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人と魔族の対談


 〜ヴァルキオン城 謁見の間〜


 俺とリリス。それに護衛に付いてくれているヘルガー、レイナの四人は城の長い階段を登り、とうとうヴァルキオン城の謁見の間の前までたどり着いた。


 さすがにここまでくるとキュッと力が入る。


 俺自身、何回も見てきたヴァルキオン王ではあったが、前とは少しばかり俺の立場も違うため、今までとは何か違う緊張感がある。


「それではお開けいたします」


 謁見の間の扉の横に立っていた二人のメイドが謁見の間の大きな扉に手をかけていく。


 ーーいよいよか。


 この謁見はリリスの『国を作りたい』という命運がかかっていると言っても過言ではないだろう。


『国を作ってパパを見返したい』


 一見リリスのわがままで行っているところもあるのだが、魔族と人間が協力できるかもしれないという可能性はここでは大きな武器になる。


 どのみち俺も追放が解除されたとは言ってもここでリリスの謁見が失敗に終われば、俺は再度この国を追い出されてしまう可能性が高い。


 しっかりとできる限りのリリスのバックアップをしよう。


 ゴゴゴゴゴ……ガタン!


 低く大きな音をたてながら謁見の間の入り口の大きな扉がいざ開いた。


 カシャン!!


 すると扉の先で出迎えてくれたのは全身鎧を纏った兵士たち。兵士たちは剣を上へとかかげ、アーチ状に形作り、俺たちを迎え入れてくれた。


 ーーだいぶ気合い入ってんなぁ…。


 謁見の間に敷かれている赤いじゅうたんの上には何人もの兵士が奥にいるヴァルキオン王への道を作っている。


 俺もずっとこの王都にいたがここまでの来客の出迎えはあまり見たことがない。


 それだけヴァルキオン王もこの謁見に気合いを入れているということなのだろう。


 俺たちはじゅうたんの上の兵士たちの作ったアーチをくぐっていった。


「ふぉっ、ふぉっ、ふぉ。数日ぶりじゃのぉ。アルス、それにリリス姫」


 アーチをくぐり抜けていくとその先には、ヴァン爺ことメルガヴァン•ゼファーが笑みを浮かべ待っていた。


「遠路遥々、よくきたのぉ…。それとヘルガーとレイナも護衛ごくろうじゃった」


「いえ。ヴァン様。これも我々の仕事ですから」


「そうだよ!ヴァン様!これくらいよゆーよゆー!」


 ヴァン爺にヘルガーとレイナが答えていく。


「ふぉっ、ふぉ。それは良かった。みなが無事到着してくれたようでなによりじゃ。それではさっそくじゃがリリス殿。王がお待ちじゃ。そのまま王の前まで進んでくだされ」


 ヴァン爺はリリスを王のいる方へと案内していく。


「えっ!?ヴァン爺!!俺は!?」


 俺は自分で自分を指差しアピールした。


「おぬしは人間じゃろう?リリス殿のサポートをするのは構わんが、あくまでこれは人と魔族の問題じゃ。それにこれは歴史上初めての人と魔族の対談。おぬしはワシらと一緒に対談している横で待機じゃ」

 

「そんなぁ…」


「ほぉーら!!、、、アルスっ!一緒に行くわよ!• • • • •あんな乳牛女なんかほっといて…べーー…」


 レイナは「にしし」と悪い顔をリリスに向けた。


 ピキッッ!!


 ーーはっ!


 何か俺の背中に寒気が走った。


 きっとリリスが俺にとてつもない圧をかけている。


 なんとなくだが、見えていないがそれだけはわかった。


 俺はレイナに腕を絡ませられ赤いじゅうたんから外れた王とリリスの横まで引っ張られていった。


 ーー頑張れよ…リリス。


 こうして王とリリスの『人と魔族』の対談が始まるのであった。




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