3月8日水曜日 6
「うん、美味しい」
夕食は肉じゃがだった
「えへへ、やっぱり美味しいと言われるのは嬉しいね」
「なんというか、プロが作ったやつほど美味しいわけじゃないんだけど優しい味がして、料理はこれでいいなと思ったよ」
「えへへ〜そこまで言われると照れちゃいますね〜
そういえば勇さん、誰か勇さんの中でこの人なら頼れるっていう人は都さん以外にいないんですか?」
「友達もそんな人いないし、親戚は……頼る気が出ないなぁ」
「親戚の人に勇さんの現状を憐れんで助けてくれる人は?……あのババァを除いて」
「ここから新幹線に乗ってフェリーに乗って移動するレベルの島に再従兄弟がいる…はず…」
「なんで自信なさそうなんですか?」
「いやその話し聞いたの、まだ両親が生きてる時の話だから引っ越してそう」
「ではその人に借金して、助けてもらえなさそうです
ね」
「うーん連絡さえつけばなんとか?」
「ではやるだけやってみましょう!当たって砕けろです」
「うんわかった、手紙書いてみる。ご馳走様美味しかったよ」
「明日から料理の修行を始めるので覚悟してください」
「了解、今日はもう風呂入って手紙書いて寝るよ」
「ゆっくり体を休めてください」