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転生したら幽霊だったのだが  作者: 白乃兎
五章 帝国編
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番外編 お風呂

この章は終わりと言ったな、それは嘘だ!

すいません、いつかこの話を入れたいと思ってたのでここで入れました。

それにしても短いっ!


この話は読み飛ばし可です。

露骨なエロはあまり入れてはいませんが嫌いな人は飛ばしてください。

 ついにこの時が来た!

 どれだけ待ち望んだ事だろうか。


 何度もリクレイフィアでしようとも思った。

 だが、カナとの平穏の日々を考えるとできなかった。

 だが、この帝国でならできるか?


 今向こう側にいるのはカナ、リオ、ルシア、エルの四人だ。

 標的はその四人。


 そう、ついに実行する日が来たのだ。

 男の夢(ロマン)、女風呂の覗きだ!


 現在位置は帝国王城の風呂場。

 リーデヴィッヒを始末した後、エルの厚意で風呂を貸してもらえた。

 時刻が深夜なのもあり、俺たち以外には誰もいない。

 とてつもなくでかく、風呂などプールのようだ。


 そして、男湯と女湯を区切るのは分厚い壁一枚!

 銭湯のように、頑張れば向こう側を覗けなくはない壁だ。


 俺は幽霊だ。可能なはず!


 いざ行かん!桃源郷(女湯)へ!


 壁の向こうからは四人の声が聞こえる。

 全員いるようで俺のことを警戒など微塵もしていない様子である。


 まずは、水音を立てて、こちら側に俺がいることを猛アピール。


 助走をつけて、風呂へダイブ。

 当然バシャーンと大きな音がする。


 向こう側にも聞こえたはずだ。

 次に、「ふい〜」という声と共に湯船に浸かる。

 その後ちゃぷちゃぷと、体を温めたら作戦開始。


 憑依解除、"邪神族の墓地の孤独幽霊ぼっち"を発動して気配を消す。

 霊力、魔力を完全に断ち幽霊どころか透明人間のレベルまで気配を消す。


 だが、突然気配を消してもバレる可能性があるので、肉体の方は一定で微量の霊力を発している。

 これで、俺は男湯の方にいると思われる。


 さて、準備は整った。


 壁抜け開始!

 霊体状態ならば障害物など関係ない。


 壁をすり抜け、女湯へ。

 そしてまず目に入ったのはカナ。

 バスタオルで隠れてはいるが、完璧な肢体だ。


 天国、ここは天国か?


 カナはこちらを向いているのでよく見える。

 ん?こちらを向いている?

 湯船にも浸からず、壁の方にいる俺の方を見ている?


「くすっ」


 笑った!?

 バレてるのか!?俺がここにいるのが。

 焦るな落ち着け!カナにバレるのは想定内。

 壁をすり抜け男湯に戻る。


 バチン。


 あれ?弾かれた?

 ま、まさかぁ!カナを見るとニヤリと笑っている。

 は、嵌められたぁ〜!


 ど、どうする?死ぬか?

 自害するか?

 ヤバい、殺される。

 カナに殺される。


 カナはこちらに近づいてくる。

 ヒタヒタとこちらに歩いてくる。


 ……死ぬ前にもう一度天国を見ておくか。

 湯船の方に目をやると、バシャバシャと泳いでいるリオ。

 それを女の子なのにはしたないと止めようとしているルシア。

 あはは、と笑っているエル。


「お風呂で泳ぐの初めてー!」

「リオちゃん、もう夜中ですしあまり騒がないでください!」

「いいじゃないか。ここから使用人達の宿泊場所は遠いんだ。あまり問題はないぞ」


 俺が見ているなんて考えもせずに楽しそうな三人。

 湯けむりであまり見えないが、バスタオル一枚という露出度の高い姿で、体の凹凸をはっきりと見られたのだからもう満足である。


 カナが俺のすぐそばまで歩み寄ってきた。

 バスタオルを巻いているとはいえ、露出度の高い格好、カナは出ているところは出ているので、その、胸とか谷間とか見えているわけでしてーー


「ロキアがこんなことするとは思わなかったわ。ロキアも男の子なのね」


 ぼそりと、ほか三人に聞こえないように俺に話しかけてきた。

 あれ?死ぬと思ったけど、カナは天然だから助かるか?


「見たかったら私を何時でも見ていいのに」


 そう言って自分のバスタオルに手をかけるカナ。

 少しずつ、カナの白い肌がーー


『し、失礼いたしましたぁ〜!』


 今度は壁に弾かれることなく、無事男湯に生還。


『はあ、はあ、俺には刺激が強すぎる』


 思春期真っ只中の俺も彼女いない歴=年齢。

 まだまだ耐性が付いていないということか。


 せっかく覗きとかできると思ったのに、チャンスをフイしてしまった。

 もったいない。


 今度こそは、心を鬼にして突撃するのであります!

 .……でも、今日はやめておこう。


 ♢ロキア視点→カナ視点


「あら、逃げられちゃった。刺激が強すぎたのかしら」


 それにしても、ロキアが覗きなんでするとは思わなかった。

 ロキアもそういう年頃なのかしら。

 でも、ロキアはヘタレなのね。


「カナお姉ちゃんも早く入ろーよ!」

「今行くわ」


 それにしても、私を含め、今この女湯にいる四人はロキア裸を見られて恥ずかしがりはしても、不快にはならないと思う。


「堂々と入ってくればいいのに」

「何がですか?」

「あれじゃないか?ロキアがこっちの湯にって話だろ?」


 エルは中々鋭い勘をもっている。

 その通りである。


「だ、ダメですよ。婚約していない男女が肌を見せ合うなんていけません!」


 ルシアもロキアの事が好きなら、恥ずかしがらないでアピールすればいいのに。


 ロキアは私たちの誰の裸を見に来たのかしら?

 男の子の思春期とかよりもそっちの方が気になるわ。


「お兄ちゃんにならはだか見られても恥ずかしくないよ?」

「ダメなんです!」

「ロキアになら見られても問題じゃないな」

「大問題です!どうして、この方達は自分が美少女だという自覚がないのでしょう?そんなことだと本当に襲われますよ!」


 私たち三人は自覚がないわけではないと思う。

 ただ、相手がロキアだから。

 理由はそれだけだと思う。


「ルシアも、いい体つきしてるんだから見られても恥ずかしくないだろ」

「恥ずかしいですよっ!」


 そんなに言うほどだろうか?


「じゃあ私たちが男湯に乗り込む?」

「お、それいいな」

「お兄ちゃんと、どっちが泳ぐの早いか競争しよう!」


 そう言って私たち三人は湯船から出ると男湯と女湯を隔てる壁の方へ。


「なんで、三人とも乗り込む気満々なんですか〜!!」


 ルシアが叫んだ数秒後、狼狽えたようなロキアの声とバシャーンという音が隣から聞こえた。

 耳を澄ませばロキアの声が聞こえてくる。


「覗きがバレたのか?」


 要約するとそんな感じ。

 そんなに怖がる事ないのに。

 少なくとも私たち四人はロキアの事を嫌うなんて事は頭に微塵もないはずだから。




 結局、乗り込むのはルシアに強引に阻止された。


次は紹介入れて、次話投稿まで時間を開けると思います。


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