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魔術師たちの昏き憧憬  作者: 美凪
魔術師たちの昏き憧憬
29/87

登場人物(第三章開始時点)

余談つきの登場人物紹介です。

目を通さなくてもさしあたって問題はありません。

暇つぶしにどうぞ。

◆登場人物(第三章終了時点)


※適時更新されます



==============================



■ トキヤ・カンザキ(神前 時哉)


・人物


本編の主人公。二十四歳。西洋人と東極人のハーフ。

十八歳の頃に故郷を出、東極にやってくる。母方の叔父を頼りにカレッジに通いつつ、同氏に探偵としての教育を受けた。

既定の期間である四年より一年早くカレッジを卒業後、本格的に探偵の修行を開始。本編より一年ほど前に独り立ちした。(事務所を譲り受けたのはそれよりも半年以上前だが、叔父の探偵社の支社扱いだった)

過去に魔術による理不尽を経験しており、自ら魔術を扱うことはないものの、類稀なる魔術の素養と高い呪力・精神力を有している。

それを知る唯一の人間である叔父の紹介により、「怪異」に悩まされているという姉妹の依頼を請け負うことになるが――。


・性格


基本的には生真面目で丁重。母や叔父の影響で皮肉や冗談をサラリと口にすることがあるが、本人にあまり悪意はない。

以前はもう少し独善的な性格であったが、叔父の戒めもあり、他人にはなるべく慇懃な態度で接しようとしている。

しかしそれはあくまでも「自分のペースに相手が付いてこれるように、たまに立ち止まって待つ」程度のものでしかなく、未だ「思いやり」と呼べるような感覚は持ち合わせていない。

そもそも自身の恵まれた集中力や状況判断能力・回転速度の速い思考回路などによってはからずも周囲をおいてけぼりにすることが多く、上記の自身の性格と併せて「悪癖」と認識しており、改善する気はあるものの、その進捗具合は推して知るべし、である。

非常時以外は押しはあまり強い方ではなく、対応に困ると笑ってごまかす癖がある。


・身体能力


「荒事には不向き」と自認するが、その実身体能力が低いわけではなく、むしろ高い水準に位置する。

最近は下降気味であるものの、体力は人並み以上にあり、また非常に身軽でもある。

純粋に武道を嗜んでいる人間には到底かなわないが、叔父による護身術も取得しており、素人相手なら無難に立ち回ることが出来る。

相手を攻撃するよりかは、相手の攻撃をなす事のほうが得意。


・容姿


東極の人間にしては背が高く、百七十代後半。父譲りのシルバー・ブロンドの頭髪を持つ。やや癖があり、フワリとしていて外跳ね気味。

目鼻立ちのすっきりとした美青年であるが、特上の美貌を持つ姉妹と並ぶとやや霞みがちである。

服装はフウカ以上に露出度の少ないものを好み、外出時は必ずロング・コートと手首まですっぽりと覆う手袋を着用する。(ロング・コートおよび手袋はスペアがある)

彼のイメージとにはそぐわぬ無骨なコウモリ傘も常に携帯しており、もしものときは武器として振るうことを前提にしている。

ただしあくまでも「丈夫にあつらえた傘」でしかないので、本来の目的以外に使用すれば壊れる可能性が大きい。

若干近視気味であるため眼鏡も常に携帯しているが、使うことは稀。


・余談


本名はアルブレヒト・ウルリヒ・フォン・グラムベルク。故郷での親しい人同士の愛称は「アル」(Al)。

出身地名および名前はドイツ風。

故郷にいたころの怪我で右手の握力・筋力が落ちている。左利き。



■ レイカ・アカギリ(赤桐 麗香)


