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転生したら幽霊だったのだが  作者: 白乃兎
一章 邪神族の墓地編
10/82

強敵

バトルパートです。

結構悩みました。

ではどうぞ。

 物語においてボスとは重要な役割を持っている。

 ボスが出現する事で主人公の成長に影響したり、物語が進んだりする。

 そこでは勝っても負けても何か重要なイベントがある。

 世界の命運?連れ去られた姫の奪還?不幸な未来の改変?

 結末は一体何なのだろうか?

 俺は一体何のためにこんな強敵と戦って・・・


 そうだカナに一つお願いを聞いてもらえるんだ。

 うんうん、でも今回はちょっとやばいかなー。


 かなり瓦礫の雨を降らせたし、十字架をかなり正確に突き刺したはずだ。

 それなのに無傷。


 これはやばいぞ。

 幸いなことに相手は素手。

 それならこちらは腕を大鎌にしてリーチを活かして戦うと言うのもあり。


 そんな事を考えていると主から黒い魔力が噴き出し手元で剣の形へ。

 見た感じ斬れ味、強度ともに高ランクだ。


 唯一のアドバンテージも潰された。

 やっべー。


 最初で倒すまではいかなくともある程度ダメージを与えるつもりだった。

 だが、誤算だった。相手は格上。

 おそらく、なぜか最初から消耗していたのか魔力を集めていた。

 そこを突けば最初でダメージを与えられると思っていた。


 主が黒い剣を構える。

 俺もすぐさま体に霊力を纏う。

 死霊の大群と戦ったときとは違う、密度の高い霊力。


 魔力や霊力にだって密度は存在する。

 ただ纏っているよりも密度を上げることでより硬くする事が出来るのだ。

 前は、ぼわぁーって感じだったが、今はキュッとしている。


 これならばやすやすと傷つけられたりはしないはず。

 後は後手には絶対に回らない。

 常に攻め続けて相手に攻撃させない。

 こんな感じで攻めていこう。


 《限界突破リミットブレイク》。

 一気に主の前まで接近、《念力ポルターガイスト》で主の後ろに刺さっていた十字架を飛ばし、こちらも鎌で斬り上げる。


 しかし、主は気付いていたとでも言うように、軽く十字架を弾くと俺の鎌を回避。


 まだまだ、それを追うように主に近づき体を回して主の後ろへ、そこから牽制と目くらましのため初級闇属性魔法の《闇弾ダークブレット》を数発放つ。ちなみに初級と中級魔法は詠唱の必要がない。

 それなりの速さで主に向かった拳大の闇弾もすぐに剣で弾かれる。

 主が弾いた直後、剣を振り切った直後に鎌を振るう。


 しかしそれもバックステップでかわされる。

 そしてお返しとでも言うように持っていた剣を投擲。


 俺もすぐに反応して体を捻る。

 くそっ、掠った。

 だが主が剣を手放した今がチャンス!

 トップスピードで接近し鎌を振る。

 弾かれるのは分かっているので闇弾も何発か放っておく。


 しかし、またもや黒い魔力が剣になり、それを振い弾く。

 相手の武器は無尽蔵、そのおかげで投擲までしてくる。

 距離をとられるとダメだな。


 すぐに接近し鎌を横薙ぎ、そこから繋げるように斬り上げ、更に体を前に倒すようにして肩を主にぶつける。

 鎌は剣で防がれたが、霊力を纏った俺のタックルは当たった。

 主はバランスを崩す。

 すかさず追撃、相手の視界を埋め尽くすほどの闇弾を一気に放ち目くらまし。

 そこから念力で十字架を飛ばす。


 これは流石に当たる。


 そのうちに光属性の魔法を霊力の上に纏う。

 これも、前よりも進歩し、死霊の俺が纏ってもダメージを受けないように、下の霊力の出力を考えている。


 腕を変形させ長槍に。

 それを主に向かって突き刺す。

 手応えアリ。どうだ?


