神様と少女2
目が覚めるとまた少し体が楽になっていた。
神様は昨日と同じようにおいしい食べ物をくれて不思議な粒と美味しい飲み物をくれた。
私はそれを飲んでまたお昼まで眠る。
お昼ご飯の時にも神様はおいしい飲み物を出してくれた。
図々しいかなと思ったけどゆっくりと神様のほうにコップを差し出したら
優しく笑ってお代わりを注いでくれた。
ご飯を食べ終わって、神様が片づけているのを見ながら何気なく自分の髪の毛に触れた。
神様の髪の毛と違って私の髪の毛はバサバサしている。
私のそんな姿を見たからなのか神様が別の部屋に行きごそごそと何かをした後
着替えとタオルを持ってきて
「お風呂に入ろうか」
と声をかけてくれて私の手をつないで別の部屋に連れて行ってくれた。
神様が部屋の扉を開けて中の使い方を説明してくれた。
一通り説明が終わるとタオルと新しい服を置いて神様がどこかへ行こうとしたので
とっさに神様の洋服を掴む
「どうしたの?」
神様が優しい声でそう聞いてくれるので、私ははしたないけど勇気を出して
「神様…あの…一緒に…」
神様を見上げてそう言うと神様が
「えっ…」
がちっと音のしそうなくらいに固まってしまって……。
やはり言ってはいけなかっただろうかと恥ずかしさで涙溢れてきた。
「ごめんなさい……」
神様に見捨てられたらどうしよう…そんなことを思いながらなんとか謝った。
そうしたら、神様が手をパタパタさせながら
「いいっいいよ!一緒にはっ…入ろうねっ」
そう言ってくれたので私は嬉しくなってお礼を言った。
「ほ、ほんとですか?ありがとうございます…神様。」
神様はなんだか真っ赤な顔でにっこり笑うと
「んじゃ、洋服脱いでお風呂場はいっててー。俺ちょっと準備してくるから」
そう言って別の部屋に行った。
私は、洋服を脱いで、言われたようにお風呂場と言われたところに入る。
私が知っているお風呂場とは全く違って
綺麗でなんか床も暖かいのでぼんやり立ち尽くしてしまう。
そうしていると、神様が洋服のままお風呂場に入ってきて
再び動きが止まった……と思ったら。
「わああああっ!!!せめて腰にタオルまいてくださいいいいい!!」
と叫びながらものすごい速さで私の腰にタオルを巻いてきた。
私は不思議に思いながらも、神様に促されるままに椅子に座り体を洗う
不思議な入れ物の頭を押すと白い液体が出てきてそれをタオルにつけてこすると
泡が出てくる。
その泡で体をこすると泡の色が黒くなる。
神様は、私が体を洗っている間洗いづらそうにしていたからか
私の髪の毛を別のビンから出した液体を髪の毛につけて洗う。
その泡も私の髪の毛を洗うと黒く汚れる。
それを見て神様は、
「あー、結構汚れがたまってるんだね。まだ体調完全には戻ってないだろうけど
この際だから徹底的に洗っちゃうね?」
そう言ってその後何回も頭と体を洗ってくれた。
泡の色が変わらなくなってからようやく洗うのが終わって
私は、温かいお湯のたまっている大きな桶の中へ入れられた。
(神様はよくそう?って言っていた)
体が温まったころに桶から出されて、タオルで優しく髪の毛や体を拭かれた。
「体ちゃんと拭いて着替えて部屋に戻ってね?俺はこのままお風呂入ってから行くから」
そう神様が言って扉を閉めようとするので
「神様の髪洗いましょうか?」
と聞いてみたのだが、後ろを向いていたので気付かなかったのかもしれない……。
私は、神様に言われたとおりに髪の毛や体を拭き着替えて
元居た部屋に戻る。
部屋の小さなテーブルの前でタオルをかぶって座って待つ。
そんなに時間が経ってないうちに神様がお風呂から上がってくる。
タオルをかぶってる私を見て、どこからか変な形のものをもってきて
コードを何かにさすと大きな音とともに熱い風がそれから出てくる。
少しびっくりしたけれど大人しくしていると神様が私の頭からタオルをとって
その風を当ててくる。
ものすごい大きな音で怖かったけど髪の毛が素早く乾いた。
神様の家は不思議なものがたくさんあるな…と思った。
風が出てくる道具を神様が片づけに行っている間に、
机の上に置いてあったいつもの美味しい飲み物を飲む
そうしていると神様が私の真正面に座って眉毛を下げて申し訳なさそうに
「えっとね、もう大分体調がよくなったみたいだからお話をしたいんだけど……。
まずは、えっと……君の名前を聞いてもいいかな?」
話しかけてくれたので私は改めてきちんと座りなおして自分の名前と今までのお礼を神様に言う。
「神様、助けてくれてありがとうございます。私の名前は ユールです。
お薬もご飯も洋服もくれて、今までちゃんとお礼言えなくてごめんなさい。」
そう言って私が深々と頭を下げると神様はとても慌てた様子で
「ああっ!いいんだよそんなお礼なんて!僕がしたくてしただけだし!えっとユールちゃん?