・人物


本編のヒロインその一。二十歳。貿易社「赤桐」の跡取り娘。

幼いころから跡取りとして教育を受けており、高い教養を備えている。現状でも女性が通うことが少ないカレッジに通っており、現在三回生。

祖父であるショウダイ・マミヤに突然「鍵と時計」を託され、その後死んでしまった祖父の謎を追うため、生前祖父が暮らしていた屋敷を調査することにする。

そこで起こった「怪異」の原因解明を建前に、祖父が蒸発したきっかけであると自ら推測した「手製の資料」を探すため、トキヤを雇った張本人である。


・性格


表面的には冷静かつ合理主義。女性には珍しい性格であると自認している節がある。

皮肉めいたことを口にする場合があり、相手が男であろうが目上であろうが物怖じをしない。言いたいことは言ってしまうタイプ。

状況に応じて忍耐することもできるが、素が激情家であるためか、我慢をしすぎると爆発して不満をぶちまける場面も。

メモを携帯している等、几帳面な面もある。好奇心も旺盛。

気の強い性格は以前からのものであるらしいが、普段からの態度にそれが表れているのは、気の弱いフウカを庇う理由が大きい。


・身体能力


本編よりずっと以前は体が弱く、シュトでの生活には耐えることが出来なかった。

そのためフウカとともに汚染の少ない地域で暮らしていた時期があり、その頃は外を出歩くことすらままならなかったという。

なんでもソツなくこなしそうなイメージとは裏腹に運動能力は皆無であり、中でも体力・肺活量が絶望的にない。現在は生活に支障が出るほど健康を損なうことはなくなったものの、風邪をひきやすく、走ればすぐに酸欠で倒れるというありさま。

人の二倍の頻度で定期健診を受けている。奇跡的にシュトの風土病には未だかかっていない。


・容姿


純東極人。ぬばたまの黒髪を持ち、それを肩口にかかる程度の長さに切りそろえている。身長は百六十にギリギリ届かない百五十代後半。

目つきがやや悪くきつめの印象があるものの、雰囲気の堂々とした美女である。

美の感覚が微妙に東極人とズレているトキヤですらも唸らせるほどの容貌であり、自ら「不躾な視線には慣れている」と発言するほどには周囲の視線を惹き付けてやまない。

スレンダーな体形で、動きやすい服装を好む。露出度が高い服が好みなわけではない。(どちらにしろ外套のせいで大なし)


・余談


構成段階では性格が完全に「はねっかえり」そのものであり、トラブルメイカーだった。

また重度のパパラッチ根性の持ち主であり、体力皆無のくせに喫煙者。

なんとなくお話に落ち着きが欲しかった、という理由で現在のやや冷静な性格となった。


■ フウカ・アカギリ(赤桐 風香)


・人物


本編ヒロインその二。二十歳。レイカの妹であるが、実は双子で両者にはほとんど年齢の差異はない。

レイカとは違って跡取りではなく、当代の支配者である祖母にやたら可愛がられて育った。そのため姉ほど世間慣れしていない。

祖父の謎を追う姉とともに祖父の屋敷の調査に乗り出すが、自身の「完全記憶能力」のおかげで部屋に起こった異変を見抜いてしまい、レイカがトキヤを雇うきっかけを作った。


・性格


現代風に言えば極度のコミュ障。慣れた人間には懐き、それ以外の人間にはひたすら怯える。

トキヤは当初「男嫌い」だと思っていたが、別段そういうわけではない。ある程度慣れた段階で、トキヤもその認識を改めている。

対人以外でも、瑣末なことでも驚き怯える精神薄弱っぷり。かと思えば超常現象には強いほうらしく、レイカが驚き狼狽する場面でも比較的冷静さを保っていることがある。

素の性格はとてもぽややんとしており、天然気味で優しく素直。好きな相手には無償の愛をそそぐことが出来るタイプ。実は姉の支え。


・身体能力


いつでもびくびくしている性格や華奢な見た目に反して身体能力は高い。トキヤほどではないにしろ、その水準は「お嬢様」の域にはないことは確かである。

レイカの体の調子が悪かった頃、自然の残された地域で暮らしていたことがあり、趣味の絵を描くために画材を担いで野山をめぐっていた等、イメージとはかけ離れたたくましいエピソードを持つ。

トキヤと同じく健康に気を使っており、汚染の強いシュトで暮らしているにもかかわらず病気とは無縁である。


・容姿


純東極人。姉と同じ黒髪で、いわゆる「サイドアップ」の髪形サイドテールではない。身長も姉とほとんど変わらないが、体重はややフウカのほうが上。

姉とは逆に目つきがトロンとしており、幼い印象があるものの妙に艶っぽく、女性としての魅力はレイカ以上である。

レイカのように社交の場には滅多に出ていかないため、他人の視線には慣れていない。褒め言葉にも弱い。姉とは違って自分の魅力に関してかなり無頓着である

スレンダーな姉に比べて肉付きがほど良く、姉のコンプレックスを刺激することもしばしば。しかし見事なプロポーションを覆い隠す露出度の少ない衣装を好む。

本人は衣服にあまりこだわりは持っていないと思っているが、民族色が色濃く出るような衣装を好んで着ている節がある(ディアンドルもどき、着物など)。

トキヤは「姉妹と言われなければ姉妹とは思わないだろう」と評しているが、髪形と服装をそろえれば、体形と目つき以外には判断基準が無くなる程度には姉に似ている。


・余談


本作きってのチート能力保持者。

美女。身体能力は水準以上。芸術センスがあり、完全記憶能力を有する。ぽややんなのが玉にキズ。


■ ソフィア(智慧)


