3月11日土曜日 1
朝七時筋トレとランニングを終えた僕は、こはくと
勝負していた。
四日目ともなれば体が慣れ始め、もう一歩のところで
竹刀をあてられそうになる。
「そこまで!」
今日もなんとかやりきった
「腕を上げましたね勇さん、あと一歩の所まできましたし反応速度も今では私をしっかり視認できていますし、これなら突然ヤンキーに襲われても…、ボコボコにするのは難しいでしょうけど、怪我をすることはないんじゃないでしょうか」
「いや流石にそこまでではないよ、反射神経がよくなったのと、受け身が上手くなったぐらいだし」
「それでも成長です、それでは朝ご飯にしましょう」
朝ご飯を食べ終え部屋でダラダラしていたらチャイムがなった
「はーい今出まーす」
急いで玄関に向かったが、どうやらこはくの方が早かったみたいですでに人と話している
「はい、とりあえず勇さんを呼んできますね」
タイミングを見計らってこはくの前に出るとそこには、唯一の後輩がいた
「あれ、すみれじゃん」
「こんにちは先輩、その…お話したいことがあって来たんです」
こんにちはのタイミングで、丁寧にお辞儀される
「うん、じゃあ上がっていいよ、そこの右の部屋…リビングでくつろいでて」
こはくにお茶の準備を頼んで、僕はお菓子の準備をして、お盆に乗せてリビングに向かった。
なんの用事かわからないが、とりあえず話を聞くために座った
「先輩が最近よく私の家の神社に来てるのを見てしまって……えと…その…以前会ったとき大変だと言っていたので、何か役に立てないかと思って来たんですけど……」
これ以上心配させてはダメだと思ったから
家族は昔亡くなったこと、押しかけ師匠が来たことを話した
「そう…なんですか……先輩仏壇に手を合わせてもいいでしょうか?」
家族の話をして少し疲れたから、頷いて返事した
それから数分間すみれは手を合わせていた、会ったこともない人なのに、こんなに手を合わせてくれて
嬉しかった
さらに数分後立ち上がって、僕の目の前に再び座った…その時チャイムがなった