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はじまりは突然に


 はじまりは突然だった。


 俺、『アルス•フランベルジュ』は『ヴァルキオン王国』から魔王討伐の命を受け、各地でパーティメンバーを集めながら『魔族』の集団、通称『魔王軍』と呼ばれる軍勢との戦いを繰り広げてきていた。




 • • •はずだった。




「お前は強すぎたのだ。強すぎる力はこの国に災いを呼ぶ。すまないがお前には勇者パーティ及び、国外への追放を言い渡す」


 ーーは?


 いきなりすぎて意味がわからなかった。


 魔王軍との戦いの真最中、俺はパーティメンバーと共にヴァルキオン城にいる『ユグドラシル王』に呼び出されていた。


 新しい装備とかそんな話かなとかものすごく軽い気持ちで城に出向いてきたため、頭の中がパニックになり状況を整理するのに時間がかかった。


 ーーパーティ追放に国外追放だと!


 まさに追放のオンパレードだ。勝手な話にパーティメンバーも王を必死に説得してくれてはいたが王も頑なに拒む。


 ーー強すぎるから…


 王の気持ちもわからなくもない。俺も自慢じゃないがけっこうな数の魔族を倒してきた。魔族側も俺の名前を知ってるものも出てきている。幹部ともなればなおさらだ。俺の存在を知っている者もいるはず。


 ともなれば賢い魔族は、俺に魔王討伐の命令をしているこのヴァルキオンを攻めてくるという選択肢も出てくる可能性があった。


 強くなりすぎる。それは一つのメリットでもあるが国を思うとデメリットもあるのかもしれない。


 ものすごく腑に落ちないところはあるが俺はここで退かなければいけないのだろう。


 ーーふぅ。


 俺は息を吐き覚悟を決めた。


「わかりました、王様。私は今日この日を持ってこのパーティを抜けさせていただき、この町から姿を消そうと思います」


 俺は王にそう告げると、王はホッと安堵の表情をしてくれた。最初こそパーティメンバーが必死に止めてくれたが、俺の今の立場をみんなに説明してなんとか納得してくれた。


「本当にすまないと思っている。私がここに呼び寄せ魔王討伐に奮闘してくれたこと、お前には感謝しかない。だが国のためなのだ」


 王はそう話すと顔を俯かせた。


「顔を上げてください。王様。別に死ぬわけではないのです。これからは私個人の判断で魔族と戦っていきます。ですから落ち込まないでください」


 俺は王に笑顔を見せた。


「ありがとう。そう言ってもらえると助かる。せめてもの私からの償いだ。それを持って行ってくれ」


 王は壁際に待機させていたメイドに目で合図すると、俺の前までやってきて、顔のサイズ程度の布袋を渡してくれた。袋を開けるとその中には袋一杯の金貨が詰め込まれていた。


「これからの貴殿の無事を祈る」


 俺は金貨。いわば生活費を貰い、引き止めるパーティメンバーを背に後ろ手を振り城を後にした。





※ ※ ※


 〜城外〜


 綺麗に収まったように見えるが、俺は一言声を大にして言いたい。


「これからどうすりゃいいんだぁぁぁ〜〜〜」


 こうしてアルス•フランベルジュは勇者パーティ及び国さえも追放されたのであった。


 





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