3月8日水曜日 4
「えっ…」
先輩は口に入れて何回か咀嚼した後目を見開いていた
「な、何だか懐かしい味だね」
そう言われれば母さんの味に朝食べたのも似ている……気がする
「母さんのに似てる?……かな」
「そうなんですか、まぁ台所にある調味料を使ったので似るものなんですかねぇ」
まんま同じというわけでもないが似てはいるので少し驚いてしまう……頭の隅に置いとくだけにした
こういうのが何回もあると考えなくてはいけないが
まだ考えるには材料が足りない気がした
「じゃ今度こそ走ってくるから」
「うん頑張ってきてね」
今度はみゃーこ先輩とこはくに見送られる形となった走りだして数分経ったところで林に入ったら左手側に池?か沼があった水を見るだけで少しだけ汗が引いた気がした
それから数分後……
遠くに神社へ続く階段が見え少しだけスピードを落とし安全に登りきった
「まだ1キロとはいえ階段があるからきついなぁ」
神社を見渡すと日本庭園を思わせる庭が見え、奥の方に本殿が見えた
「結構大きいな」
手入れが行き届いていてとても神聖な雰囲気を感じつつ本殿を目指した
「あっ…金持ってなかった」
これじゃあお賽銭ができないので引き返すことにした