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叉三郎の冒険  作者: 猫八
10/18

考察

 意を決し呼吸をした、四回。息を留めて数える、七秒。吐く、八秒。三回繰り返すと身体の血流が回り出す感覚がする。血の巡りに合わせからと半回転させる事が私における起床だ。

 ニ十分か三十分経つが私がいつまで待っても布団の中から出て来ないことを心配したのか治は毛布を突く、死体に成ってい居たのならば寝ているだけということだ。別の家の暖炉を拝借し寝泊りをしていたのは夜道を歩く事が、遠く感じられたからだ。

 その男は布団の中から中々這い出ないことで有名だ、毛布と布団の隙間からタブレットを取り出そうとしたが取り出せない、取ろうとするが指先が当たり床に落としてしまった、容器は床を転がり棚から遠くの窓際まで転がる、掴むと先ほどの重石は何処かに消え羽毛の様に軽い体が残る、左右が区々に動くと上下に揺らした。

 手の甲から流れる血が肩越しに骨盤まで行く感覚がするものだと考えていた、叉三郎が彼の事を聞いていると男性は女性もの部屋着のみならず子供用の服まで持って居た。

 時刻を見ると午前の十時の少し前五十分だ。叉三郎は手を治に向けた。飲み物が欲しい合図だ。私はコーヒーを口から零しそうになったよ。

「起きてから最低九十分は」

 治が言い終わるより先に彼は手の平をこちらに向けた。「これこそがドクターストップか」と言うと首を振り「友人としていだよ」と軽い愚痴を言い合う。

「分かったからそんな顔をするな」

 彼は私を誘導に屈しないからと腹を立てたのではないのかと考えていたが、以外にも上機嫌だ。低血圧モンスターに変形することは無いだろう。

「そのクローゼット春野が来るまでに閉じて置けよ」

 彼は私から彼の言葉を聞いていると男性の言葉に聞こえていた。彼は体をTの字体に変えたとして身体を痛める事は無かった。

「分ったよ」

 私は彼に聞いていたのか彼の事を離していた。ふざけていると感じるかもしれないが私たちの一日の始まりだ。彼の要望に応えられなかった。起きてから2時間は自分一人の力で何とかしてみなさいと言う事だ。

 彼は身支度としながらずんずんと歩き出す火曜日の朝はとても日が高く一番の最高気温を出して居ると予想している。私は身支度をしながら彼女の事と連絡と取ろうとするため歩く始末だ、不便さが愛おしいのだが。

 彼女の事を見ると男性が女性の肩を引っ張り合いながら押し問答をしている事に気が付いた。彼は首を長くして見ていると男が女性を引っ張るため助けに入ろうかと考え彼を見ていた。叉三郎はただ見つめて居るだけであった。

「叉三郎!」

 日の当たる日曜日に彼は私の事を聞いていると男性と男の事を着聞いていた。大抵は日曜日に組織のある所に行こうとしていたのである。陽気は日曜日並みの晴天だ。私は男性が話をしているのみならずけたたましい音もサイレンの様に身体を活気していた。

「行くぞ」

 私が彼女に話をしていると女性の話をしていると男性から彼女の話をしているから待ってくれと言われたため待つが、肩を揺らすのみで一向に向かおうとしなかった。宥めるが私の忠告は彼にとっては無意味な事だった。

「まあ待て」

 と叉三郎が言っても私は変わらず行く。彼は大きなため息をし、その場に留まった。女性らは男性が女性を押し倒そうとしていたため、彼女の事を離して居ると男性が私を認知し様に向かい建てて来た。

「どうしたんだ」

 彼が凄む様に言うが私の正義の心は彼を透過し彼女と心を通わせた。私は女性を話して居ると男性がわたしの胸倉を掴んで来た。(私は)手の首部分を持ち彼を半回転回してやった、(私は)体を痛めない様に背中から着地させることを選んだ。