・人物


知識を求めて止まぬあまり、永遠にその営みを続けるために自信を呪具化させた魔術師。本名および来歴ともに不詳。

危険な知識をいくつも有し、自身を悪用されぬために立ち回り続けていた。世を渡り歩いた年数は二百年に及ぶと言うが、こちらも詳細は不明である。

十数年前に偶然ショウダイ・マミヤの手に渡り、以降匿われ続けていた。ショウダイの死後は彼の計らい(?)により孫娘とトキヤに発見・保護される。

ソフィアという名称は仮のものであり、ショウダイが「大いなる智慧(知識)」という意味を含めてそう呼んでいたにすぎない。


・性格


年数を生きただけあって一筋縄ではいかない性格。自信家であるが、自身の能力を過信しているわけではなく、むしろ強く恐れている。

基本的にはわがままで尊大。レイカ・フウカよりもあらゆる意味でそれっぽいお嬢様気質の持ち主。空気が読めない。

享楽主義っぽい発言が目立つが、長く生きているゆえなのか、時折トキヤ以上の合理・現実主義的な態度を取ることもある。


・身体能力


人形ゆえに限界がある。稼働域に左右され、歩き回る程度のことは自由に出来るが、飛んだり跳ねたりするには相当な労力が必要。


・容姿


精緻な妖精めいた美貌の人形。瑠璃の瞳を持つ。

体が光を帯びていたり羽のようなものが生えていたりするのは、単にソフィア自身の趣味である。(自分の体が光源になるのは暗いところでも便利、という理由もある。呪力を微量ながら消費)

初期の服装はファンタジーの賢者めいたものだったが、特にこだわりはない様子。二章以降はレイカが面白がって人形用の服を毎回調達してくるので、常に違うものを着用している。本人もまんざらではない。

なお、着替えはトキヤが手伝わされる。曰く「このトシになって初めて人形遊びを経験するだなんて、誰が想像したでしょうね」。


・呪具として


人間だったころ、永遠に知識を蒐集し続ける目的で自身を呪具化させたが、あくまでも「知識を蒐集するために永遠の猶予を得るため」ではなく「知識の蒐集そのもの」を目的として据えてしまったために、自身の思惑とは若干のずれが生じてしまった。

呪具としての役割は「超大容量知識ストレージ」、あるいは「万能辞書」。

知識をため込むだけではなくそれを出力する役割も有しているため、「目的のための道具」としての本質に逆らうことができず、自分の知っていることに関して所有者の質問には必ず答えてしまう。

二百年以上積み上げてきた知識の中には危険なものも含まれているため、自身が所有者と交渉することは出来ても逆らうことが出来ないと知られた場合、それを悪用される可能性があることを恐れている。

他にも道具として根本的に所持者を選ぶことはできない・自身で自身を破壊および機能停止させることができない等の不都合を抱えており、「かなり傍迷惑な存在」であることを自覚している。

なお、呪具に精神を宿すためには呪力が必要不可欠であり、知識量をそのまま呪力に変換する副次機能を有している。(最初から時間の余裕を求めて自身を呪具化させていればややこしいことにはならなかった、というのが本人の言い分)

本人は「常に知識を吸収し続けなければ精神が乖離してしまう」、「少し余力があるため、ちょっとした魔術ならこの姿でも使える」と語っているが、実は自覚がないだけで長年にわたる知識の蒐集によって膨大な呪力を抱えており、ちょっとした魔術を使う程度ではいざ知らず、その総量は黙っていても向こう百年間は精神を保っていられるほどである。

一部の魔術師の間では伝説的呪具として知られており、強奪の憂き目に遭ったこともある。

知識の出力装置としての役割は吹聴されていないが、それは単に「知る者が多いと争いが熾烈になる」という思惑(あるは単純な正義感)で、知る者同士外部へ情報を意図的に漏らすまいという暗黙の了解に依るところが大きい。