頭あげて?ね?あと僕、神様違うから!神様別にいるから!」
というのだけれど私は即座に言い返してしまった。
「でも…神様、初めて会ったときはうっすら透けてましたよね?光ってたですし
だから私、神様だと思ったんです。それにこのお家見たことないものたくさんあります。
ここは神様のお家なんでしょ?だから神様で間違いない…ですよね?」
私が息継ぎなくそう言ったので神様は少し後退りしていたが、それでも
「確かにユールちゃんのいたところに比べたら不思議いっぱいだろうけど僕は神様じゃないから!
僕の名前は、『朝倉』だよ。今度からはそう呼んでほしいな!!」
そう言って神様は、私に名前を教えてくれた。
「アシャクラ様ですか?」
私がそういうと神様は困った顔をして、
「あ さ く ら だよ あと様付けはいらないからね?」
ゆっくりと名前を言ってくれた。
「はい、アサクラ様ですね」
いらないと言われたけれど神様を呼び捨てになんてするわけにはいかないので、
『様』を付けて呼ぶことにした。
神様は、何か言いたげではあったけど訂正はされなかったのでこのままでいこう。
「さて、自己紹介も軽くは済ませたしもういい時間だからご飯食べようか?」
そう言って神様が立ち上がったので私も手伝いをしようと立ち上がる。
「私も、お手伝いします」
そういうと、神様は
「ユールちゃんは座っててもいいんだよ?」
と優しくいってくれた。
けれどもいつまでも神様に甘えるわけにはいかないし恩返しをしたい。
「いいえ、今まで何もしていなかったので何かさせてください」
そういうと神様は
「じゃあ、食器を出してもらっていいかな?食器棚はここだから届かないときは言ってね」
そう言って私を食器棚の前まで連れてきてくれた。
私は、お皿とかをもってテーブルの上に並べる。
その間に神様は料理をしてくれるみたいだ。
少しづつご飯ができてきてもう少しで終わるというところでどこからか
音がなっていた。
神様は音のなるほうへ行くと薄い板みたいなものを耳に当てて
「もしもし」
と話しかけていた。
しばらく何かをその板に話しかけて呆れた顔をしたり少し怒った声を出したりしていた。
そして、こちらを向いて私の近くまで来るとその板を私に差し出して
「あ、はいユールた……ちゃん神様が電話換わってほしいんだって
これを持って耳に当てたら声が聞こえるし持ったまま話せば相手に聞こえるからね」
といった。
「かみさま…ですか?」
神様は目の前にいるアサクラ様ではないのだろうか?
と思ったけれどアサクラ様はその板は「電話」というもので遠くにいる人とお話ができる
きかい?だといった。
板を耳に当てたら声が聞こえるというので恐る恐る耳に板を当てると
『はっじめましてーユールたん♪私が神様だよ!!!』
すっごく大きな声が耳元で聞こえてきてビックリした。
板を耳から離して耳を押さえる私からアサクラ様が板をとって何かを押す動作をして
また、私に渡す。
大きな声が聞こえたらどうしようかと思いながら耳に再びあてると
『はじめましてー神様でっす♪』
とても楽しそうな明るい声の人がそういった。
神様って…こんな人じゃないよね?
私は、そんなことを思いながらちらりとアサクラ様のほうを見る。
アサクラ様は、心配そうにこちらを見ていた。
やっぱりアサクラ様が神様だよね?
「嘘ですよね?」
私は思ったまま板の向こうにいるらしい相手にそう言ってしまった。
すいません、まだユールたん視点続きます。




