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13:国民性を殺そう!

皆さまの応援のおかげで毎日更新13日目です!やったー!



「おはようございます、レイン陛下!」


「帝王レイン様ごきげんよう!」


「本日も変わらずお麗しい!」


 フフフのフン! やぁおはよう使用人たちよ!

 いや~王様になるのって気分がいいなぁ! ちょっとお城を散歩すれば、みんな笑顔で声をかけて来てくれるぜ!


 俺が帝王になってから、コキュートスの住民たちはほぼ全員使用人か騎士に雇用した。

 みんな大喜びだったなぁ。だって城勤めといえばそれなり以上の家柄がないとなれないんだからな。辺境地で流れ者も多かったコキュートスの奴らじゃ、本来なら一生縁がなかったはずだ。


 ずいぶんと大掛かりな人事編制になっちまったが、どうせ俺たちが滅ぼした騎士団のほうは再編する必要があったしな。俺が鍛えてやった冒険者連中や戦争で殺人にハマった住民どもを起用しておいたから、それなりに役立ってくれるはずだ。


 ちなみに一般の民衆を使用人にしたことについてはちょっとトラブルがあったな。

 元々城で働いていた下級貴族出身のメイドや執事たちが、コキュートスから来た連中に嫌味や皮肉を言ったりしたとか。

 でもコキュートスの連中は俺に似てイジメにも負けない勇気と健気さがあるから、その場でブチ切れて顔面グチャグチャになるまで殴りまくって意識不明の重体にしちゃったのだ。そしたら本家の貴族たちが処刑してやるって怒ってきたから、『やられる前にってやる』の精神で家に乗り込んで家族全員皆殺しにして一族断絶させちゃったのだった。すごいね。


 まぁそのおかげで貴族がいっぱいいなくなって困ったことになったのだが、そこで機転を利かせられる帝王レイン様である。

 貴族を殺したコキュートス住民たちを代わりに貴族にしてあげたのだ。おかげでコキュートスの奴らは泣くほど喜んでたし、空いた貴族の席も埋まって一件落着の元通りである。よかったね。


 そんなわけでコキュートス住民だけを優遇するわけにはいかないので、『貴族を殺した奴を貴族にする』って法律を正式に作ったら、帝国中で殺し合いが巻き起こった。

 毎日紛争がいっぱい起こって、どんどん強くて欲深い奴が貴族になっていったため、保守的だったジュデッカ帝国は見事に好戦主義国家に様変わりしていった! やったぜ!


 さらに「国民じゃなくても貴族にするぞー」って言ったら、他の国からも強い奴らがガンガン流れ込んできて帝国の進化は止まらない!

 やっぱり領民を守る貴族ってのは強くないとね。強いからこそ、たくさんの人を守れるようになるのだッ! いやぁーいい法律を作っちゃったなぁ俺!

 

 まぁこの法律を作ってから毎日たくさん人が死んでる気がするけど、一の犠牲で十を救うのが『良き王』らしいので、つまり逆に考えたら、元々良き王の俺は千人死なせれば一万人救ってるってことだよな!!! うおおおおおおおおおおおおおおおおお! だったら十万人以上の人間を殺してる俺は、すでに百万の命を救ってるってことじゃーん! 帝王レイン様、天国行き決定ッ!!!


「フフフ……天国の父上と母上も俺の活躍を喜んでることだろう」


 亡き両親のことを想い、窓の外を見ながらフッと微笑む。

 温かな日差しに照らされた城下町のほうでは、各地から捕らえられてきた魔物たちがのどかに生活していた。

 この正義の英雄レインが王になったからには、魔物も人間もみんな仲良しな平和な国にしないといけないからな。俺は戦いが大嫌いなのだ。

 というわけで神獣ベヒーモスの頭に乗って各地の魔物たちと戦いまくり、次々と手下にしていったのだった。


 ああ、みんな死ぬ寸前までボコボコにすれば言うこと聞く、『魔物と生活なんて嫌だー!』って言う人間は吸血鬼のエヴァに噛ませて奴隷にすれば大人しくなるし、俺ってば内政の才能ありすぎかよ……!

 

 よーし、この調子でジュデッカ帝国を平和にしていくぞぉ! オーッ!!!




・夢は『魔王』を倒す英雄になること! Aランク冒険者レインくんのこれまでの活動記録:殺した人間16万5980人(暗黒政策による二次被害者含む) 手下にした魔物1万9680体(奴隷吸血鬼含む)


 うーんこれは完全に英雄ですね! ご評価にご感想お待ちしてます!


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― 新着の感想 ―
[一言] 殺人関連の法以外はまともな善政を敷いてるのがヤバい
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