本人曰く、「わらわを所持する者は、いずれすべての魔術師たちの昏き憧憬の的となるだろう」。


・余談


変なしゃべり方をするキャラが書きたい、という作者のエゴの被害者。

人称がいちいちおかしいのはそのせい。本来なら「わらわ」なら二人称は「おぬし」か「なんじ」だとは思うのだが。

書き始めたころは「あなた」だったが、レイカと被るので変更した。



■ シノ


・人物


二章より登場。

アカギリ姉妹の護衛を現当主から請け負っており、主に筆頭当主候補であるレイカに付き従う。

年齢は自己申告により二十六歳と判明しているが、そのほかの経歴に関しては一切が謎に包まれている。

レイカ・フウカとは十年来の付き合いである。二人からは腕っ節人格ともに信頼されているようだが、それだけの付き合いがあってもわからないことのほうが多い。

なぜかトキヤを避けているかのような素振りを見せるが、特段嫌っているわけではない様子である。


・性格


任務に対し忠実。寡黙で必要最低限のこと以外をあまり口にしない。

本質的にははやや皮肉屋で毒舌。レイカの意向もあり、主であるはずの姉妹に対してもぞんざいな口調で話す。

外面に覗く寡黙な性格は任務に対する姿勢からくるものであり、なんらかの理由でそのスイッチが切り替わると、歯に衣着せぬ物言いが露呈する場合がある。


・身体能力


相手を取り押さえる・投げる等の体術が基本であるが、一部武器を使った戦闘も心得があるらしい。

身体能力の高さは総合的に見て、メインメンバー中随一を誇る。

怪力であり、人並み外れた頑丈さを持っている。


・容姿


純東極人のなかではトップクラスの長身であり、鋼の肉体を持つ偉丈夫である。

顔立ちはそこまで悪くはないが、顔に"よぎり"傷があり、目つきの鋭さからかなりの威圧感を持っている。

髪質が堅く、手入れもそこまでしていないのでいわゆる「ツンツン頭」になりかけている。


・余談


この話を投稿前にいろいろ考えていた企画の主人公となるべきだった人物の「弟」だった。



■ナナオ・キリュウ(杞柳 奈々緒)


・人物


三章から登場。二十二歳。ヒロインその三。(たぶん)

トキヤの叔父であるスメラの娘であり、探偵見習いであると同時に優秀な情報屋でもある。

従兄のトキヤを大変気に入っており、なにかと協力の姿勢を見せる。

魔術に関してはなんの知識も持っていないはずであったが――。

一時期トキヤと一緒に生活していたことがある。


・性格


明るく屈託がない。誰とでも素直な会話ができるが、それが悪い方面へ作用する場合もある。

情報屋として情報の扱いには慎重であり、他人の事情には無闇に関わろうとしないが、好奇心の塊でもあるので、事件と見るや強引に関わってくることもある。

無邪気そうに見えて狡猾であり、他人の目を盗んでアレコレと邪道な行いをすることもある。ただし、根は善良なので人の道を外れたような行いはしないらしい。

仕事には自分なりの矜持があるらしく、よほどのことがない限り安売りをしない。現在のところ、「出血大サービス」および「身内割引」の特権を享受しているのはトキヤのみの模様。

冗談で「クール系」を自称しているが、その実かなりの怖がりである。


・身体能力


周囲に比べて平均的。トキヤやスメラに影響されて鍛えているので、身軽ではある。

気配を消すことが得意であり、潜入から盗み聞き、果てには簡単なカギをツールで強引に開けてしまう等のとんでもない技倆を有している。


・容姿


女性にしてはやや背が高く、光のあたり方によっては茶色みがかって見える、少し変わった質の髪を持つ。姿勢がともても良い。

長い頭髪を総髪 (いわゆるポニーテル)にしており、黙っていれば切れ長の瞳を持つ現代的で理知的な女性。

トキヤ曰く「目つきと黙っていれば素敵なところが父親似」とのこと。髪質は母親に似たらしい。


・余談


本来は二章からキャラクタとして登場するはずだったのに、尺の関係でカットされてしまった。

母親の名はカリナ・キリュウ(杞柳 香里奈)と決まっているが登場予定はない。



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