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115話


 何とか外界へと出る門まで近付いたリリ達は高くそびえる壁を見上げた。


(これ……何とかなる……?)


 リリが悩んでいると竹富と里道がストレッチを始めた。


(え? もしかして……)


 ジッと見詰めるリリ達を竹富と里道が見る。


「俺が中に入って門を開ける。少し待っていてくれ」


 当たり前のように言う竹富に『どうやって?』とは訊けないくらいに外壁の壁は高い。モンスターの侵入を防ぐ為なのだから。


 里道が両膝を軽く曲げ腕を前に出し手の平を上に向ける。


(ちょっ……っ‼ まさか……)


 軽く助走を付けた竹富が里道の手の上に乗ると里道は力一杯竹富の体を上に放り上げた。


(うわぁ……。飛んでったよ……。里道の腕力スゲー……。ん? サラが井戸から飛び上がったのって……これの応用……?)


 ただのジャンプでは上がれない高さを飛び上がると竹富は一度縁に乗り、壁を越えて行った。


(お見事……)


 リリは竹富と里道の連携に感動した。戦闘だけでなく、お互いを信頼し合っている二人。


「スゲーな……」


 ロディも口をポカンと開けて壁を見上げていた。


 しばらくするとゴゴゴ……と重い音を響かせて門が開いた。


「竹富、自然区の様子は? 変わってる感じする?」


 駆け寄ったリリが訊くと竹富は難しい顔をした。


「大き目のモンスターの姿がいくつか見えた。とてもじゃないが、壁の中にいる大きさに思えなかったぞ」

「巨大モンスター……」


 そもそも、初めてあったウォームベアも自然区内に生息しているはずのない大きさのモンスターだった。


(やっぱり……おかしいんだよな……。今更、どうしようもないんたけど……)


 リリは後ろを振り返った。


「聞いての通りよ。気を引き締めて行くわよ」


 ロディ、サラ、里道は頷いた。


 自然区内を気を付けながら進むと有り得ないくらいのモンスターが居た。


(ちょっとっ‼ あの悪代官面クソオヤジ自然区内にモンスターを連れ込んだでしょっ‼)


 巨大なテディを始め、巨大な猪もどき等、厄介な巨大モンスターがワラワラと居た。


(こんなのがワラワラ居たら休憩も出来ないってっ‼)


 いくらレベルアップをしたとは言え、巨大モンスターの連チャンフィーバーでは体力も気力も保たない。


 体力の回復が出来なければモンスターの胃袋に直行だ。


(こんな所でゲームオーバーになんてならないっ‼ なってたまるかぁ〜っ‼)







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