私はハナちゃん
それから、ほんの少し時が流れて……。
今日は、久しぶりにあの女子大生が私の左足で誰かを待っています。まさか、前みたいに一時間も待つとかじゃないでしょうね。
しかし、見違えました。髪、短くしたのね。良く似合っているわ。足、そんなにすらっとしていたのね。とってもカッコいいわ!
あれ? 携帯電話で誰かとおしゃべり? まさか……
「ああ、今電車降りたんだ……そうそうマネキンの所で待ってるから……そう、ハナちゃんの左足の方……んじゃね待ってる」
暫くすると、やって来たのは女友達。
「久しぶりぃー!」
友達に手を振って、とても楽しそうに笑ってぃるから安心したわ。
「えーっ! やだ、分かんなかったー髪型変えたんだーめっちゃいいじゃん!」
「そう?」
「ショートなんてあり得ないって言ってなかった? どういう心境の変化?」
「うーん……自分でも分かんないけど……何となく?」
彼女は何か吹っ切れ様な、すっきりとした顔をしていました。
これからのあなたが、幸せでありますように、祈っているわね!
そして、いつも私はここから皆さんを見送るのです。
「いってらっしゃーい」
私はこの街で誰もが知っている待ち合わせスポットのハナちゃん人形。
今日もみんなを見守っています。
時には人の姿になって、あなたの前に現れるかもしれません。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。