「おい」

 奇声を上げながらも、痛めた体で私に向かおうとして来る、私は手ずからしてそのようなことは言いたくないのだが彼からしてみればそんなことはお構いなしだ。

「おっと、そこまでだよ」

 彼が倒れた男性の首根っこを足で掴むと男性は心の底から痛そうで自分から体を地面に打ち付けた。憤慨する気持ちを押さえつけながら、暖まった体に喜びを感じ、腕を捲る。

「何をする」

 私が、怒声を上げるが彼は男性が二言、三言話すと観念し倒れ込んだ。彼はそのあと女性を見ると泣いた顔を替えて鋭い目つきを貼っていた。

「縄張り争いかな」

 彼女がその言葉を聴くと形相が分かる程に角が生えた形相に変化した。彼女の言葉に聞いていると男性はその言葉からは見違えるほどに、弱弱しい好青年の風貌に変わっていた。

「暴力行為すれすれだが」

 彼女を見ると豪華と思われる鞄から黒と金色の長財布が見えた。それは近眼だった彼女らに申し訳ないが私は近眼で碌な人に会ったことがないため身構えてしまうのだ。

「調べてもいいかい」

 許可を持たずに彼女が持って居た財布を開く、黄金の帯をした運転免許証が入って居た、地面に伏せている男の顔写真が覧っている。

「別に男女関係無くこういう行為は止めて欲しいね」

 もう一度彼の言葉を振り替えると私の顔は赤くなるばかりだ。彼女の恍惚とした表情が頭から離れなかった。

「今日はもう文化に触れながら四輪馬車で行こうか」

 彼は私が話して居ると彼女に話しながら彼の事を聞いていた。彼が手を挙げると一人が捕まった賃金を支払うと彼の言葉の指示に従い従順に走る。

「こういう最悪な日は十二時から仕事だな」

 彼女の事ばかり聞いていたから私は部屋に入るとまずは深呼吸をする。横に立てかけられているサボテン状の網目に、帽子を引っかけコートをハンガーにかけ中のジャケットも一緒に掛けるのである。ハンガーは横に備え付けてある糸を網目状に結った籠から数本取り出した。

 彼はそれが終わると部屋の棚から日の当たる場所にぐるりと回る様に動く、反対側の窓から吹く風を感じながら食器棚、クローゼットと窓を順番に交互に廻ると椅子に座る、(予め)置いてあったノートを一頁ずつ広げると一枚一枚を、首を傾げながら見ているのである。

 行為がじれったく想うが彼の重要な儀式だと気づいたのは叉三郎とシェアハウスをし、三年が経つ或る日暮れの朝であった。私からしてみたら些細な事件であるが彼が普段は入らない実験室に入る時うっかりポルフェノール液を取ってくれと言ったら彼は棚の暗い置く隅から四段と四列重なった奥のビンを崩し取りのみならず順序良く整頓した事からだ。

 呼吸に合わせることは難しいが集中し没頭し目を瞑って居る所を見ると彼女が来るまでそっとしようと言う気にもなれた。

 三十分もすれば彼女も来た。元気がある様に見え精神病院の一見は忘れたか帳尻を合わせたと考えていた。治は彼女に「昼食を」取って来なさいと言うと彼の言う棚のお昼と書かれたテープを見ては中の魚を口の中に入れるのであった。

 大柄な男は彼が寝ていると椅子を寝室に持って来て二つ付けた。叉三郎はくつろいでいると男性は入ってきて、目の前で本を読みだした。彼女が見ると男性は皺を寄せては努々夢中の世界に溶け込んでいると入り込んでいる。

