活動開始!
「さて、朝飯食い終わったところでこれからどうするかの会議を始めますっと。」
朝ごはんを食べ終わったあたしたちは、これからどうするかをまだ全然考えてなかったので、作戦会議?をすることにした。ちなみに、司会進行は颯介だ。
「最初にこれまでの状況整理を、芽紅。」
「私たちはピリアー君の家でゲームをしていたところ、ここの世界の女王に取り込まれ、ここの砂漠・・・迷宮砂漠だっけ?ピリアー君。」
「そうですよ。モンスターの種類からしてね。」
「まぁ、ここの砂漠の開拓を要請され、変なモンスターに襲われ、羽矢斗君の魔法でここに家的なものを建て、現在に至ります。私からは以上。」
「了解。じゃあここからは議長を同好会会長の明菜にまかせまーす。」
「はぁ!?なんでそうなるの!!」
「だっていい加減めんどくさいしさ。」
「わかったよ・・・じゃあ村おこしに必要だと思うものを各自考えて。」
「あの、明菜先輩、その前に・・・。」
「なに?羽矢斗君。」
「ここ砂漠ですよね?まずは村にできる状態にしたほうがいいんじゃないですか・・・。」
「あ・・・そう・・・だね。」
そうだ、ここは砂漠。草木がほとんど生えていないところ。そんなところを村にするのだ。まずその準備のほうが先だろう。それを下級生のほうが先に気付くとは・・・。
「なっさけねぇ会長。」
「うっさい!」
「とにかく、ここを村にすることが先決ですねっ。」
「じゃあ1人ずつ村に必要なことを挙げていって、横尾さんがまとめてメモするっていうのはどうでしょう?」
「わかったわ、私がメモすればいいのね。」
そういうと芽紅はポシェットから眼鏡を取り出し、身に着けた。
「じゃあ颯介君からピリアー君、まどかちゃん、羽矢斗君、明菜ちゃんの順で。」
眼鏡をくいっと上げながら、颯介に振る。
「俺はとりあえず建物を建てたほうがいいと思うぞ。ゲーム世界だし、ギルドとか宿屋とかさ。」
「僕は村の敷地の区切りを明確にしたほうがいいと思います。今はただの荒れ地ですし・・・。」
「私はなんか作物を育てたらいいと思います!出荷できますし、食べれますし、その作物がこの村(予定)の特産物になるかもしれませんしっ。」
「俺はとりあえず外のモンスターを倒しといたほういいと思いますよ、あぶないし。」
「あたしはね・・・全部言われてしまった・・・・。」
「おまえ・・・ほんっと情けねぇな。」
「うっさい!!」
まぁ颯介の言い分もわからなくはない。だってリーダーなのに何1つ提案できないとか・・・。
「なるほど・・・じゃあ解決策は私が提案します。まず建物ですが・・・これは羽矢斗くんの魔法でなんとかできるのでは?」
「そうか、俺のは創造属性ですしね。わかりました!やってみます!」
羽矢斗君が勢いよく答えた。
「じゃあ次に区切りだけど・・・颯介君のバリアで仮の区切りはつけられるんじゃないかしら?」
「俺かよ!まぁいいや。」
めんどくさそうにしぶしぶ承諾した。
「次は作物・・・これは育てる土とかも必要になってくるわね。女王様から自給してもらおうかしら?うん、そうしましょう。巻き込んだくらいだからこのくらいは・・・。」
自分で納得しちゃってるし。もしかして取り込まれた事実根に持ってるのかな?
「外のモンスターは・・・まず何がいるのかわからないんだけど。」
「それは僕が全部熟知してますから大丈夫です。」
そう名乗り出たのは、ピリアーだった。
「ここにいるモンスターは、まず基本モンスターのグリアンドたち。それ以外は全部最凶モンスター達。昨日出てきたのはモジュリブっていう猛毒もちのモンスター、それ以外にざっと15種類はいるだろうね。全部猛毒持ってるよ。」
「ピリアー先輩すごい!どうしてそんなにいっぱい知ってるんですか?」
「え?知らないの羽矢斗くん、ピリアーは凄腕のプロゲーマーなんだよ?」
「そうだったんですか!?知りませんでした・・・!!」
そのあと、羽矢斗君はしばらくピリアーのことを目を輝かせてみていたのは、言うまでもない。
その様子に、半ばあきれながら芽紅が口を開いた。
「そんなにヤバいのがたくさんいるのね・・・全部殺さない程度に倒したほうがよさそうね。これにはまどかちゃんの魔法が使えるかも。」
「了解です!!」
「じゃあ決まりね。明菜ちゃん、皆に指示出して?」
そういって、芽紅がつけていた眼鏡を外す。
「じゃあ芽紅とまどかちゃんとはモンスター倒し、颯介と羽矢斗は敷地を決めてバリアを張って建物を創る、ピリアーは女王様のところに行っていろいろもらってくるとともにいろいろ聞いてくる!」
「「「「了解!!」」」」
「明菜ちゃんはどうするの?」
「あたしは芽紅たちと颯介たちのところを行ったり来たりするよ、回復属性だから、魔力の回復にあたる!!」
「わかった!」
「じゃあ各自行動を開始するようにっ!!」
そうして、あたしたちの活動は始まった。