謁見ー2
近代的な構造の病室のドアが並ぶ廊下を歩く三人は先頭に秀吉、続いてミカヅチそしてその後ろを周りを興味深そうに見渡し、はしゃぐケラウノス。
「ねぇねぇ!この廊下変だね!部屋なんてどこにあるの?」
はしゃぐケラウノスを横目に秀吉は気怠そうに答える。
「自動ドアが付いてるだろうが」
「え?でもドアだったらドアノブとか窪みが無いじゃん。どうやって入るの?」
「だーかーらー!自動だって言ってんだろ!」
先程から質問攻めにされてる秀吉はかなりイライラしていた。
「おいおい、おっさん。病院では静かにしないとダメなんじゃないか?お・と・な・なのにそんなんでいいのか?」
ミカヅチはニヤニヤしながら秀吉を煽るように言った。
「くぅっ...ふん!おいガキ、俺に聞くんじゃなくてそこの頭のいい兄ちゃんに聞きな。ケッ、いけすかねぇガキどもだ。くれぐれも信長様には無礼のないようにな!」
「じゃあおっさんになら無礼で言い訳か?」
「俺でもダメだ!」
そんな会話をしながら一行は廊下を歩いていく。暫くして秀吉は〔織田信長様〕と書かれた表札がある自動ドアの前で立ち止まり四角いボタンに手をかざした。
「信長様!秀吉です。2人を連れて参りました!」
秀吉がボタンを押しながらそう言うとその下の幾つかの小さい穴の空いたスピーカーのような所から信長のものではない若い男の声が返ってきた。
「光秀です。今開けます。」
するとシャーっと静かな音を立て目の前の壁が左右に分かれていく。その先には1人の病室にしては少し大きめの部屋があり、中にはベッドで上半身を起こしこちらを見る信長とその傍に立つ光秀が居た。
「おお!秀吉よく戻った!意外と早かったな。」
「ええ?!これでもかなりかかったと思ったんですけど...」
「いやぁ、ミカが警戒して時間がかかると思ったんだよ。」
秀吉と少し挨拶を交わした信長はミカヅチの方に顔を向けて笑った。そんな2人をよそにミカヅチ達の方を警戒と勘繰りの目で見ながら光秀は秀吉に質問する。
「信長様のその様子、この人が信長様の仰っていた少年で間違いないようですね。私にはただの子供のように見えますが...」
その言葉を聞いたケラウノスが口を膨らませて怒っている。ミカヅチの事を子供だと言われ、納得がいってないようだ。そんなケラウノスをよそにミカヅチは信長に言葉をかける。
「生きてたか、信長。」
「当たり前だ!あんなんで死んでたまるかってんだ。」
その2人のやりとりに秀吉と光秀の2人は驚愕していた。
「このガキ!信長様にはは失礼のないようにと言っただろうが!なんだその口の聞き方は!この方をどなたと心得てんだ!」
秀吉の指摘を信長は諌める。
「まぁまぁ、お前の気持ちもわかるがこいつは俺の家族みたいなもんだからいいんだよ。」
「はぁ...ですが信長様。」
「細かいことは気にすんな。」
信長の反応から2人は渋々了承する。
「そういうことだ。おっさん」
そんなミカヅチの言葉に不満を漏らしながら秀吉は引き下がった。
「それでだ、ミカ。三日前の事詳しく話してくれないか?それと...その横にいる子供は誰だ?」
「あぁ、こいつは三日前の事に起因するんだが、その前に一つ確認することがある。」
「ん?なんだ確認って」
ミカヅチの口から出てきた思いもよらぬ言葉に信長は少し驚く。ミカヅチは真剣な顔になり口を開く。
「確認というのはそこの関係ない部下の覚悟についてだ。この件はただの事件じゃない。神やそれに関係する者達が関わってくる。詳細を聞けば無関係ではなくなるんだよ。そこの確認だ。」
「なるほどな。お前が神子でそれも普通のの神子じゃないってとこからただことじゃねぇのは薄々気づいていたが...」
少し考え込んで光秀と秀吉はお互いアイコンタクトを取り、自らの意思を語った。
「信長様。私達は信長様にはよって居場所を与えられました。私達の命は信長様と共にあります。ですので私も秀吉もこれから先、信長様について行きます故、覚悟は決まっております!」
そんな2人にミカヅチは信長に羨望の目を向け、
「いい部下を持ったな、信長」
「あぁ、俺にはもったいないくらいの忠実な部下だよまったく。」
「じゃあ話すぜ。まずこいつは俺の神器、ケラウノスだ。子供みたいな見た目をしているが立派な神器。子供扱いするとキレるから気をつけろよ」
「そうそう!僕はにいの神器なんだからあんまり舐めないでよね?おじさん達!」
そしてミカヅチは事のあらましについて信長達に語り始めた。
久しぶりの投稿になります。
短めですが、次回もお楽しみにしていただからたら幸いです。それではまた




