3月11日土曜日 2
「はーい」
こはくが大きめな声で返事していたので、来客者はこはくに任せることにした
「先輩の家にはよく人が出入りするんですか?」
「いや…特定の人しか出入りしないかな」
そんなことを話している間にこはくは、話し終わったのかリビングのドアが開いて、みゃーこ先輩が入ってきた。
こはくが僕の家にいるのが心配なのか昨日以外毎日来てくれている。
「こんにちは勇くん」
挨拶をしながら入ってきて、僕の前にいる人と目があっていた
「えっと…こ…この子は?」
すみれは自己紹介をして、僕に話があってきた事を
みゃーこ先輩に説明した
「勇くん、後輩にまで心配かけちゃだめだよ」
「次から気をつける」と曖昧にぼかしておいた
「ところで花咲さんは、…ゆ…勇…先輩の家に何しにきたのでしょうか?」
「私は、…えと…こはくちゃんと仲良くできてるかなぁーて思って」
やっぱりみゃーこ先輩の中では、こはくは怪しい人みたいだから、様子を見に来てくれてるみたいだ。
僕なんかのために、こんなに行動してくれる人は、
いないと思う。
大人になったら、恩返ししたい人だ
「その…ね…最近は勇くん、怪我が多いから少し心配なんだ」
怪我をしている理由は、こはくの修行が原因なのを伝えた。
修行は朝にやっているので、昼くらいに来る先輩は知らない。
すみれは言われて、僕の体をまじまじと見て、足や腕の怪我を見つめていた
「先輩修行というのは、どういったことをしているのでしょうか」
すみれとみゃーこ先輩に今やってる修行の内容を伝える
「えと…毎日そんなことしてるんですか」
「毎日と言ってもまだ一週間経ってないよ」
「はいそれに、勇さんがお風呂に入られた後、マッサージしているので、アフターケアバッチリです」
「でも昨日はキツかった…毎日一キロずつ増えるランニング、目標数に届くまでやらないとこはくに叩かれる筋トレ、風呂上がりの地獄の柔軟、昨日だけだったけど、昼の一時から夜の七時まで続くこはくとの勝負昭和の部活動じゃねぇんだから、休憩をとらせてほしかった」
「えへへ」
その後も修行の話をして、二人に引かれたりしながら四人で話していた