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魔法少女はヒーローの夢を見る  作者: 染島ユースケ
第3章
41/46

13

 夏井坂空は、全てを見届けていた。


 それぞれの刃が交差して生まれる光。音。息遣い。


 それはまるで演舞のように華麗で、それでいて獣のように獰猛な魂のぶつかり合いがあった。


 真剣勝負の熱量を肌で感じる。その温度が錯覚なのか、電子的に再現されているものなのかはわからない。


 でも、この戦いは本物だと思う。


 ヒーローが、帰ってきた。


 これこそ、自分が憧れ続けたヒーローの姿だ。


 その様は、どこまでも気高く、美しかった。


 一進一退の攻防が続く。さっきまで一方的に押されていたティンクル。それが、今では廻と互角に渡り合っている。蘇った。不死鳥の如く。


 腹の底から湧き上がる興奮。それから羨望。


 自分も、こんなヒーローになりたい。


 鍔迫り合いから、一度離れて双方の攻撃が止む。いくつかの言葉を交わすと、それぞれの刀にエネルギーが集約されるのが見えた。2人は言っていた。この一撃で終わりにしよう、と。


 緊張が走る。まだ拘束されたままの拳を握る。


 一瞬。


 初めの一歩は同時。爆発的な瞬発力で肉薄。


「勝て!!」


 空は反射的に叫んだ。


 刃が交差し、残像がすれ違う。


 そして、空は戦いの結末を見た。


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