検証
彼は金交駅から事件が在る二木駅に立ち昇った。彼は上り列車から駅弁を食べながらその事件のあらましについて深く考えて混んでいる様であった。(うわ言を話して居ると)彼の言葉に話をしているからか彼女の言葉に話を聞いていた男性は重い茶色のコートに白に近い肌色のベージュ色をしたマフラーを付けて白濁の帯をしたまた焦げた茶色の帽子のみならずクリーム色のズボンを着ていた。
二木駅を改札から通ると怖い目つきの駅員を通り過ぎ公園を通り過ぎ、彼の頭の中に有る地図を頼りにその場に行く事にした。
( 希之男の家)
大きな二階建てのみならず二つの屋根が隣接していた。一つは改築し住む家に成らなかった古小屋をレンガで積み強固にしたガレージだ。改築し後方へ伸ばした後ろ髪のテラスだ。テラスが在り後ろ髪となった事務所があった。
お茶をした後にテラスから業務をするための仕事部屋に案内する算段だ。私は彼に一回満喫してもらったが、充電器のみならず薄暗い照明とオークの従僕感がまた堪らない仕様だ。しかし、私が到着した有様は芝生を警官に荒らされ、住宅の中は数十人の警官が犇めく大所帯と成っていた。アレは、その人数が入って居ても大丈夫なほど広い家で有るのであるが、それでもごった返す状態であるため中には何十人と居るのだろうか、その中には今回の主役である希之男の姿もちらほら見えた。
希之男は四肢を縄で繋がれその現場を廻りから視ようとしていたのであるが彼女の言葉に聞こえない程に彼の周りの警官が多いいのだ。
「やあ、マルコフ今は実況見分の真っ最中かね」
叉三郎は一度ノックをするが無視され二回目のノックで彼の大きな声に連れられて中に入る。そこには力士の如く構えたマルコフの姿があった。
「そうだよ、それにしても結構な重装備じゃないか」
「それにしても彼はどこに居る」
その様を見るとニヤ付きながらも彼に応対してくれた。彼はその言葉に二回頷くと彼の事の様を聴くことにした、願わくば注意がそちらに逸れて呉れたら良いのであるが。
「もう移送車に乗せました貴方が先ほど言われました実況見分を終わらせたばかりですので」
彼のその様に叉三郎は三度鼻を鳴らすと彼の言いぐさにその手の話題が無い事に驚いた。傲慢な顔が語るため省略できる程度に彼の口は固く閉ざされていた。
「私も状況を見たいのだが良いだろうか」
彼がその言葉を聴くと彼は飛び上がる狐の如く歓喜の舞をした。彼がスキップしながら二人の警官を呼ぶと耳打ちをした。「証拠は・・・」「のみならず・・・」と何かしらを言っている様だが私は口が軽いと見えるばかりだ。
「良いでしょう。が、具体的には何を」
彼はその言葉を聴くと今度はマルコフ以上に強欲な気を発するため珍しい事も有るモノだと答えた。私は彼の事に成ると時折り口汚く罵りたく事があるため丁度良かった。
「二つ、貴方が見つけたその決定的な証拠と全体の間取りです、後、希之男と話がしたい、どちらにしても最後だからね。つまり、彼は後先にモノをお願いします。」
彼は頷き先ほどとは違う警官に言葉を発すると二人は働き蟻の如く彼の言葉に話をしていた。彼の言葉に聴こえた彼の小さな家は彼の声を包むほどに頑健さと柔軟さを持って居た。
(現場設定)
「まずか決定的な証拠を見せて頂きましょうか」
彼はその場所へ案内すると三人を先導した。二回のテラスのその先に彼が潜んでいるから気を付けろとお嬢さんを脅したが笑いを取れなかったため萎えた。マルコフが案内したのは寝室だ、ベッドが二つあるため寝室で有ろう。
「なぜ二つベッドが在る」
叉三郎が聞いた。
「奥さんと同棲しようとしていたのか」