 寝入って居る彼女に話をしていると彼女に話をしていると彼女の言葉に話をしていた。男性は彼女が話をしているから大きな欠伸も欠くことができない。

「いや、それにしても大盤振る舞いだったね」

 彼が雑魚寝をしながらも大笑いでその場を入った。夢野にも聞こえる大きな声で聴いたと思うが防音の部屋であったため聞こえることは無い。

「それでどうするかね」

 言うと叉三郎は手を上から下に下げて待ったの姿勢を出した。彼はそのままパイプを吸い、吹かした。

「重要な決断は直ぐにしない方が良い、特に今回みたいなデリケートな問題は想う一歩先の自分に託す思いで挑むのだ。脳が、一番やらないといけないと感じていること一番忌避して居る事から片付けて行くことが重要だ」

 彼が、昨日提供したジュースとリンゴを齧りながら「おいしい」と言いつつ彼の頭の中に有る不味い蛙は解消されていないのでないのかと訝しんだ。そんな私を見かねて彼は目を合わせるとウィンクし返した。

「行ったら必ず帰って来るんだよ、目星はついているんだがな」

 時計を出した、黄色に染まった長針は十二時から三回動くが十秒と経たずに30年の時が過ぎた感覚だ、百年、三百年、五百年の所で時が止まるが彼を見上げた。そう言うと彼はおおっぴろにその煙を吐いた。

 横目に窓枠から小鳥を見ながら首を揺らしていた。見ていた小鳥も晩年の樹木と同様に木枯らしの色に染まっていた。

「何から手を付けるんだ」

 彼は窓辺に身体を近づけながら日光浴をする、これは彼が長い話をするときによるやる癖だ。彼はいつにも増して爽やかな外の空気と湿っている部屋の充満し動かない香りと交換した。窓を開けると子供たちの声、主婦が布団を叩く煩雑音、郊外から聴こえる木々の微かな木の葉の色合いが香って来た。

「いいかい、自分たちがまずするべきなのは、誰でもできる事ではない。時間が許す限り自分のみできる作業を進んでするべきだ」

 彼が言い放つと言葉には聞こえない彼のいい加減な側面かもしれないが、大雑把に決めたことから何かを推定して行くのである。私は今も勾留されている男の事を考えるとその大胆な行動に異議を申し立てたい気持ちも分かっては紅だろうか、と考えた。

「箱詰めでもか」

 彼の言う言葉に難色を示すが彼の顔は全くひるんでいなかった。彼の知っている事が世界に普遍的な共通の概念であることを確信しているからだ。

「自尊心が保つのであれば」

 彼はその言葉を聞いていると彼女が何度も頷いた。叉三郎の言葉には手に合わせていると何度かしてから聴こえる様になった。

「これは」

 その紙は正方形より長方形と言った方が良い型の証書である。材質と言い紙質と言い、良い肌触りをしていた。その紙を広げて見ると名前には彼の印字と印鑑のみならずもう一人の名前が書いてあった。

「法林さん、高田とこれは男性の名前だな」

 その時に上からドタドタと木の板を踏み鳴らすように彼の言葉に反応しそっとそのグラスをテーブルに置いた。仰向けに成り寝入った姿勢に成る。寝息を立てると数秒しエプロンを付けた女性である夢野さんが飛び出して入ってきました。

「大変です叉三郎さん」

 慌てふためく陽気から想像も出来ない大きな事件が舞い込んで来たのか考えを巡らすとその内容は便箋であった。初老と思えない力強い口調に彼の耳は傾いている事であろうが身体は死体の如く動かないのである。

「どうしましたか夢野さん」

 彼女の事を窘めると、「私が代わりに受け取ると」彼はその中身を見る前に開けたらどうかと目くばせをして来るため千切り彼を前に綴る。

 メル勧ヲ事ク引ヲ手リタケツ見ヲ拠証ナ大重

 フコルマ

そう書かれてあった。

「なんだって」

 それを見た途端彼は大きく立ち上がり彼の事を聞いていた。その様を見て私は彼に話をしていた。彼女の事を離して居ると彼の事を見ているのであるならば彼の大きな悲鳴がいかに重大な事を示して居るかお分かりのはずだ。


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