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怖がりなお姫様と王子様  作者: 初月花奈
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4月8日 日曜日

昨日川谷君と「また明日」と言って別れたことを思いだして恥ずかしくなりました。なぜなら今日は日曜日だからです。よくあることだと思い込むことにします。


さて、今日は折角の日曜日なので、昨日書いた通り私の小学生時代についてお話しようと思います。

とは言っても一日で書ききるのは難しいのでほんの一部分になりますが。


まず小学1年生の出来事から書いていきます。


小学1年生の夏休みのことです。家族で旅行にいくことになりました。


午前中遊んでいたこともあり、宿泊に着いたらすぐにお風呂に向かいました。

私の家族は、母、父、兄、私の4人で構成されているのですが、兄と父は先にお風呂を出ていたらしく、先に部屋に戻っていたようでした。

しかし、私たちが部屋に戻ってみると、ドアの鍵が閉まっていました。耳を澄ますと、兄の寝息が聞こえてきます。


仕方ないので母が父に電話を掛けたところ、通話中であることが分かりました。

「誰と通話しているのかしら。」そう言いながら母は男風呂へと向かいました。

近くまで来ると、脱衣所から父の楽しそうな声が漏れてきます。

時折呼んでいる電話相手の名前は、女の人しか考えられないものなのでした。


その時見た母の顔は、怒りよりも悲しさが浮かんでいたように見えました。

当時幼かった私は、何が起こっているのか理解していなかったことから、次の日急遽家に帰ったことに疑問を抱きませんでした。

今になって思えば、離婚しなかった母は、それ以降も何度か浮気をしている父のことが好きなのでなく、私たち兄妹のことを考えてくれたのかもしれません。

そう考えると、私たちのせいでつらい思いをさせているので申し訳なさがこみ上げます。


ごめんね、お母さん。


あなたは「if」について考えたことはありますか?

もしあの時こうしていたら、もしあの人と出会っていなかったら…

私達は日々分岐点に立ち、選択肢を選んでいます。


そして、その選んだ選択肢で、その後の人生が変わると私は思っています。

人生が変わる、というのは大袈裟に聞こえますが、案外自分が気づいていないだけで大きく変わっていることは多いのではないでしょうか。

受験や交際で考えると分かりやすいかもしれません。


さて、話は変わりますが、私は今まで何度も間違った選択をしてきました。

小学校での友人関係、中学校での交際、そして高校の選択…。

しかし、後悔してもどうにかなるものではありません。

そこで、私はあることを思いつきました。


自分に与えられた選択肢を、もう一人の私が選びなおす物語を書くことです。


でも彼女も一人の人間です。

間違った道を進むこともあると思います。

私にもこの話の結末は分かりません。


私は敢えて彼女の性格を私とは正反対のものにしたからです。


今でも私は人を信じ続けています。

人の本心を疑いたくないのです。


そんな私とは違う選択肢を選んだ優花。

彼女の未来が輝くことを祈って、物語を紡いでいきます。

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