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仮面舞踏会での過ち~なかったことにはならなかったのでしっかり遁走致します~  作者: 織原深雪


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仮面舞踏会3

 ダンスが出来ないままでも、殿下に張り付いているキャサリン嬢には周囲は呆れた視線を送っているが本日は仮面舞踏会。

 その名の通りみんな誰だかわかるものの仮面をしているので表情は半分隠れる。

 それぞれ楽しみつつも、殿下の周囲の動きはみんな気にかけたてはいた。

 しかし、それでも事件が起きたのはやはりこの3年間もあれこれやっていた故なのだろうか?

 頭の痛い思いが駆け抜けたのは言うまでもない。

 一応殿下の護衛に隠れて数人潜んでいるのは把握していた。

 私は魔力が多いし聖魔法から四大元素魔法まで実は使える稀有な人物であり、聖魔法の応用で結界やその中の魔力察知なども出来るので会場の警備も把握していた。

 そんなことが出来ると知っているのは、師であるエイネイ様と魔術師団長様、クリスティアとマノンくらいなのだが。

 なので、魔力の察知は出来るものの人の動きはそこまで追えない。

 私は武闘派ではなく魔術師なので、ここに魔法騎士科も混ざっていればよかったのだが無礼講ゆえに会場が別だった。

 そしてそれに気づけたのはレイゼル一人で、止めるのが間に合わなかった故の事件発生であった。

 エイネイ様とレイゼルから事前に何か起きたときは治癒、解呪のサポート依頼を受けていた。

 それでも、そんなことにはなるまいよと思っていた自分を待て待て待てと言っておけばよかったと思ったのはこの時である。

「キャサリン嬢、王族への毒殺未遂で捕縛します」

 そう言ってレイゼルがキャサリン嬢を捕まえたその先で、第三王子殿下が蹲っている。

 これはまずいと、少し距離はあったものの私は現場に駆け付ける。

 その時には陰ながら護衛していた複数の騎士が殿下を支えて控えの間へと向かうところだった。

 卒業と同時に、一応私は王宮魔術師団所属となっているので騎士に声をかける。

「王宮魔術師団所属のシャルロッテ・ナローズです。副師団長のエイネイ様より本日なにかあった際の治癒担当としてこちらにおります」

 そう声を掛ければ、騎士はすこし表情を緩めて一緒についてくるように言われ私はそのあとについていく。

 騎士に支えられて、控室に入った殿下はソファーに座ると火照った顔を隠すように騎士たちに言う。

「盛られたのは毒ではないが媚薬だろう。それを知ってレイゼルは上手いこと言ったな。王族に薬を盛ったのは間違いないのでこのままキャサリン嬢を捕縛し貴族牢へ」

 そう指示を出した後、ややぐったりした殿下へ声をかける。

「殿下。いま治癒を掛けますが媚薬はそう簡単には抜けません。それでも少しはマシになるかと」

 そう声をかけると、驚いた様子で私を見る殿下と視線が交わる。



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