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はらい
「あ、やばい」
「んー?」
「え?」
「ああ!?」
イノシシとウシが走り抜けた後を追う様に、大きな大きな黒いモヤモヤがやってくる。
「よし!任せた!こう!ぎょく!」
「しょーがないなー」
「任されました!」
オレと玉ちゃんが前に出る。
「すーーーーーーーーはぁーーーーーーーー」
「ふーーー…」
呼吸を整えて…。
「なみなみならぬ、うらみうらやむこころとからだ」
「はらせはらうぞ、おおくにのいやしのことだまで」
集中して見えてくる。
自然に流れにそった言霊を紡ぎ、その後玉ちゃんは祓い舞を踊ってその場を清め、オレは黒いモヤモヤを吸い込み…体に一時的に封印する。
「流石だな!こう!ぎょく!」
「そうじゃの…しかし、あれだけ大きなウラミナガレは久々に見たな…」
「どこかで戦争してるのかも?」
戦争と言っても殺し合いの事では無く、とってもとっても…あわアワ慌ただしく、いそがイソガ忙しい状態の事である。