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もう一度、キミに逢えたら  作者: じゃがマヨ
…もしもし?
39/61

第39話



 “もう一度飛びたい”って思ってるわけじゃないんだ。


 もっとずっと、身近なこと。


 胸の中にある気持ち。


 夢は夢だし、現実は現実。


 もういい大人なんだから、それくらいの分別はつくようになっている。


 学生時代に戻ったって、自分の理想に近づけるわけじゃない。


 それもわかってた。


 だから…



 「ちょっと寄ってみただけ」


 「…ちょっとって、わざわざ電車に乗ってか?」


 「うるさいなぁ」



 なんだろう。


 昔の記憶が、目の前で再生されていくかのように蘇った。


 彼の言葉遣いや視線が、考えられないくらいに近くにあった。


 懐かしい感じがした。



 あの当時のこと。


 彼が隣にいた頃のこと。



 ハル。



 不意に彼の名前を呼んでしまって、どうすればいいかわからなくなる自分がいる。


 忘れたつもりはなかった。


 彼の笑い方や、その横顔を。


 少しずつ薄れていく輪郭があっても、心の中では、いつもいた。


 ずっとそばにいた。


 こんな時彼ならどうするだろうって、時々思ってたんだ。


 隣にいるのが、当たり前だったから。




 

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