが元人間だったりしてもここまで肉体のある人間のようにはならない。


 しかも、今だから気がつくことだがそいつを中心にしてこの教会に魔力が集まってきている。

 この世界の大気中に常に存在している魔力を少しずつ集めてきている。

 おそらくだが、魔力を補給しているのだろう。

 ならば早めに手を打った方がよさそうだ。


 やる事が決まった。

 さっさと行動に移ることにしよう。


 まずは、念力を使って、そこら中の瓦礫を大量に浮かせる。

 それを教会の屋根のかなり上空まで浮かし、一気に落とす。

 一度だけではなく、ひたすらに何度でも。

 浮かしては落とし浮かしては落とす。


 教会は元々廃れていたのもあり一度目で屋根に大きな穴を開ける。

 あとはひたすらに大小様々な瓦礫が雨のように教会に降り注ぐ。

 慈悲など全くない。

 おそらく相手は俺よりも強いのだ。

 ならば、やれる時にやっておかなければこちらが不利である。

 奇襲の何が卑怯か!これも立派な作戦だ。


 どれだけ瓦礫の雨を降らせただろうか?

 教会はもはや跡形もない。

 そこにあるのはただの瓦礫の山である。


 これで倒せたとは思わない。

 油断はしない。

 確実に相手を殺す。


 霊力の膜で大まかな相手の位置を確認し、そこに収納で入れていた十字架を何本も取り出す。

 この十字架はうちの師匠に光属性魔法で聖なる力を上書きして貰ったので、相手が死霊ならば大ダメージのはず。


 ・・・・・やったか?



 ボゴォン!


 やってないフラグでしたね。


 瓦礫は吹き飛び相手の姿が見える。

 性別は男。

 顔は上の下。

 体格はよく、なぜか上半身裸なのでよくわかる鍛えられた筋肉。

 目は鋭くこの暗い墓地に薄く光るような蒼。

 ・・・見た感じ普通の人間である。


 だが、普通じゃないオーラがガンガン伝わってくる。

 人間ではないだろう。

 吸血鬼?鬼?

 まさか邪神だったりしないよね。

 でもここは邪神族の墓地だからなー、この墓地の王的存在が邪神でも不思議ではないんだよな。

 邪神とかだったらたぶん勝てない。


 自分から仕掛けておいて情ない。

 自分で思います。


 でも後悔はしない。

 試合に負けても勝負に勝てばいいんだよ!


 さぁいくぞ!









評価とか感想があればやる気出るのになー。

待ってます!

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