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転生したら幽霊だったのだが  作者: 白乃兎
四章 武闘大会編
41/82

武闘大会予選 壱

短くてすいません。

更新が本当に遅れるかもです。

 武闘大会に強制参加させられた日の翌日、大会参加者と観客は騎士団訓練場に集まっていた。

 一般的な訓練場に無理やり客席を作り出した感じなのでそこまでしっかりとした会場ではないが、上出来だと言える程度には会場は作られていた。

 今俺たちがいるのは選手控え室。

 対戦表は開会式のあとに発表されるらしい。

 まだ、どのような方法で人数を減らしていくのかも分からない。


「カナ、昨日言った約束は守れよ」

「分かってるわよ、ちゃんと手加減するわ」


 カナの戦うに当たって約束を前日に決めておいた。

 やりすぎて人を殺さないように。

 カナの力ならそこらの一般人なんてゴミ同然なのだから、最大限手加減して欲しいとカナに言っておいた。


「リオも無理するなよ」

「わかった!負けそうになったら、こーさんするんだよね!」


 リオにもまだ子供なので無理をしないように言っておいた。

 と言っても魔法ありのこの大会では上位にはくいこめるだろう。


「おう、ロキアちゃんと来たな」

「流石に逃げないよ」

「逃げたら殺してたぜ」

「お前には殺せないよ」


 軽口をたたきながらも挨拶。

 このよくわからない会話は好敵手故の事だろう。


「オレと当たるまで負けるなよ」


 おい、それはお前の負けフラグだぞ。

 物語が進行する上で重要なキャラに負けるフラグだぞ。


「お前がな」


 とりあえず返事をしておく。

 内心、本当にフラグが回収されるのかワクワクしていたりするのだ。


 そんな事をしていると控え室のスピーカーから声がきこえてくる。


『みなさん、今日は武闘大会当日。この日のために鍛錬を積んできた人もいれば、自分の実力がどれほどなのかを試しに来た人もいるでしょう。今日はシクラ帝国の皇帝陛下であらせられる、リーデヴィッヒ・デ・シクラ・アリケイモス様も観戦されます。実力が認められたものはスカウトされるかもしれませんよ?優勝商品は百万セアルとこれもまたシクラ帝国の保有する異世界の鍵という謎に満ちたアイテムが進呈されます。みなさん、存分に暴れろおおおおおおお!!!!』


「「「「おおおおおおおーーー!!!!」」」」


 開会のアナウンスが入り、それの終了とともに参加者の雄叫びが聞こえる。

 全員やる気十分というわけだ。


『ではでは、対戦表の発表です。まずはABCDの四グループごとに別れ、残り二人になるまで乱戦方式で戦ってもらいます。まずはグループの発表です』


 控え室に備え付けられているモニターが切り替わりグループが発表される。


 とりあえずは俺がA、カナとシュウがB、リオがC、ルシアがDだった。

 とりあえずチート組とは離れることができたのでいいだろう。

 だが、他にも強い人はたくさんいるはずなので油断はしない。


『Aグループの人は準備を済ませたら舞台の方へ移動してくださいね五分以内で』


 おおう、結構急かすな。


「じゃあ、とりあえず行ってくるよ」

「頑張ってね」

「お兄ちゃんファイト!」


 はい、カナとリオの笑顔をもらいました!

 よし、これで予選突破は確実だぜ!






 ♢




 舞台は地面の上に約五十メートル四方のコンクリートでできていた。

 おそらく場外負けとかが存在するのだろう。

 天下◯武道会みたいな感じだ。

 セ◯ゲームでもいい。


 舞台に集まったのはざっと見て三十人前後。

 よし、まずははじの方で隠れて数が減るのを待とうかな。


『もう一度ルール説明をします。殺人は禁止、失神、降参、場外で敗退です。ではでは、みなさん用意はいいですかー?いきますよ。レディーFight!!!』


 そして始まる大会予選。

 それぞれの男や女たちが、武器や拳で戦い始める。

 俺は称号の"邪神族の墓地の孤独幽霊ぼっち"を発動ーーする前に殴りかかられた。


 俺は気が付いた、隠れる暇なんてないと。


「あーもう、いいぜ、やってやる!」


 《限界突破リミットブレイク》と《付与エンチャント》、《五感強化》を発動させ、身体能力の底上げをして、近くの人に殴りかかる。


 なるべく的確に、一撃で意識を刈り取る。

 出来るはずだ、いつもカナにやられているじゃないか。

 俺だってただやられているわけじゃない。


 狙うは首の後ろ、顎、鳩尾。

 一撃で戦闘不能に陥れる箇所。人体の急所。


 一人、また一人と意識を刈り取っていく。

 一撃一撃を正確に、強く、しかし無駄な動きや力は加えない。

 手刀、アッパー、掌底、あらゆる攻撃方法を使って有効打を模索しろ。


 重ねろ、俺のイメージのカナの動きに重ねろ。


 一人、また一人。

 でも違う、こんな動きをカナはしていなかった。

 もっとスマートに、正確に。

 相手にやられたと、考えるする暇さえ与えずに意識を刈り取れ。

 何度やられてきたと思ってる。毎日毎日何回もカナにやられてきたじゃないか。

 お手本は何度も身を以て味わってきた。

 ならあとは再現するだけだ。


 次、次、次、次。

 そうだ、少しずつ重なってきた。

 俺のイメージと実際の動きが重なってきた。

 そうだ、まだまだ出来る。

 まだもっとカナに近づける!


『試合しゅーりょー!』


「え?」


『えーと、無名のロキア選手?の大活躍によりAグループは二人に絞られました。もう一人はなんか隅の方で隠れていたようですね』


 くそーもう少しで完全にイメージと重なるところだったのに。

 あ、隠れられたのね。

 あの乱戦の中よく隠れられたね。


『何はともあれ、Aグループは出場者は決定です!Bグループの人は片付けの時間も考えて…十分後に舞台に集合場所してください』


 よし、まずは予選突破。

 優勝商品の異世界の鍵、これがなんの鍵なのかはさっぱりだが、とりあえずは欲しい。

 気になったものはとりあえず買う主義だ。


 次はBグループなのでカナとシュウ。

 カナがいるからシュウは予選突破出来るか怪しいな。




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