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ゲームの世界で村おこし!  作者: 奈乃ありす(元Nano)
第3章=1= BAD END?
12/20

DANKETU☆

お待たせしました!テスト勉強で更新遅れてすいませんm(_)m

特産物をつくることにして、その特産物をこの世界にないお米にした。そこまではよかったけど、種がないことに気が付いた。


「あっちゃ~・・・せっかく決まったのにぃ!」


「そうだ、羽矢斗の魔法で何とかなるんじゃないの?」


「無理だよまどか、俺の魔法は生命の創造は禁じられてる。植物だって命だからね。」


「そっか。じゃあどうしますかね・・・。」


折角ここを流行らせる案が立ったのに・・・こういう時にあたしがなんとかできればいいのにな。まだリーダーなのに何も役に立ててないし。


「・・・あれ、黒瀬さん、髪になんかついてませんか?」


「えっ?」


「ちょっと失礼しますよ。」


ピリアーがあたしの髪から何かを取り出した。クリーム色したものすごく小っちゃい粒が1つ。よく見たら、お米のもみだった。


「あ、あたしの家今稲刈り真っ最中だから飛んできたのかな?それに吸い込まれた日に田んぼの前通ったし、この世界お風呂入らなくても大丈夫だからそのままだったし。」


「そっか、明菜の家農家だもんな。小さいころ明菜が突き飛ばしたせいで俺がもみ殻の山に突っ込んで大変だったの、忘れてねぇからな。」


「そうだったっけ?ゴメンゴメン。」


てへへ・・・なんていいながら、ゴミ箱に投げ入れようとした時、


「「「「「ちょっとまてえええええええええ!!」」」」」


「ふえっ!?」


一斉に止められたからちょっとびっくりしたところで、芽紅が話を切り出した。


「もみって、確かお米の種ですよね?なら・・・」


「そっか!それを育てればお米が作れる!」


農家の娘なのにここまで言わないとわからないとか・・・。


「てことは、横尾さんの増幅魔法で種を増やせばOKなので、第一条件はクリア。次は田んぼの確保ですね。」


「土はもらってこれますよね。てことは、水が必要ですね!」


「水はここのやつはやめたほういいっすよ、俺が植物図鑑見たらこの辺の水は汚れてるから栽培には適さないって書いてあったっす。」


「でも大量の水が必要なんだよね、どうしよう。」


この辺の天然水が使えないとなると大量の水をそろえるのはかなり厳しい。創造でも創れなさそうだし。っと、そうだ!


「ねぇ、颯介のバリアってガラスっぽい奴だよね?」


「そうだけど。」


「ほかのバリアって出せないのかな?」


「そういえば、女王も他のが出せないなんて言ってなかったしな。まぁやってみるか。」


颯介はそういうと立ち上がって外に出た。それに続いてみんなもぞろぞろと出て、外に向かう。外ではすでに颯介が待機していた。


「明菜、やるのはいいけどどうすればいいんだ?」


「うーん、水が出るように念じながら呪文言ってみたら?」


「黒瀬さん、今適当に言いましたね・・・。」


「あ、ばれた?」


「バレバレだよ。ったく、じゃあやるぞー。」


「おっけい!」


颯介はめんどくさそうに言いながらも、あっちで体制を整えて深呼吸をするほど真剣にやろうとしていた。


「ふぅ・・・『ボア』。」


すると地面から大きな壁が出現した。その壁は・・・氷でできていた。颯介はというとかなりの体力と魔力を使ったようで、額に大汗をかいていた。


「わりぃ、氷しか出せなかった。」


「何言ってるんですか!氷なんて溶かせば使えますよ!先輩すごいです!」


「瀬尾君、おつかれ。」


「おう、ありがと。」


ピリアーと颯介はハイタッチを交わした。あたしは、これぞ青春だなって思ってしまった。


「種は植えてあるからね。あとどのくらいで育つのかわからないけど。」


「そうですねって芽紅先輩がいってる間に育ってますけど。」


「えぇ!?植えてから1分しか経ってないのに!!」


「まさかここまで早く育つとは・・・。」


これはあとで調べたことだけど、この世界にない植物を突然育てたときは、環境の変化に対応しきれなくなって急速に成長したり、増加するらしい。今回の場合は「急速な成長」だった。だから、あたしたちの稲も急速に成長しちゃって・・・。


「いきなり実っちゃったね。」


「・・・俺の・・・努力は・・・。」


颯介はがっくりと肩を落とした。ピリアーが「自分のスキルアップになったからいいじゃないか。」なんて慰めてるけど、面倒くさがり屋の颯介にその言葉は届かない。


「まぁ何はともあれ、簡単にお米が手に入ってよかったじゃん!じゃあ今から指示を出すからよく聞いて、いいこと思いついたから!」


「いいこと?」


「うん、これから男子チームと女子チームに分かれます!男子は・・・羽矢斗君をリーダーにこの間話し合った建物を建ててきて!」


「ちょ、ちょっと待ってください!なんで皆さんの後輩の俺がリーダーなんすか!そんな重役重すぎるっす!」


「だって、創造魔法を使える羽矢斗君がリーダーになったほうがいいしね。2人もそれでいいでしょ?」


あたしの提案に、2人とも首を縦に振った。異論はないようだ。


「あと、開店準備も兼ねるからベルたちもピリアーに呼んでもらうからさ、問題ないよ!頑張ってね、羽矢斗君!」


「りょ、了解っす!頑張ります!」


羽矢斗君はあたしに勢いよく敬礼して見せた。あたしもそれに呼応して敬礼をした。


「残りの女子チームは、家に戻ってレストランとか宿屋とかのメニューを考えよう!どうせだったらここにあるものよりオリジナルをつくったほうがいいでしょ?」


「そうね、そうしましょう。」


「じゃあ日暮れまで解散!各自がんばりましょー!」


「「「「「「おー!!」」」」」」


-----羽矢斗side-----


さて、俺たちとベルたちが合流した。俺たちは建物を建て終えた。展開が速いと思うけど気にしないでくださいっす。


「じゃあ今から役割分担するっす。ベルとシアと兄貴とミルは自分の仕事の持ち場についてくださいっす。」


「「「「了解!」」」」


「まって、兄貴ってアンのこと?」


「そうだ。俺たちは兄弟になったんだ!」


「そうっす!俺たちは兄弟っす!」


「あぁ、そうか。わかった、うん、続けてください。」


「ベル、なんだか反応冷たいな。どうした?」


「俺はこういう暑苦しいの苦手なんです。」


この一言が兄貴の逆鱗に触れたのは言うまでもない。兄貴がベルに殴り掛かりそうになったのをみんなで必死に止めた。


「兄貴、もう気を静めるっす、ベルも悪気があっていたわけじゃないんすよ。」


「わかったよ。だけど、俺はこいつと仲良しこよしになる気はないからな。」


「どうぞご自由に。」


「あぁ・・・もう次に進むっす。で、颯介先輩とピリアー先輩と俺は適当に散らばるっす。」


「じゃあ僕は道具屋に行きます。」


「俺はギルドでいいか?」


「それじゃあ、俺は兄貴のところに行くっす!」


「・・・やっぱり、そうなると思った。」


「お2人ともとても仲がいいですからね。」


「あったりめぇよ!な!」


「な!」


分担する前のこんな雑談、とても楽しかったけど、突然俺たちの背後から聞こえた声が、皆を凍りつかせた。


『・・・これが、最後忠告よ。』



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