神威ー4
やぁどうもトラウルマンです。
神威編は今回が最終話です!
投稿が空いてしまいましたが、楽しんでいただけると幸いです!
それでは本編どうぞ
「よぉ、久しぶりだなぁ... ロ゛キィ!!!!!」
あまりにも先ほどまでと違うミカヅチにロキはたじろいでいた。それもその筈、自分が今までそのターゲットをただただ蹂躙するだけだったのにも関わらずらそのターゲットに高確率で殺される確率が出現したのだ。焦るのも当然である。ロキは振りかざした魔剣をミカヅチに握られながら口を開いた。
「な、なんでお前がここに、今この場に存在できているんだよ!時女神に封印されてたはずだろう?ありえないありえないありえないぃ!!また君は僕を殺すのか?また君は神を鏖殺するのか?一度でも許されない行為なんだ。二度目にそんなことをしたら今度こそ最高神からの制裁が行われ、お前の存在そのものが消される。よく考えてから行動しろよ?」
「俺の封印が解けたのはお前が悪いんだぞ?ロキ。お前が俺の感情を爆発させ封印を解いたんだ。俺の封印が完全に俺を縛り続けるものなら俺は転生すらせずに封印され続けてたはずだ。だがな、この封印は俺を転生体に縛る付けるもの。つまり俺は何回も何回も転生体になっては神威せずに死んでを繰り返し続けてきた。しかし今回の転生はお前が一緒のだった。それで今まで何があったかは聞かなくてもわかんだろ?それで今回の人間の俺は壊れちまった。ただそれだけだよ。」
「そんなの、おかしいだろうが!何回も転生していて神威が起こってないのならノルマを達成せずに死んでる筈だ。つまり冥界行きは確実じゃあないか!だのに何で冥界に行かずに何回も何回も転生してるんだよ!君の言ってることはありえないんだよ!」
「知らねぇよ!事実、俺は何回も転生してんだからよぉ。お前は線を越えたんだ。ここではこういうのを虎の尾を踏むって言うんだよ、チビが。」
「くぅぅぅ...、」
ロキは会話中ずっとたじろいでいたが、悔しさに一つ歯軋りをした後何かを思い出したかのように不敵な笑みを浮かべながら言った。
「今少し冷静になって気付いたんだけどさ、君からはセカンドの時の神殻が感じられないけど?それによく見なよ、僕の剣を掴んでいるその手、血が出始めているじゃないか。セカンドの時は僕の攻撃で傷なんかつかなかった筈なのにねぇ?」
(イレギュラーはまさか封印が完全に解けていないのでは?これはチャンスだ!封印が完全に解ける前に始末すれば無問題だ!)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【神殻】
全ての神が持つ、体に張られている目に見えない防御膜。この神殻は人間やその他の種では到底ダメージを与える事は愚か、かすり傷すらも付ける事ができずに、武器や攻撃した側が神殻の防御力に耐えきれず、壊れてしまう。神殻の防御力や種類は神によって違いがあり、序列が高ければ高い程、神殻は厚く強固なものなのである。
神器には基本的に神殻が付いている
信長の刀は作られ方が神器に近い為、ロキの神器にダメージを与える事ができたし、信長の弾丸は祝福者により信長の魔力を帯びている為、レーヴァテインの頭を弾き飛ばす事が出来たのである。
しかし、超越者や祝福者は信長のように神殻を打ち破れる事があるが、超越者や祝福者は神殻を持たない為、単純なダメージレースでは負けてしまうようだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
たしかにロキの言う通り、セカンドラグナロクを起こした時のミカヅチはロキの攻撃どころか大半の神の攻撃が通用していなかった。しかし今は単純な戦闘力が低いはずのロキの剣を握る手の刃の部分に接触している部分が少し切れていた。
「確かに今の状態だと制限がかけられて弱体化されている気がすんな」
「じゃあやっぱり完全に封印が解けた訳じゃないんだね?その左手の薬指についた指輪のせいかな?」
「あ?ああ、これは俺が封印される時にクロノスが付けたやつだったっけか?それがどうした?」
「まさか結婚指輪のつもり?時女神ともあろう物が落ちたねぇ」
「おい、くだらねぇ事言ってんじゃねぇよ。何企んでるのか知らねぇがお前のお喋りは聞き飽きた。早く消えろ。」
ミカヅチは魔剣を握りながら、右手の拳を繰り出した。
「くぅ!戻れレーヴァテイン!神器装着!」
