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しるし(詩集)

りすとら

作者: さゆみ


あなたもわたしも彼らもみんな

このぼろぼろのビルの中で同じホコリを吸ってきた同志

たったのひとつを作り上げるためにみんな命がけ


早朝のグラウンドに何度も何度も

喧騒が吸い込まれていった

せつなさも悔しさも全部かなぐり捨てて

走った、尽くした、いつだって、


ちっぽけなわたしたちは

やられてもやり返すこともできない

どんなにいとわしくても

どんなにやりきれなくても

ここはずっと

このせかいは


斬り捨てて得られてきたものは

いったい誰が封じ込めてわらっているのか

だが抑留されたあまねく感情はいつか決壊する

いつまでもわらうことなど許されない


糸を切られたあやつり人形は自由になった

命を蓄える術を掴んだものは立ち上がり

そうしてあなたは歩き出した

あなたのうしろ姿は酷く美しかった







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