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33話


「フゥ… 」


一息ついて 動かなくなったテディベアを見る


(こんなモンスターが 壁の中に出る以前に 見た事ない… 。ウォームベアは こんな見た目してなかったし 出現する場所が違う… 。私が リオと入れ替わったから… とか? )


疑問は湧くが答えは出ない


(駄目だ… 。悩んでも解決しないって 何度 思ってんだよ、私… )


「竹富、里道。テデ… じゃなくて ウォームベア 解体してしまおう 」


竹富と里道は 頷いた


その時 木陰に隠れていた道具屋の店主おやじが テディベアが動きはしないかと言った顔で恐る恐る近付いて来た


「あんた それ どうするんだい? 」


「解体して 売れる部分は売るわ 」


リリは そう言って 意味ありげにニッコリと笑う


「一番高く買ってくれる所… でね 」


この辺りでは ここか ハルジオンの街にしか道具屋はない


だが 外界を越えれば 街は いくつもある


ゲームでは 進めば進む程 売値 買値が変わるのは当たり前


後々売った方が得ではあるが よくある《誰かから旅の資金 》をもらえないとなると 自ら 資金をゲットしなければならない


つまりは《少しでも高く買って欲しい 》と言う事を知られないようにしながら 《何でも入れちゃえ袋に入れれば大荷物にもならないから ここで売らなくても良いのよ? 》アピールをする


「ちょっと品定めして良いかい? もし 良い品なら高く買わせてもらうよ 」


リリは 内心 ガッツポーズしたが あくまで冷静を装う


「うん。良い毛皮だ… 」


「そう? これだけの大物なんて 中々 お目に掛かれないんじゃない? 」


実際 ウォームベアは ここまで大きくなかった


せいぜい5mと言った処だったのに なぜか こいつは10m級


「このリボンも良い品だな。赤が 一番高級品なんだ。あんた 良い腕してるよ。上手くリボンを避けて切り裂いてるし 」


頭から切り裂いたが リボンの部分は 片方のケーキサーバーを下に刺して引き抜き リボンを避けたのだった


ゲーマーの勘で 高値で売れると分かっていたからだ


「ウォームベアのリボンは 良いドレスの素材になるからな。王侯貴族達御用達だし… 。この毛皮も この大きさなら… 」


道具屋の店主おやじの頭の中では 激しく算盤ソロバンが弾かれているだろう







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