先程までロキの右手に握られていた魔剣が形を変え、ロキの体に鎧のように装着された。ロキの体は漆黒の禍々しい鎧に覆われた。
「ふんっ!」
ミカヅチの繰り出された拳をロキは右手の漆黒の籠手で防ごうとした。しかし、ロキの籠手は粉々に破壊され、ロキは数メートル後方へ吹き飛ばされた。
「うぁぁぁぁ!!」
「何だこれ、体を弾き飛ばしたつもりだったんだけどな。封印の影響か、ないだろうがその神器の防御力が高いのか?」
ロキはだらりとぶら下がった右手を押さえよろよろと立ち上がった。
「まぁいい、信長!死んでねぇよな?」
「お、お前...ミカヅチなのか...?くふっ!」
「ちょっと痛いが我慢しろよ?」
ミカヅチは倒れている信長に左手を開き翳した。
するとミカヅチの左手から電流が流れ、信長の腹部の傷口を覆った。
「うぐっ!い、痛みが無くなったぞ?!」
「お前の傷口を感電させ感覚を殺した。これからそこの部分の感覚は無くなるだろうけど、死ぬよりはマシだろ?これやるから自分で止血しとけ。」
ミカヅチは着ていた黒いTシャツを破って脱ぎ、信長に渡した。信長は装甲を外し、破られた布で傷口を止血した。上着を脱いだミカヅチの上半身は蒼白い紋様が浮かび、かなり引き締まった肉体がそこにはあった。
「あ、ああ。でもお前は本当にミカなのか?前のお前とは思えないんだが。」
「どうなんだろうな...。俺も昔のイレギュラーと呼ばれていた時の俺なのか、南雲御雷人なのかわからねぇ。でもイレギュラーって呼ばれ方はいやだし、これからは南雲御雷人であろうと思ってるけどな。これまでの12年間の記憶と感情はちゃんとあるしなぁ...、でもミカヅチの時の自我が無くなってる。完全に壊れちまったってのが真実だろうな。だけどこれだけは確かだぜ?今までの俺とは少し違うが、俺である事には変わりはねぇ。」
「そうか、少し違うミカって事だな。信じられねぇけどこれが神威ってやつなんだろうな。」
「そういうことだ。だから、これからも宜しく頼むぜ!信長のおっさん!」
「ミカが神かぁ...お前が昔から言ってた俺の軍に入りたいって夢は叶いそうだな!」
「すまねぇ、俺はあんたの軍には入らねぇ。俺が神に戻った事でやる事が増えたからな。やる事が終わったら入るかどうか考えとくぜ。」
「わかったよミカ。俺はお前が生きてただけで嬉しいよ...」
二人がそんな会話をしているとロキが怒りと焦りの感情を露わにした顔でこちらを睨みながら口を開いた。
「おい、君達...。なんでもう勝った気になってる訳?確かに力では敵わないかもしれない。だけどね、僕の能力を忘れてないかい?苦しめ、《そいつを殺せ!人間!》」
そう言葉を言い放つと信長の体を黒いオーラが包み、信長の意思とは反して動き始めた。
「なんだこれ?!体が勝手に...くぅぅっ!!」
「さっき僕に操られたのを忘れてた?金田理恵は気絶して何故か操作が解かれたようだけど、君は少し強いからそういうわけにはいかないよねぇ!」
「このクズがぁ、ふざけんな!本当にふざけるなよぉ!」
信長は苦しそうに悔しそうにそう言い放った。信長は落ちていた刀と銃を拾い上げ、ミカヅチに襲いかかった。
「ロキぃ!!!お前は本当に、許さねぇ!」
「おぉー怖い怖いwでも君にその男を殺せるのかい?気絶じゃ解けないように操作を強めといたからね?」
「殺すわけねぇだろうが...。お前は殺す。絶対に殺す。そこで首洗って待っとけ。ゴミクズが」
襲いかかってくる信長の刀を素手で受け流し、防戦を続けていた。しかし、いくら続けていても信長の攻撃は止まることがない。ミカヅチは殺そうと思えば殺せるがそうはしなかった。攻撃を続ける信長の止血した布に血が滲み始めた。
「ほらほらー、殺さないと終わらないよ?イレギュラー!」
防戦を続けるミカヅチロキも足の武装を短剣に変え、攻撃を始めた。
「ミカぁ、もういい。早く俺を殺せ!このままじゃ消耗し続けるだけだぞ!」
封印の影響なのか、ミカヅチの力はどんどんと弱まっている。
「あるぅえぇー?なんな弱くなってない?イレギュラーくぅーん。神に必要ない物を持っているからこうなるんだよ!馬鹿が!神に愛なんて必要ない!そんな物を持っているから君は負けるんだよ!」
「くぅっ!うるせぇなぁ!確かに力が抜けてってるような気がするぜ。ロキ、俺はなぁ、お前らがその感情を持ってないから嫌いなんだよぉ!うらぁっ!」
ザシュゥッ!
