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第零話「ある人間のおとぎ話」
昔々、あるところに、小さな女の子が産まれました。
早産のせいで不健康で産まれたその子は、他の子よりも小さいまま成長しました。
そして、何とその子は目が金色でした。
村の住人はその子を気味悪がり、両親共々隔離してしまいました。
数ヶ月が過ぎたある日、新しい村長がその子の家に向かいました。
扉を開けると、何と!辺り一面が真っ赤に染まっていたのです。
家の最新部には、両親の死体を一心不乱に食べる女の子が居ました。
村の住人はその子を谷底に突き落としました。
村の住人はその子を『鬼』と祟り、毎年谷底に生け贄を捧げました。
死んだ生け贄をその子が食べている事を知らないまま。
さて、その子はどうなったんでしょう?
僕は知らないですが、彼女なら知ってると思いますよ。
だって彼女は僕よりも長生きですから。