マルコフは答えた。
「はい」
叉三郎は鼻を鳴らすと重い口を開いた。
「決定的な証拠を見せてください」
マルコフは待って居ましたとその場所を案内した。場所は扉から半歩程、歩いた寝室の真ん中あたり、彼の言葉を借りるのであれば『丁度真ん中』の部分に立てかけられていた帽子を引っかける用具だ。虫眼鏡で観察しているとマルコフは猫程待って居た。
「では見せましょう」
彼が帽子を取るとそこには指紋があった彼は驚くとその立ち振る舞いを崩しスカーフと撮ってしまった。上着を脱ぎ『大発見だ』と言う姿は子供の姿そのものだ。彼は一体何をしたのか魔法でもかけたのか分からないがその様は異様だ。
禿頭の頭を彼女の言葉に話して居ると彼は私の事を聞いている事か私の話に対し強烈な人間を噛ませて来た。
私は彼女の流れを見ていると男性から聞いたことも無い悲鳴が上がった。そのぐったりし落ち着いた口調からは想像できない様な酷くやつれて彼の頬がコケタ男性が彼の目の前に居た。
「もう報告書類は書いたのかね」
彼は聞いた、すると彼は眉を吊り上げた。私はその言葉に「分かった」と言うが彼の言葉に話を聞いていると確認作業に付き合わせられる嵌めに成った。
「叉三郎さん私だって忙しいんですよ、書類作成は大事ですが明かな証拠が揃うと私も嬉しくなります。何せ市民の安全を守ることができるのですから」
(その)まなざしは真っ直ぐとしており、彼が話すより先に彼の中に有る刑事の魂が叫ぶ様であった。彼はそれを見ていると注釈からとても腹立たしいが何度もうなずいていた。
「君は確かに素晴らしい才能をいくつも持って居るがその中でも創造力は足りないみたいだ。事実から論理を発展させる君の姿勢は素晴らしい。君が事実を事実と見る訓練をしなかった事はとても惜しい、いいかい、この世で一番に信頼が可能な事実は明かに分かり切った事実だ。考えてもみたまえ、彼は渦中の中逃げ出した。それを君は否定した、私からして見ればそれが一番不自然な点なのだよ、なぜ逃げる?何故私たちに相談する。明らかな証拠が在るのであれば警察に行き自身の身が潔白であることを証明する事が必要だ。なのに何故なさらないのか君は考えたことは有るかい?ええ、僕には不自然に見えるが・・・」
叉三郎が堂々と言うため彼は面を食らった。しかし、直ぐに立ち直ったと、思うと、彼を見る目は王様の表情から硬骨な占い師の表情に逆戻りした。私はそれを見ては笑わずにいられなかった。私のみならず春野はその場で後ろに回る。
「ご高説どうもありがとう。しかし、貴方の意見が正しいからと言って希之男が犯人で無い理由にはなりませんよ」
二回、三回頷くと彼から聴こえる声が「ええ」と「確かに」と言う二つに二分されたのは私と彼女のみ聞いたことではない。
「その通り、ですから今からそれを卸すのです。時にマルコフ君は帳簿を調べているはずだ。普通の刑事ならそうする、その帳簿を全て見せて貰おうか」
「具体的には」
「現金出納帳の小切手の欄が一番怪しいと思うが直近の問題として時間が無い、資産の現金予期の詳しい出どころと売掛金が一番怪しいと感じる。ここに的を絞って調べるとしようか、まあ、実際家の意見も分からなくも無いが、今は我慢して欲しい」
その欄には何十のみならず何百と締め切られた月末の入出金の中に有った小切手の文字が何軒か存在する残高試算表における明記は去年から減る一方だ。それを見ると彼はニヤリと笑い「マクファーレン」と言うが彼の言葉にいささか懐疑的な眼差しを向けるのは私のみだ。
「マルコフ、これが動かない証拠だ」