ミカヅチは信長とロキに挟まれていたが、ロキの方に向きを変えロキを弾き飛ばした。その結果、背中に信長の斬撃を喰らってしまった。信長の顔に返り血が飛び散った。
「ミ、ミカ...、すまねぇ、こんな事したくねぇのに。やっちゃいけねぇ事なのに、俺はお前の背中を斬っちまった。もういい!早く俺を殺せ!ミカァッ!」
「チィッ!仕方ねぇ、一か八かやってみるか。信長!死ぬかもしれねぇから、歯ぁ食いしばれっ!」
ミカヅチの背に刀を振り下ろした信長にミカヅチは振り返り、雷を流した。
「あ゛あ゛あ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛」
信長は蒼白い電流に包まれ、感電した。しばらく感電していた信長は泡を吹き倒れた
「すまねぇ信長のおっさん。生きてろよ。」
「な、な、な、何で君が仲間を殺せるんだ!ありえない筈だ!君だったら絶対に同士討ちなんかしないのに!」
「何もわかってねぇな、ロキ。殺すつもりなんかねぇ。死なないように電気を流した。まぁ死んじまったら殺したことになるが信長は死なねぇよ、そういう男だ。あとはお前だけだなロキ!お前は絶対に殺す!」
「クソクソクソクソッッッッ!!!僕はこんなとこで終わらないんだ!君みたいな神じゃないやつに殺されるわけにはいかないんだよ!!!」
シュンッ ドシュッ!!
弾き飛ばされたロキは数メートル後方でそう喚き散らしていたが、瞬間、ミカヅチは凄まじい速さでその場から消え、ロキの目の前に移動した。そしてミカヅチは正拳突きをしていた。その右手の拳はロキの腹を貫通し血に塗れていた。
「ブハァァッッ!!なに...が..おき...た?!僕は..死ぬ..のか?こんな奴に、こんなところでぇ!」
「これで死ねると思ってるのか?確かにこれだと母さんと同じ死に方だな。でもこんなのじゃ生ぬるい!こんな簡単に死なせねぇよ!せぇあッ!!」
ミカヅチの貫かれた右腕から超強力な雷が放出されロキの体を包んだ。ロキの体はとてつもない威力の雷に包まれていた。信長の時とは違い、その姿は電気椅子で処刑される死刑囚とは比べ物にならない程、ジュージューと音を立てブルブルと震えている。ロキの体中のあちこちから血を吹き出し、絶叫していた。
「ア゛グ゛ヴ゛ァ゛ぁ゛ぁ゛ぎ゛ゃ゛あ゛あ゛イ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛あ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ー゛ー゛ー゛ー゛ー゛ー゛ー゛」
「すぐには殺さないぜ。じっくりといたぶられながら死ねよ。」
ブシュー ドサッ
暫くの間電気を流されていたロキは、黒く焼け爛れ、煙を上げて倒れた。もう動かないであろうロキは最後の力を振り絞り、口をパクパクと動かした。その声はとても弱々しく、掠れ、もはやそよ風にも負けそうな音だった。
「ぅぅ、こ..れ.....で....お........わ.....た...と...おも..う....な....よ.....」
ロキはそれだけ言うと動かなくなった。体からはまだ煙が上がり、ジュージューと音を立てていた。
「黙れ。お前はこれで冥界行きだ。これまでの悪行をあっちで懺悔しとけ。ゴミクズ野郎が。信長は大丈夫かな...」
いきなりミカヅチは目の前の視界が歪んだ。力を使いすぎた代償だろうか。封印の影響で力を出すのを制限されているミカヅチは意識が朦朧としていた。
「クソッ。封印ってのはだりぃな。視界がぼやけてきた。うぅ...」
バタッ
ミカヅチは薄れゆく意識の中、倒れかけたが誰かが受け止めた。それは信長でも理恵でもない人物。
「もう、兄は制限されてるから無理しすぎなんだよ。でも久しぶりの外!楽しまなきゃね!」
「あい...ぼう..?」
ミカヅチが気を失う前の最後の言葉だった。
どうでしたか?
信長は結構好きなキャラなのでこれからもちょくちょく出そうかなと考えております。
誤字や誤変換等を教えていただけると幸いです。続きが気になる!という方は是非ブクマしてください!励みになります!感想も是非是非お待ちしておりますのでよろしくお願い致します!
それではまた次回お会いしましょう




