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Ⅱ 新入り

あの女性に会って数日が経った。

あの妙な血が騒ぐ感覚は忘れられない。


今日も僕は仕事をしなければならない。


「レイン! 今日から新しい仲間が加わることになった。」

この人は僕の上司、メイソンさんだ。


「初めまして。私はルークです。よろしくお願いします。」


ルークは驚くほどの目鼻立ちがスッとした美男子だが、無表情だ。


「レイン、ルークに仕事を教えてやってくれ。」

「分かりました。」


「初めまして、僕はレイン・アルフレッド。 レインって呼んで。」

ルークは何も言わない。


どうしたのだろうか。

緊張しているように見えないし、だからと言って馴れ馴れしいという訳でもない。


表情が全く感じ取れないルークは何を考えているのか全く分からない。


しばらくの沈黙が続いたが、レインはそれを打ち壊すように切り出した。


「じゃあ、仕事しよっか。」


===


「この荷物を城に運ぶんだ。」


「じゃあ、案内するよ。」


===


「やあ、レイン。」

「こんにちは。ブライアンさん。」

「おや? そっちの美男子は?」


1拍置いてルークは口を開いた。


「ルークです。」

「新入り君か! よろしくな~」


「そうだ、レイン。今日も城の内部に届けて欲しいらしい。」

「了解しました。」


===


「ここが城内。 大体、城のキッチンに届けるのが多いんだけどね。」


「ここに置けばいいかな。」


相変わらずルークは何も喋らない。


持っていた箱を広い床の上に置いた。


そういえば、この前ここで彼女に出会ったな・・・。


「今日はなあに?」


この声は・・・


「ごきげんよう。」


彼女だ。


「今日はラ・フランスです。」

「そう。ラ・フランスは好物なの。」


そう言って彼女は1つ手に取った。


その時、またあの感覚が蘇ったのであった。

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