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~開花転生~  作者: 接近不可
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4話

俺とヴァイスの魔法の授業が始まった。


「まずは2人の魔法適性を調べるわ!

ヴァイスから順にこの水晶に手をかざしてね!」


「「はい!母様!」」


まずはヴァイスが手をかざした。


「うわっ!」

水晶には赤、茶、緑の色が浮かんでいた。


「3属性ね!優秀だわヴァイス!

あなたは火、土、風の魔法に適性があるわよ!」


「本当ですか?凄く嬉しいです!

火ってなんかカッコイイので憧れてました!」


「うんうん!良かったわね!

さ、次はセルジュの番よ!」


「はい!母様!」

俺は自分が全属性の魔法が使えるのは分かっていたが

全属性が使えることは極めて珍しいことだそうだから

ここは何が起こったか理解していない、呆然としているようにした。


そして、水晶には6色が浮かんでいた。


「「「え......」」」


ヴァイスとエレノアに合わせて俺も驚いておいた。


「え...。え?え!? えーーー!!??」

エレノアがようやく事を理解して叫んだ。


「ちょ、ちょっとあなたー!セルジュが!」


「どうしたんだ!何があった!」

エレノアがそう叫んですぐにヒュレインがドアを蹴飛ばす勢いで部屋に飛び込んで来た。


「セルジュが!セルジュが全属性に魔法適性があるのよー!!」


「ちょっと待て...。

え?それは本当なのかい?

本当に全属性なのかい?

一旦冷静に...」

ヒュレインは信じれないといった様子だったが

俺のそばにある水晶に浮かぶ色を見て

驚きを(あらわ)にした。


「ほ、本当じゃないか!

これはすごい!昔から並外れたものがあるとは思っていたが、こんなことが本当にあるなんて!!」


俺はヒュレインに抱えられて高い高いをされながら

顔の至る所にキスをされた。


「セルジュはすごいね!自慢の弟だよ!

やったね!すごいすごい!」

ヴァイスはエレノアとヒュレインの傍で飛び跳ねながら喜んでいた。


「ありがとうございます!

とても嬉しいです!

貰った適性を活かせるように

精一杯頑張ります!」


「うん!よし!今日はご馳走にしよう!

魔法の練習は明日からだ!

いいね?ヴァイス、セルジュ」


「「はい!」」



ついに堂々と魔法が使える日が来た。


「まずはヴァイスとセルジュのどっちも使えて

私も使える風の魔法から教えていくわ!

2人とも気合いを入れて臨んでね!!」


「「はい!お願いします!」」


「じゃあ、最初にこの風の初級魔法書を読んでね!

それが理解できて使えるようになったら次の魔法の習得に移るから、2人で協力して頑張ってみて!」


俺とヴァイスは初級魔法書を読み始めた。

初級と言っても、魔法を理解するには根気がいる。

火の初級魔法書は2日かかった。

1度魔法を覚えているからそんなに時間がかかることは無いだろうが、それでも難しいことに変わりはない。

ヴァイスはもっと時間がかかるだろう。


そんなこんなで昼食を挟んで6時間ほど経過した時


「できた!」

俺は風の初級魔法ウィンドを会得した。

だいたいの初級魔法は威力はあまりない。

今回のウィンドは現代でドライヤーくらいの強さだったが、使い方が上手くなるとまともに歩けなくなるくらいの風が出せるようになるらしい。


「あら、もうできたの?

本当に優秀ね〜!」


「はい母様!できました!」


「そうね!初めて魔法を使った時は感動するわ!

じゃあヴァイスの邪魔をしないように静かにね!」


「はい母様!」

そう俺たちは小声で会話をした。


そうしてしばらくウィンドの練習をしていると


「できた!できました!」

ついにヴァイスがウィンドを使えるようになった。

まだ普通の3歳のはずなのに...。

俺のせいで少し霞んでいるかもしれないが

ヴァイスも紛うことなき天才であることを理解した。


「凄いわヴァイス!

2人とも本当に優秀ね!

1日で魔法を覚えるなんて私達では考えられないわ!」


と俺達2人をぎゅーっと抱きしめた。


「母様、苦しいです」

ヴァイスが少し照れながらそう言った。


「んふふ!

あらごめんなさいね

私嬉しくって!

うちの子達は本当に天才ね!」


その日はまた豪勢な食事だった。


「え?もうウィンドを覚えたのかい?

あっはっは!2人とも本当に規格外だね!」


「しかもセルジュはたった6時間で覚えたのよ!」


「本当かい?私なんて初めて魔法を覚える時は

1週間くらいかかったのに。

こんな2人が私の息子だなんて...。

本当に誇らしいよ!」


「母様と父様のおかげですよ」

俺は照れながらそういった。

褒められたのが妙に嬉しかった。


「セルジュは本当にすごいと思います。

僕も弟がこんな優秀でとても嬉しいです!」


「そうだね!

よし!では私もこれから2人の魔法の授業に顔を出していこうかな!」


「そうね!それがいいわ!

あなたと私がいれば全属性教えることができるわ!」



しばらくは魔法漬けになりそうだ。


ヒュレインが授業に顔を出すようになってから1週間がたった頃、俺は全ての属性の初級魔法を使えるようになっていた。

ヴァイスも火、土、風の3属性の初級魔法を扱えるようになっていた。

風と火を覗いた4属性に1週間もかかった理由は

光属性を使うにあたって問題があったからである。


「いい?セルジュ。

光属性はとても希少なの。使える人が少ないから、

光属性が使える人はいろんな所から引っ張りだこになるわ。私たち以外に知られたら、それこそ誘拐されちゃうことだって有り得るから

外で使う分には十分注意してね。

基本的に光属性が使えることは隠して生活すること。

周囲に伝えていいのは最低限の力を手に入れてからよ。わかった?」


「はい。わかりました母様。」


加えて光属性は他の属性よりもはるかに扱うのが難しいらしい。

結局それを会得するのに相当の時間を要した。

まあ、それでも会得に4日もかかんなかったんだけど。



そんなこんなで俺は初級魔法をコンプリートした。

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