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第25話



 もう、桜は散っている。



 川崎駅の西口に出ると、多摩川へと続く通りに、桜の並木道がある。


 彼に誘われて、初めてこの場所に来た時もそうだった。


 桜が散って、春が終わろうとしている頃だった。


 しっかり緑が咲いて、初夏の暖かい風が、並木道のそばを通り過ぎるように吹いていた。


 嫌々、彼の後ろをついて歩いたっけ?



 「ちょっと付き合ってくれない?」



 そう息巻く彼の足取りは軽くて、人の意見なんて、聞こうともしなくて。




 ソリッドスクエアの東館が左手に見えて、川沿いの向こうに伸びていく線路が、並木道のトンネルを抜けた先に現れる。


 


 どうして、こんなところに来ちゃったんだろう。




 彼とは友達でもなんでもなかった。


 たまたま同じクラスで、たまたま、席が近かったってだけで。


 どこに連れて行かれるのかも、何が待っているのかもわからなかった。


 ただ、気がついたら電車に乗ってた。


 初めて見る神奈川の街と。


 夕暮れ時の、赤茶けた空と——



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