3月13日月曜日 2
こはくが消えてしまった後、みゃーこ先輩の両親が迎えに来てくれ学校に向かった
卒業式は久しぶりにクラスの人たちに会うことになって嫌な気分になるかと思ったが、そんなことは無く
終始晴れやから気持ちで終わりを迎えた
無駄に長い卒業式を終え、僕は校庭に向かった
「先輩…卒業おめでとうございます」
「うん…ありがとう、そういえば一昨日のアドバイス役に立ったよありがとう」
「はい、先輩の役に立ててよかったです」
少し話をした後すみれは、他に話したい人がいると言って校舎に向かって行った
「勇くん卒業おめでとう」
「ありがとうございます……先輩なんでいるんですか
今日月曜日ですけど」
「………勇くんの卒業式だからね」
「サボったんですか?」
「いやぁ~勇くんもいよいよ卒業かー大きくなったね」
話を逸らされたが来てくれて嬉しいから、追求しなかった
「もう帰るの?」
「はい帰ります」
「それじゃこはくちゃんと家でお祝いだね」
「こはくは……もう居ません、次の弟子を探して
多分押しかけ師匠してますよ」
多分僕が、天国に行く階段の途中でこはくは待っていてくれる
「そっかじゃあ夜に家に行くね」
「さようなら」
一人で家路につく
こはくと一緒に過ごしたこの一週間は空で例えると
黄昏のように一瞬だった
でもこれから僕が進むのは夜ではなく夜明けの時間になる気がした
そんなことを考える僕の黄昏時は終わった