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目が覚めると、あたりが暗くなっていた。
枕元の時計は8時 表示は24時間表示じゃないので朝なのか夜なのかわからない
(もしかして、貴重な休みを寝て過ごしてしまったんだろうか?)
ぼんやりした頭で、部屋の明かりをつけると散らかり、埃のたまった汚い部屋が見える。
床に服と一緒に投げたスマホを確認すると、朝の8時日付もちゃんと翌日だった。
(せっかくの休みでも1時間しか多めに寝てないのかよ……。)
起床時間が体に染みついてるとまでは言わないが なんだか悲しくなる。
「部屋片づけるか」
一人そう呟いてとりあえず脱ぎ散らかした服などを拾い集めて洗濯機に放り込む。
洗濯機をまわして、掃除機をかける。
(空気も入れ替えないとな)
そう思ってカーテンを開けて窓を開けようとすると
「なんだ……これ?」
窓の外に広がっていたはずの景色はなく
そこにあるのは、
「壁?」
ところどころが土で汚れている壁だった。
「なんでこんな所に壁なんてあるんだ?」
思わず窓から手を伸ばしてベタベタと目の前にある壁に触れてしまう。
特に手が沈み込むとか変なことはなく、ざらりと土の感触がした。
僕の部屋は一体どうなってしまっているのか?
いったん窓を閉めて不安になった俺は残りの部屋も見て回ることにした。
掃除のついでに、掃除の“ついで”に(大切なことなので二回繰り返します。)
現実逃避と言われればそうだ、ヘたれと言われても『おう!』と元気に答えよう
だってなんかあったら怖いし
「掃除は必要だもんな」
そう一人つぶやいて、掃除道具片手に隣の部屋へ歩き出した。