閑話 再会からのプロポーズは真っすぐに
辺境の村に満を持して、シャルロッテと話すために再びクーロン皇国にやって来た。
公務もあるため、前回よりすでに一か月が経っている。
シャルロッテが出奔してからすでに四か月になる。
なんとか会って顔を見て話がしたい。
顔を見ずに告白など出来ないし、ましてや妊娠の可能性があるのだ。
自分の子がシャルロッテのお腹に居るかもしれないということも、拍車をかける。
すでに、気持ちが早いと言われようと重いと言われようとかまわないと婚約のリングも準備している。
今まで見て来たシャルロッテが好みそうなリングに仕上がったので喜んでもらえたらいいが……。
とにかく、自分の想いを話さなければならないと意気込んでなんとか玄関で結界越しでの会話が実現した。
それを認めてくれたマクレガー伯爵令嬢のおかげである。
学園在籍時から、彼女は俺がシャルロッテに向けている想いに気づいていた珍しい令嬢だった。
今回も絶対に居場所は教えてくれなかったが元気にしているとだけは話してくれていた。
シャルロッテが話さない限り、それか殿下がご自身で居場所を見つけられない限り私はシャルロッテと話すことも認めません!と宣言されていたので。
もしかしたらシャルロッテの実父よりよほど高い壁がマクレガー伯爵令嬢かもしれない。
そうして辺境の村にある可愛らしい一軒家の前に辿り着き、ノックをして待つとそこには会いたかったシャルロッテの姿が現れて、そして即刻消えた。
「シャルロッテ嬢。ようやく見つけた、私の話を聞いてほしい。どうか顔を見せてくれないだろうか?」
こんなにも早く動く彼女は初めて見たかもしれないというくらいの機敏な動きで彼女はこの小さな一軒家に籠城を即刻決め込んだ。
それでも、粘りに粘ってなんとか顔を見て話が出来るようになるころには彼女のお腹に予測通り自分お子が居ることに驚きそして嬉しさがあふれてくるのだった。
あの時、媚薬があったことで勢いが出たのは間違いないが愛しているからシャルロッテを前にして、しかも媚薬の影響を受けたシャルロッテだ。
理性が手綱を放れてしまったのは仕方ないだろう?
ずっと好きで家からの打診は断られ、それなら自身の言葉として結婚を申し込むしかないと仮面舞踏会で告白しようと意気込んでいたのが油断になったのか公爵令嬢の媚薬をもろに受けてしまった。
それでも、なんとか話してプロポーズまでこぎつけた。
頷いてほしい、本当に好きで仕方なかったから。
王子として、第三王子という微妙な立場ゆえに諦めることも多かった自分の諦めきれないこと。
それがシャルロッテだった。




