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第23話



 …はあッ…はあッ……




 変な夢でも見てるんだろうか?


 鼻先に掠める東京湾の磯の香りと、田町駅周辺の人だかり。


 高層ビル群が、糸を組み合わせたように並んでいく。


 隙間もないほどに埋め尽くされた排気ガスのうねりと、影。


 大都会の喧騒が、あの当時と変わらない背格好を保ったまま、忙しない足取りの中を動いていた。



 田町駅の3番線から、川崎駅まで。



 もし、彼に会えるとしたら。



 私たちはいつも、同じ場所にいた。


 毎日のように電車に乗って、多摩川の河川敷に遊びに行ってた。


 彼は川崎市に住んでた。


 昔から。


 すぐ隣にある東京の街は、彼にとっての遊び場だった。


 長閑な田んぼのすぐそばで暮らしていた私にとって、彼の子供の頃の話は、どれも非日常的だった。


 よく、原宿や渋谷に遊びに行ってたそうだった。


 電車に乗って、——時には、自転車に乗って。


 県境にある多摩川。


 その向こうに続く東京の景色は、まるでおとぎ話の中のような世界だった。


 はじめは知らなかった。


 神奈川が、こんなに近くにあると言うことも。


 川の流れが、こんなにもゆったりと流れていることも。



 

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