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43話


 食べ物なんかで釣られるかっ‼ とは、思ったもののストーリー的に外界に行かない訳にも行かない。


(むぅ……。ムカつくけど、リオと約束したんだよな……。要石探すってさ……)


 ここで『行かない』を選択すれば、どうなるだろう。ユルユルと逃げ道を模索してみる。


(ゲームとして、その選択を選べば、何度も何度も選ばされる無限ループ怖くね? な状態になるんだろうな)


 ハァっと息を吐いたリリは、ロディを見る。


「あのさぁ……外界、一緒に行っても良いわよ」

「本当かっ⁉」

「ただし、条件があるわ」


 リリが真剣な目をすると、ロディはゴクリと息を飲んだ。


「あの子……リスティリア姫がワガママを言ったら、全部ロディが対処して。私がブチ切れる前に」


(漫画とかだと、リスティリアにも良い所があって無事和解ってなるんだろうけど、私は無理。あんなワガママ姫の良い所が見付かる前に、脳内の血管が一本残らず切れ散らかすわよ)


 行きたくもないし、命を掛けたくもないが行くしかないのだ。


(ほんっとぉ〜〜〜〜〜に、何の罰ゲームよ……。私が何したってのよ……。理由わけも分からないまま、こんなトコに来ちゃうし、ダッサい服を着なきゃなんなくなってるし、もし私のやってたゲームのままのラストなら、あのアホの子とレオの結婚式を見るのよ? 有り得ない……)


「分かった。なるべく……」

「なるべくじゃなくてっ!! ナルハヤじゃなくてっ‼ チョッパヤで対処してっ!! 間髪入れずに対処してっ‼ さっきので、既に私の脳内血管3本は切れたんだからねっ‼ チョッパヤで対処してくんないなら、その場で私はパーティ離脱するからっ‼」


 スックと立ち上がったリリ大声が捲し立てると、ロディの目が点になっていた。


「光神の里の言葉って、分っかんねぇのあるな」


(光神の里の方言じゃないっての。まぁ、そう思われてんなら、それで良いっか……。説明すんのも面倒だし……)


「分かった。俺が対処する。けど、対処出来る時と出来ねぇ時があるだろから、そこは勘弁してくれ。もし、直ぐに対処できなかったら、それなりの埋め合わせはするからさ」

「分かったわよ」


 ロディは握った拳をリリに向けた。リリも握った拳を向け、ロディと拳を合わせた。


(この私が、レオに会えるのにリスティリアと一緒に旅をしなきゃなんないのが嫌だなんて、どんだけの灰汁強なのよっ‼)






 

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