動き出す運命
僕たちゴブリンは、とある生存戦略をとっている。
それはすなわち、『無作為種付け作戦』。
僕たちゴブリンは一体一体はかなり弱い。 この世界、『エラシア』は、かなり弱肉強食なところがあるので、素で弱いゴブリンは強い種族に殺されやすい。
だからこそいっぱい数を増やさなきゃいけないけど、ここでも問題が生まれる。
ゴブリンは、メスが全く生まれない。
冗談じゃないくらい生まれない。
多分1:99の割合でオスが生まれる。
オスだけ居ても数が増やせない。
そこで僕たちの先祖が思いついた計画、それこそが『無作為種付け作戦』。
内容としては、6体くらいで固めたチームが、そこらへんで弱そうなメス(種族関係なく)を、僕たちの住みかに攫う。
そしてその中でたくさんのオス達が犯す。たまに弱いメスと勘違いして返り討ちにされるチームがいるが、そこは置いといて。
この生存戦略は、ゴブリンにとても合っていたのか、今では種族の伝統のようになっており、今も住みかに8人程の孕み奴隷が存在する。
この戦略は、僕が生まれた頃から存在してて、僕も他のゴブリン達も、それが当たり前かのように過ごしていた。
大半のゴブリンは楽しんでもいる。
…
…だけど。
……だけど僕は。
こんな方法、生き残るためとは言え、見てみぬふりは、できなかった。
だから今日、奴隷たちをみんな逃す。
そしてこの日こそ、僕、ジェナードの運命が、動き出した日だった。
趣味なので超不定期です。




