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〜僕が終わらせ、君が始める世界で〜
僕が小さい頃に描いていた物語を形にしてみました。僕の初投稿作品です。よかったら見てください。
序章
ある晴れた日、空を見上げれば見惚れてしまいそうな青と白が広がり、街を見下ろせばいくつもの建物があり、電車や自動車の音が、人の生きている音が聞こえる。静かな木漏れ日の降り注ぐ丘の上で彼女は佇みこの街を嬉しそうに見ていた。人が働き、遊び、家族や友人と笑い合う幸せな街を、世界を、彼女は幸せそうに眺めていた。そして次に彼女は空を見上げた。青と白のグラデーションが織り成す美しい空を見上げ、彼女は微笑みながら言う。
「あなたが創ったこの世界は、今日も幸せに満ちているわ。誰もが笑い合っていて、愛し合っていて、悲しい運命を背負った人なんていない。あなたが望んだ世界には、人が、愛が生きいるわ」
この世界が生まれて5年、彼女はそっと想いを馳せる。彼のいた世界を、彼と過ごした日々を…