42話
ロディの持って来てくれたお弁当をたいらげ一息ついたリリをロディはチラリと見る。
「あのさ 」
「へ? 何?」
「リスティリアがレオに会いたいって理由聞いて、リリは納得したのか?」
リリは紙コップやリンゴの皮等を箱に入れながら、リスティリアを思い出し、また苛立ちがぶり返す。
(嫌な事を思い出させんなよ……)
「そんな嫌な顔すんなって。まぁ、相手は深窓の姫なんだしさ」
「姫? 」
リリは分かっていたが、わざと訊いてみた。
「あ、言ってなかったか。あの子はリスティリア姫。ここの国の第一王女だよ」
(設定は変わってないんだな……)
リリは設定の変更を期待したんだが、どうやらリスティリアの設定は変わってないようだ。
(設定変更してくれてても良いから、あの性格なんとかしてくれよぉ……)
どうやっても仲良く出来ないリスティリアの性格を思い出しウンザリする。
「言っとくけど、俺だってあの理由に納得した訳じゃないからな?」
「じゃあ、何で納得してないのに命掛けてまで 外界に行くのよ?」
ロディはポリポリと指で頬を掻いて笑う。
「レオに頼まれたんだよ」
「は?」
「リリはレオと知り合いなんだろ? よくここで鍛練してたんだって聞いたぜ?」
そう言う噂が広まる程度に、リオとレオは鍛練していたのだなとリリは思った。
「まぁ鍛練はしてたわよ。で、リスティリアの何を頼まれたの? お世話? 警護?」
「まぁ、そんな感じ。で? 着いて来てくれんの? それとも、今ある仕事抜けらんない?」
ロディはニヤッと笑って訊く。
(これ断ったらどうなんの……? ゲームとして成り立たない……よね……? けどさ、ゲームはゲームだろうけど……、死んじゃったどうなんの? 私は死んだら元の世界に戻れるの? けど、私が今戻ったらリオはどうなるの? 戻れなかったら……私は……)
本当なら断りたい。
あのリスティリアの為に命掛けたくない。
でも断ったら話が進まなくなる。
かと言って ロディとリスティリアの二人で外界に行かせても良いのか?
リリの心の中で、何人ものリリが議論を始める。
(私だってレオに会いたいわよ……。ちょっとしか会えてないんだから、もっと話したいわよ。なんなら一緒に旅したりしたいわよっ‼)




