武闘大会予選 参【リオ】
リオ無双!
ロキアお兄ちゃんもカナお姉ちゃんもとてもかっこよかった。
リオもお兄ちゃん、お姉ちゃんのようにかっこよくなれるかな?
ロキアお兄ちゃんは自分の事を弱い弱いと言ってるけど本当はすごく強い。
なんで自分を弱いなんてこと言ってるのかな?
カナお姉ちゃんはもっと強い。
お姉ちゃんよりも強い人をリオは見たことがない。
しかも可愛くて、綺麗で頭も良いし料理も美味しい。
こういう人を、さいしょくけんび?って言うのかな。
シューって人はお兄ちゃんのお友達。
なんかリオの事を、よーじょって呼ぶけどよーじょってなんだろう?
ちなみにこの人もお兄ちゃんと同じくらい強い。
みんな強い。
リオも強くならなきゃと思ってこの大会に参加することにした。
みんながやるって言ってたからっていうのもあるけど。
みんなまだリオが子供だからって守ってくれる。
でもリオはそんなの嫌。
リオもみんなと同じところに立ちたい。
後ろから背中を追いかけてるだけじゃ嫌。
リオだってちゃんとたたかえるもん。
「リオ、次、お前の番だぞ。無茶するなよ」
こうやってお兄ちゃんはリオの事をいつも気にかけてくれる。
嬉しいけどリオは大人扱いしてほしい。
リオはまだ子供だけどカナには強さは一人前って言われたもん。
「うん。でも、大丈夫。リオ勝つよ。」
今日はリオ、本気で戦う。
手加減なんてしてあげない。
「ハハハッ、幼女のくせして言うじゃねぇーか」
またよーじょって言われた。
後でお兄ちゃんにどういう意味か聞こう。
「リオ、あなたはまだ子供よ。急いで私たちに追いつこうとしなくていい。いつか、一緒に戦える日が来るわ」
びっくり、お姉ちゃんにこの話してないのにバレてる。
お姉ちゃんは本当になんでも知っている。
リオもお姉ちゃんみたいな、できる女になりたいな。
そうしたらお兄ちゃんもリオにめろめろだよ。
「ううん。今日のリオ強いよ。予選なんてすぐ終わらせちゃうもん」
「そう?分かったわ。行きなさいリオ」
「頑張れよ、リオ」
「本戦で当たっても手ぇ抜かねぇぞ幼女」
みんな応援してくれる。
お兄ちゃんのお友達も応援してくれたことに驚いた。
この人は人の応援とかしないと思ってた。
『ではでは、予選三回戦の出場者。舞台へ集合してください!今すぐ!』
リオ、いっきまーす!
♢
人が多い。
この四角から落ちたら負けだから気をつけなきゃ。
それにしてもみんな体のおっきい人ばっかり。
筋肉痛むきむきで身長高くて、ばすたーそーど?を持っている。
脳筋みたいな人がたくさんいる。
みんな近接戦闘を得意としているのかな?
みんな強そう。
「おいおい、こんな小さな嬢ちゃんも出場するのか?今からでも逃げたらどうだい?」
知らないおじさんが話しかけてきた。
むー、この人もリオのことを弱いと思ってるんだ。
確かにリオは体は小さいけど弱くないんだぞ!
「たいじょーぶ。リオ強いよ!」
「ハハハ、始まったらおじさんが怪我しないようにつまみ出してあげるよ」
信じてない。
人を信じない人は悪い人なんだよ!
始まったらこのおじさんから倒そう。
匂いと顔は覚えた。
『ではではー、予選第三回戦始めますよ!レディーFight!』
始まった。
さっきのおじさんがリオに手を伸ばしてくる。
そんなのじゃリオは捕まらないよ!
「《氷風》」
氷風は氷属性初級魔法。
本来は牽制程度の魔法ってカナが言ってた。
でも、氷神滅狼のリオが使うと
「どわぁ!」
大の男を吹き飛ばす冷風になる!
ふー、ちょっとスッキリした。
「おい、あの子強いぞ」「あの歳でこの強さ、将来が楽しみだ」「ロリーーー!」「ぅゎょぅι"ょっょぃ」「クンカクンカしたいお」「あの子は俺の嫁にする!」「幼女が大人を吹っ飛ばしたー!」「あれ?目がおかしくなった?」
どーだ!リオは強いんだぞ!分かったか!
なんかよく分からないことを言ってる人もいたけど気にしない。
お兄ちゃんもこういう人は無視しろって言ってた。
すると大人たちがリオを囲むようにして立った。
ずるいぞ!こういうのをイジメっていうんだよ!
でもリオには関係ないよ!
「《氷嵐》」
氷属性上級魔法。
リオは氷属性魔法なら無詠唱で使えるんだ。
すごいでしょ!
吹雪のような冷たい風と氷の礫が渦を巻いて周りの人を飛ばしていく。
リオは風の真ん中にいるから大丈夫なんだよ。
風が止むとリオの周りの人はいなくなっていた。
あと残っているのは少しだけ。
一気に終わらせちゃおう。
「《氷手》」
氷属性中級魔法。
氷をいろんな形に出来るんだ。
今回は手にしてみんなを外に出しちゃおう!
手で男の人たちを外に落とす。
でも、やっぱりただ落とされるだけじゃないみたい。
剣で手を斬ろうとしている。
でも、この氷は斬っても斬ってもまた同じ形に戻るんだよ。
そして回避仕切れなかった人たちがどんどん落ちていく。
あと一人だ!でも氷手じゃ落ちなかった強い人だ。
こんな時はお兄ちゃんから教えてもらった氷属性ちゅーにびょー級魔法だ!
「えたーなるふぉーすぶりざー」
『ストップ!ストップ!試合終了です!予選三回戦は最強幼女リオ選手と間一髪、私に救われた情けない男です!』
相手は死ぬちゅーにびょー魔法を止められた。
せっかくお兄ちゃんに教えてもらった強い魔法を使いたかったのに。
この人は倒さなくてもいいの?
よくルールがわからない。
お話を聞いてなかったから。
ま、勝ったならいいや。
お兄ちゃん、お姉ちゃん見てたー?
リオ勝ったよー!
ぴょんぴょん跳ねながら控え室に戻って行く。
♢
「「ぅゎょぅι"ょっょぃ」」
お兄ちゃんと、シューにも言われた。
なんなのそれ?
お兄ちゃんに聞いても目をそらされる。
「リオ、あなたは知らなくてもいいことなのよ」
お姉ちゃんも知ってるみたいだけど教えてくれなかった。
ま、いいや。
「どうだった?リオ、強かったでしょ?」
みんなに感想を聞いてみる。
「凄かったぞリオ」
「ええ、強かったわ」
「本当チートだよな。なんだよ無詠唱で上級魔法とか」
おー、なんかみんな褒めてくれてる。
えへへへ、リオすごかった!
次も頑張るっ!
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