 俺の魔法が収まると、脇腹あたりから血を流していた。

 俺の槍が刺さったようだが、他は全部弾いたらしい。

 手に持っている剣も二本に増え二刀流になっている。


 主はいきなり俺に接近してくる、かと思いきや手に持っている剣を振りかぶり投擲。

 それも、一本や二本どころではなく、黒い魔力を次々に剣に変え投擲してくる。


 俺は念力を使い軌道をずらしたりしてなんとかかわしているが、かなり危ない感じだ。

 実際直撃はしていないものの何本かは掠っているのだ。

 これは長期戦に持ち込まれてはいけない。

 このままだとこちらが負けてしまう。


 霊力の膜を俺の体の周りに再び張り、投擲されている剣を感知、それを限界突破した俺が避ける。

 これならば一応は避けられるがまだまだ主は余力を残している。


 投擲されている剣を回避しながら少しずつ近づく。

 回避しながら初級光魔法《聖弾ホーリーブレット》を放つ。闇弾の光属性バージョンだ。


 すでに投擲のモーションに入っていた主は回避行動を出来ず直撃。

 俺の光属性魔法の適性は低く、威力もそうでもないのだがやはりこの墓地の死霊系には効果が抜群のようだ。

 主は投擲の手を止め、ひるむ。


 そこを見逃す俺ではなく、光属性魔法を纏った俺は鎌を振り下ろす。

 主は直前で回避行動をとったが間に合わず肩から腹部辺りまで斬る。

 しかし、浅かったようだ。

 だが、ここから一気に俺のペースに持ち込んでいければいいだろう。


 主の右肩辺りを斬ったおかげで投擲は左でしか出来ず攻撃頻度が下がる。

 これなら問題なく回避ができる。


 いける!このまま押しきる。


 接近して鎌を振るう。

 相手は左手しか使えない。

 今までメインに使っていたのは右手。

 つまり主は右利きだろう。

 利き手ではない方は基本的に利き手よりも筋力がおちる。

 鎌を止めようとした剣を弾く。

 先ほどのような力はないので連撃に入るのを止められない。

 剣を腕と一緒に弾き、そこから鎌を一閃二閃。

 主はかなり実戦経験が豊富なのか、鎌に斬られながらも急所は外してくる。


 致命傷を与えるため鎌を大きく振りかぶる。

 その瞬間に腹部を強く蹴られる。

 霊力を纏っていても強い衝撃を受け体は吹っ飛ぶ。

 さらに剣を数本投擲してくる。


 転がるようにかわすがやはり一、二本は掠ってしまう。

 さらに投擲され、腹部に直撃。

 霊力を纏っていても普通に刺してくる。

 やはり強い。


 くそっ。隙を作りすぎた。


 すぐに頭を切り替え接近。

 動きが大きいと隙を作るのでモーションや振りを小さく確実に攻める。


 一回二回と剣と鎌をぶつけ合う。

 俺も主も手負いなのでどんどん動きが鈍っているのがわかる。

 だからといって少しでも手を止めたならすぐにやられる。


 するといきなり主がバックステップをして距離を取ってきた。

 そして主の体から一気に黒い魔力が噴き出し体へまとわりつく。

 その魔力を体に纏い、その魔力が黒く禍々しい鎧へと変化した。

 おそらくは俺も使っている魔力や霊力を纏っていることの派生系。

 だが練度が高く俺のものとは比べ物にならない。

 左手に持っていた剣もより一層禍々しくなっている。


 このままではまずいと判断して、温存を止め本気モードになったか?


 やばい、こちらにはもう他に力などないし決め手に欠けるのに、防御力を上げてきた。

 おそらく身体能力も上がっているだろう。


 主は地面を強く蹴ると俺に一気に接近。

 先ほどとは比べ物にならないスピード。

 五感強化の固有能力が無ければ全く見えなかったことだろう。

 すぐに鎌を構え、剣を止めるために霊力を鎌に多く流し耐久力を上げる。


 主の剣速は早く、剣は見えず黒い閃光のようなものが見える。

 その閃光が見えたと当時に衝撃が走り体が吹っ飛ぶ。

 吹っ飛んだ体が止まる前に背中に衝撃。

 おそらく蹴られたのだろう。

 さらに吹っ飛ぶが空中で無理やり体制を立て直し聖弾を放つ。


 避けるかと思いきや主は受ける。

 だが無傷だった。


 これは本格的にヤバい。

 こうなったら捨て身でなんとかするしかない。


 体に纏っている魔力と霊力をより多く流す。

 後のことは考えず、ここを乗り切る事だけを考える。

 限界突破や五感強化もフルに使い、主の動きをよく見る。


 主が動くと同時にこちらも飛び、主の剣を斜めに滑らせるように鎌で受ける。

 剣を受け流しそこから鎌で横薙ぎ。

 鎧に阻まれるが、衝撃はいくだろう。

 ならばひたすらに攻撃するのみ。


 必死に剣と打ち合い、剣を受け流す。

 たまに受け流し損ねると、鎌にしている部分の体がとても痛い。


 それでもひたすらに鎧を攻撃し続ける。


 ピシッ。


 鎧にヒビが入った。

 だが、こちらの鎌もそろそろ限界。

 これで最後だ。


 剣を受け流すと鎧に一閃。

 鎧が砕けると同時に振るわれた主の剣を鎌で正面から受ける。

 そこで突然鎌にしている腕を元の腕の形へ戻す。

 すると、剣に力を込めていた主の体は倒れるように前のめりになる。


 そこに全開にした霊力と光属性魔法を纏った体で全力で体当たり。


 主の体が吹っ飛ぶ。

 ・・・・・だが、おそらくこれでも倒せない。






 なら、倒さなくてもいいじゃないか。


 《憑依》


 俺の体は主の体に吸い込まれるように消えていった。



なかなか評価をもらえない。

でもめげません。

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