嘘
このままでは、じり貧……今は、五分でも賭るしか…
参謀「魔法博士、魔法を伝える技を伝授するのにかかる時間は?」
魔法博士「うーむ、全人類ともなると……魔導協会を総動員しても、3年はかかるかの」
「……各国に伝令を回し王宮の魔法使いにも手伝わせましょう、それならどうです?」
「……王宮の精鋭か……それならば、2年でいけるかもしれん」
「2年……」
結界の拡大するスピードから考えると、かなり微妙な時間だ
「……2年…」
勇者がゆっくりとつぶやいた。
勇者「その間に、武器職人の方々には、膨大な魔力をコントロールする武装を作っていただきたい」
武器屋「む?」
「魔法使い用の魔力を攻撃力に変える杖があるでしょう? あれを利用して理力の防具と剣を作ってほしい」
「ふーむ…膨大な魔力を放出する武具…か」
「現状、この世界に魔王と互角に戦える武具はありません、足りない部分はこちらの工夫でカバーするしかない」
「…わかったやれるだけやってみよう」
司祭「……勇者、本当のところ、勝算はどれくらいなんだ?」
司祭の家、久しぶりに勇者を招いた司祭は、食事の席でそう切り出した。
勇者「……この策じゃ7:3で上出来ってところだな」
司祭「…ちなみに7は?」
勇者「もちろん魔王達さ、魔結界も日に日に強くなっている、それに比例して魔王も強くなっているはずだ」
司祭「……2年…か」
「あの魔王の全力は、一度だけ引き出したことがあるが、仮に今の俺の魔力をすべて放出して戦うことができたとしても、五秒で消し炭だったと思う」
「……その状態からさらに強くなるわけだろ?」
司祭は顔をしかめ、目がしらに指を当てた。
考えただけでも気がめいる。
勇者「まぁ…希望が出来ただけ今までより何倍もマシだ。 このままだと、どちらにせよこの世界は滅ぶ」
司祭「…なぁ」
勇者「ん?」
司祭「女神様は…なんで助けてくれないんだろうな?」
勇者「どうした? お前らしくもない、女神様は無意味な試練は与えない、そうだろ?」
司祭「…ああ…そうだったな、すまん、変なことを聞いた」
勇者「お前も疲れてんだよ。最近はこの地域でもライガの発症が増えてるって話じゃんかよ」
司祭「ああ、そうだな、毎日の治療で…すこし参ってるのかもな」
勇者「ああ…そうさ……疲れているんだ……」




