表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/134

32話


一回目の戦闘では何ともなかったのに なぜか 今回は 罪悪感に似た物が湧き上がった


(もしかして… リオは 戦闘を嫌ってた… ? )


主人公ばりステータスの持ち主のリオ


リリの想像ではあるが リリ(りお)は主人公だったかも知れないのに 戦闘を嫌悪していたかも知れない…


リリと記憶を共有した事で リオの戦闘への嫌悪感まで流れこんだのかも知れないとリリは思った


「リリっ‼ まだ 終わってませんよっ‼ 」


里道が 声を掛けると同時に テディベアが モフモフの腕を振り回すのが見えた


「おわっ‼ 」


(ヤバいっての。私 集中しろっ‼ )


モフモフだと思ってた手には 鋭い爪があったのか 頬に軽い痛みが走った


直撃は避けられたが 避けたはずみで ケーキサーバーの片方が テディベアの尻尾の少し上に刺さったままになった


「チッ‼ 」


(大切な売り物の毛皮にダメージ与えたくないから… )


リリは ケーキサーバーを太ももの鞘にしまうと 飛び上がりながら テディベアの鼻面に蹴りを入れた


竹富と里道も リリの指示通りに 打撃をテディベアに加える


テディベアの頭上のゲージが赤く点滅し始めた


「これでっ‼ 終わりっ‼ 」


リリは 再び飛び上がるとテディベアの首筋に肘打ちを喰らわせた


ポフッ


何とも可愛い音を立てて テディベアは 前のめりに倒れた


(首の骨が折れた音が ポフッて… )


今度は 油断しないで ゲージをチェックする


(オッケー。意外と時間かかったなぁ… 。ゲーム開始して そんな時間経ってないのに この強さは 反則でしょ… 。最初っから こんなの出しちゃ駄目。ゲームの初心者ユーザーさんがヤル気なくすんだかんね? )


汗を拭いながら 周囲を見回すと道具屋のおじさんや防具屋のおじさんが 木陰から 怖々 顔を覗かせていた


(お店 壊れちゃったんだよなぁ… 。この壊れたお店って どうするんだろ? )


そんな事を考えていると 竹富が近寄って来た


「リリ。回復術を使わないと血が流れている 」


「え? あ… うん 」


現世リアルの癖で 手の甲で拭おうとしてしまい 里道が 嫌な顔をした


(はいはい。回復術ね。使えますよ、初歩のだけど )


胸元の要石が ホワッと輝き 傷が消えた


重ねて浄化もし 血の汚れを消した







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