表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

黒いアレ

作者: えるむ

 お腹が空いた為、家を出る。

 美味しそうな匂いに誘われ飛び出したは良いが……それは失敗だった。

 目の前には良く見かける人、こいつはいつもはほとんど動かないので、寝ていたのかもしれない。

 だが今、眼前に居るそいつは奇声を上げている。


 あ、危険――。


 生命の危機を感じ、一目散に逃走を図るが……。

 以外にもそいつは、奇声を上げるだけで、こちらに攻撃してくる事は無かった。

 ただ、こちらから一度も視線を逸らさずに、何かを探しているらしい。

 一度止まってその様子をチラっと見た後、大きな建物の影に滑り込む。

 建物の中は光が遮られ、暗闇が支配している。


 あ、危なかった……。


 最近越してきた自分の部屋に戻る。

 ここは日差しこそ良くないが、近くにいろいろ揃っている。

 その為、生活するには申し分ない環境だった。

 ただし、仲間内の噂では、家から出ていったきり帰って来ない者も居ると聞く。

 さっきの奴が原因と言う仲間も居た気がするが、間違いでは無いのかもしれない。

 この辺りには川は無いが、一度入ったら抜けれない沼もあると聞くし……。

 お腹は空いてはいるが、身の安全が一番だ。もう少し時間が経ってから出歩くか……。


 ブシイイイイイイイイ!!


 けたたましい音と共に外から、白い霧が流れ込んできた。

 周りを囲まれたが、視界を奪われただけだった。

 ふむ、異常はないのかもしれない。

 少し眠くなって来たので、お出かけはまた今度かな。

 今度出る時は、あいつに出会わないように祈らなきゃ……――。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] >こちらから一度も視線を逸らさずに、何かを探しているらしい。 スリッパと思った私は邪道(笑)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