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第59話



 「沙苗はどうなの?」



 詩穂は大学に行って、その後意外な職に就くことになった。


 花火師。


 最初聞いた時はびっくりしたんだ。


 そんな仕事が、身近にあるっていうことも知らなくて。



 「…ただの事務員だよ」


 「事務員??」


 「デスクワークみたいな感じ?」


 「…を、やりたいの…?」


 「そういうわけじゃないけど…」



 もう、未来は決まってる。


 やりたいこととか、そういうのはもう…



 自然の流れに身を任せてた。


 地元に帰って、ゆっくり考えようと思ってた。


 時間が経つのはあっという間だった。


 気がついたら二十歳を越えてて、少しずつ、街の景色が変わっていって。



 「ただの社会人なんだろ?」



 ハルはからかうようにそう言った。


 ただの社会人でも、色々大変なんだよ?


 そういう感情が不意に込み上げてきて、思わず文句が出そうになる。


 社会人になってみないとわからないことが、たくさんあった。


 ハルだってそうだよ?


 社会人になってみたらわかる。


 

 …もし


 もし、別の道に進んでいたら



 大学で陸上を続けるっていう道もあった。


 選手じゃなくても、陸上に携わる道を選べば、今とは全く違う人生になっていたかもしれない。


 詩穂も、アカリも。


 これから先どうなっていくか、それはもう決まってる。


 だけど今は、…今だけは、そうじゃないとも思えた。


 こうして目の前にハルがいると、やっぱり変な感じだった。


 まだ何も始まっていないようにさえ思えた。


 何もかもが、変えられる気がした。



 

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